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苦味から出た甘味

平日は、仕事をする。
週休2日制の土日休み。

このような条件の仕事など、求人を開かなくとも多く存在していることくらい高校生でも分かる時代だ。

私は、そんな会社でいち一般社員として勤務している。
仕事は、やりがいはある。
取引先とも、まあ上手くやれている方だろう。

朝、出勤し、日付がまわった頃に退勤する。
理不尽なことでの上司からの沢山の不機嫌なメール達。
上司のいない事務所。
1人では抱えきれないはずの山のように積まれた仕事。

このような会社など、探せばいくらでも膿のように沸いて出てくるだろう。

私も、現在、そのようなブラック企業といわれる会社で働いているので、珍しいことではない。
まあ、大したことは無いのだろう。

新卒で入社した会社を色々な理由で早期退職し、身寄りのない自分を拾ってくれた会社だ。
むしろ感謝するべきだろう。

そんなことを考えながら、無駄な思考を持たず、
働いて、体調を崩す。
復帰し、働いて、また体調を崩す。
流石に、家族に心配を掛けすぎてしまった。

さて、どうする。
仕事は、嫌いではない。
やりがいもある。
だが、流石に心も身体も追いつかないみたいだ。

“転職”

そんな言葉が頭によぎる。

私は、新卒で入社した会社を早期退職した人間だ。
そんな私がまた転職を考えるのか。
あまりにも早すぎる。

だがしかし、このままこの会社で、睡眠も食事も心も削り生きていくのか。

そう考えると、身震いしている自分がいた。

周りが、何を言おうが私の人生なのだから、しょうがない。

そう思うと転職サイトを開き、おもむろに仕事を探す自分がいた。

最後の人生の終わりを自分で決められる権利が皆、あるのなら、私は、生きている間も自分の為に時間を使っていきたい。

このような苦しみの中から見つけ出した答えを、私は、
苦味から出た甘味のようだと思えた。

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