You Rule

名古屋のデザイナー。どうしたらもっとゆっくりになるか。デザインができることを日々考えて…

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名古屋のデザイナー。どうしたらもっとゆっくりになるか。デザインができることを日々考えています。https://www.instagram.com/you_rule_graphics/

最近の記事

繋がっていると感じること【Slow Post vol.003】

地球サイズのことを自分サイズで感じること The mind-bending art of deep time / Katie Paterson / TED 芸術家のKatie PatersonさんのTEDトーク。溶ける氷河の音が流れる電話、さまざまな化石の玉が年代順につながれた「化石のネックレス」、100年かけて出来上がる図書館「future library」など映像内で紹介されている作品は地球規模のサイズ感で起きていることが、自分のリアルな感覚として感じられる面白い作品

    • 友人と「問いであそぶ」プロジェクトを始めました。

      codama(仮)と言います。 あそびごころある問いによって、自分で気づいていない自分と出会う。そんなプロジェクトです。 私たちは日々多くの情報に触れています。日常の多くのことは検索したら分かる、とっても便利な社会に生きています。ですがそうした情報に触れる機会が増えた反面、自分自身を理解するために、時間を確保するのは難しくなる一方です。 僕自身、Netflixで積んでる映画を消化することと、今日の夕食何をためるのか考えるのが忙しくてそんな抽象的なもの考える為に、時間を取る

      • 日常を味わうためのキャンプの効用

        よくと言うほどではないけど、キャンプが好きで森に行く。 森に行くと「空気がうまい」と思うけど、都会の空気はそもそも不味かっただろうか?正直なところあまり覚えていない。 それなりに都市に住んでいるので常に山ほどの車が横を走り抜けていく。空気だって汚れているだろうし、騒音もなかなかだろう。平成26年度の名古屋市の調査だと市内昼間の騒音レベルは52dBだそうだ。それだけの騒音を僕は漫然と受け流して生きていたらしい。 考えてみるとやはり僕らの生活はあまりに刺激に溢れている。騒音だ

        • 隠された世界を覗いてみる【Slow Post vol.002】

          価値観を疑うきっかけを仕込む方法。 尼ヶ崎彬さんの「いきと風流」を読みたくてkindle版を探したが無かった。検索していたら「舞踊学」という学会誌に掲載された「変身と新生一演ずる身体」という論考を見つたので、読んでみた。 面白かったのが中で語られている「演じられた身体」に対して「さらす身体」という概念 。 そもそも演じるということはその場で共有された評価基準に照らし合わせて、評価されるであろう姿を提示する行為。それに対して素の自分をさらす(=評価基準に即していない姿)を鑑

        繋がっていると感じること【Slow Post vol.003】

          キャンプという楽しい修行

          ここ数年、友人とキャンプに行くようになった。 森の中で焚き木を囲んで、親しいひとたちと静かに過ごす時間はそれだけですごく贅沢ということで間違いない。それだけで十分すぎるのだけど、それだけでもない気がするので、違った切り口で自分にとってのキャンプを考えてみたいと思う。 僕にとってのキャンプは「いかに便利を手放すか?」という学びであったりする。 例えば、深夜に起きているとラーメンの誘惑が強くなる時間帯がある。普段なら僕の家の近所では、簡単で最高にうまいカップ麺を売るために24

          キャンプという楽しい修行

          薪づくりの健康美【Slow Post vol.001】

          薪を焚く 薪づくりからストーブのでの焚き方までの実践的な知識と、それを通して見えてくるノルウェーの文化や社会が描かれた本。単純にHow toとして読んでも面白いが薪づくりという労働の魅力をすごく感じた。 ノルウェーでは「薪病にかかった」という言葉があるらしい。60歳以上の男性に多く、空いた時間を多く費やし薪づくりに没頭するような状態を指すのだそうだ。生活の中における労働にそれだけ熱中できる状態はすごく健康的だなと感じた。実際この本の中には、薪づくりを通して健康的な生活を取り

          薪づくりの健康美【Slow Post vol.001】

          思想とスプーンを滑らかにつなげるブランディング

          とあるお店でブランディングに関してとても学びがあったので、その話を書いておきたい。 その日、次の用事までに時間ができてしまった。 考え事ついでに喫茶店に入ることにした。静かな店を求めて大通りからちょっと離れたところを調べ、そこに向かう。スマホの上のピンを何度か行ったり来たりするが、お店らしきものが全然見当たらない。よくよく調べてみると、ビルの前に出ていた扇風機なのか、風車なのか、何も書いていないそれがお店の目印であるようだ。 喫茶店に入るつもりで来たせいもあって、必要以上

          思想とスプーンを滑らかにつなげるブランディング

          盆踊りに学ぶ体験のデザイン

          少し前に盆踊りに行ったんですが、すごく楽しかった。 引っ込み思案なはずの日本人が老いも若きも関係なくみんなで踊り狂う姿は、間違って天国の敷居を跨いだかなぁ?と思うような不思議な光景でした。いろいろ観察していると、参加者の楽しむ姿勢を引き出すためにいろいろデザインが埋め込まれているなぁと感じたので、その忘備録です。 ●ハレの世界に入るための導入そもそもは盆踊りに行く予定があったわけではなく近くの公園で、いろいろ作業をしてました。6時を過ぎた頃、遠くの方から音楽が聞こえてきて、

          盆踊りに学ぶ体験のデザイン

          柳宗悦からデザインを学ぶ「立場なき立場」【designer’s values deck #001】

          世の中のさまざまな知見を通して、デザイナーとして大切にすべきあり方を考えてみる「designer’s values deck」。柳宗悦の「立場なき立場」を通して、立場、わかりやすさ、説得力、本質、ロゴデザインを考えてみる。 本質から目を逸らさないための「立場なき立場」「立場なき立場」は柳宗悦の「工芸の道」の中で取り上げられている言葉だ。(これ以外にもデザイナーとして、自分のあり方を考えさせられるとても学びの深い文章だった。)冒頭で柳が、自分がどのような立場から考えているか、

          柳宗悦からデザインを学ぶ「立場なき立場」【designer’s values deck #001】