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未治療FtMが男子学生として全然通えた話

⚠︎この記事は、ユウくんの体験談です。ここで紹介した方法は、全ての時や事に通用する訳ではありませんし、正解でもありません。また、個人情報保護のため、内容をぼかしている点が多々あります。分かりづらい点はコメントやTwitterのDMで聞いてください。お答えできる範囲で回答します。以上を踏まえた上で記事をお読みください。

ユウくんは令和4年度入学、学校推薦型選抜で大学に合格しました。うちの大学は合格者に、入学までに準備することについて資料が配布されました。学費はもちろん、課題や各種申請書や契約書、とにかく色々あったのを覚えている。
その中で最後の方に『障がい学生支援』という欄がありました。『就学する上で困ることがあれば、障害者手帳の有無に関わらず、○月△日までにご相談ください。』という文面と相談用の電話番号が書いてあった。
とりまそこに電話してみた。

ちなみに高3までのユウくんの治療記録としては

高2の1月に初めてジェンダー外来A病院→ファースト診断のために B病院へ移され、学ランとか俺の支援を高校にして貰うために、診断書は降りていた(高2の2月)。その後、受験でほぼ通えてない状態だった。受験後に再びB病院へ訪れ、大学合格を報告すると「その大学ならC病院の方が近い。」と言われまた転院することが決定した。

大学の相談窓口に電話したら、すげー優しい人に当たりました。ラッキー。「相談内容を教えてください」と言われたので

「戸籍上の性別は女性ですが、男子学生として通いたいと思っています。」

と言いました。

俺のこだわりだけど、"トランスジェンダー"とか"性同一性障害"とかあんまり言いたくないんだよね。分かりやすいワードではあるけど、そのワードに対して自分とは違うイメージを相手が持っていた時、説明が面倒なのと、俺が傷つきたくないから。どちらの言葉も今はかなり知れ渡っていて、色眼鏡で見られる可能性が高いと俺は思ってる。だから俺は、LGBTQ界以外でカミングアウトする時は、あまり自分のことをトランスジェンダーとは言わない。

俺のカミングアウトに、電話先の人は特に驚きも困りもせず、「そうなんですね。具体的にどういったことが困りそうですか?」とすぐに話が進みました。いい感触。その後はトイレとか着替えとか呼称とか困りそうなことを淡々と話し込み、30分くらい電話しました。電話料金...(泣)。その中で『誰にまで話していいのか』を聞いてくれたので、すげぇなぁと思いました(高校では聞かれなかった)。とりあえず後日大学で面談しようと約束をして電話は終了。

ちなみに電話中、俺が話したことについてWordでまとめて下さり、それが後々、配慮申請になるものだった。この申請書は、学部学科等、関係部署でのみ共有されたそうだ。

以下、配慮申請
※若干フェイクあります。実際はもっと高校時代ではどのような配慮をされていたとか、細かく書いてありました。

大学生活全般に関して
①書類における性別記載に関する対応について性別記入欄があれば、「無記入」または「男性」記入をしたい。 
②性別情報の取扱いに関して
名簿など性別情報が記載されるものについて、性別の区別を設けないなど配慮してほしい。 
③健康診断について、個別対応などの配慮 
④呼び方を「さん」で統一してほしい
授業について
 ①男女別で行う活動に関する配慮
体育について
①更衣室の配慮。
②プールは代替手段(レポートや別スポーツ)を希望

後日、初めて電話先の方とお会いした。
優しい方でした。
今もめちゃくちゃ仲良いですw


配慮申請について

大学生活全般の①、②について
大学内の書類では、前から不必要な性別記入欄の削除がされていたようだった。だから心配することは無いと言われ、実際の書類も見せてくれて、とても安心した。

③について
俺の大学は時間で男女別、学部別に健康診断あがある。俺の学部の時間の男子の1番最初になるよう対応してくれた。※本当は先着順

④について
ほとんどの先生が「さん」統一だそうだ。実際1年大学にいて、統一していない先生はあまり見なかった。他大学から講師として来てる先生とかがたまに分けてたりしたかなって感じ。

授業について(体育以外)
男女別グループがある授業は配慮して欲しいと言ったが、なかった。うん、なかった。

体育について
普通に男子更衣室使ったし、全然喋りながら着替えてた。でも俺は面倒くさがりなので、体育の日はジャージで学校行ってたし、冬は帰りも着替えなかったw
そしてプールはコロナでありませんでした。やったね!


診断書について
気になる人、多いと思います。ここまでの話ですが、全て診断書なしで通りました。
後々、支援学生登録のためであったり、一応体育で診断書を提出したりしましたが、配慮申請自体に診断書は必要ありませんでした。
一応書いてもらった診断書はこちらです。

診断書
下の方に病院や先生の名前が載ってますが、個人情報のため割愛。高校の時も「性別違和」で出してもらったので、大学でも同じ診断名にしてもらった。


配慮申請を出した後も、定期的に学生課の方と面談があります。何か困ってることは無いかと聞かれますが、大抵雑談で終わりますwそのくらい、大学は快適で過ごしやすいです。

以上が俺の体験談になります。これから配慮してもらいたい側の方や、配慮する側の方にとって、有意義な情報を渡せたなら幸いです。
質問等ございましたら、以下のアカウント名がTwitterIDになりますので、ご連絡ください。
@SaIkaYuma_you

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