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『カッコいい大人』でいるために。

先日、下記のニュースをみてうちの子供が「カッコ悪い大人だね」ってボソっといいました。

うちの子供はニュースの詳細などは理解はしていないですが、ざっくり《無免許で事故を起こしたのになにもなかったかのように選挙活動を行って当選。事故のことがバレたら雲隠れしてやっと出てきたと思ったら辞職するつもりはないという。挙句の果てに「自分に議員を続けてほしいと言ってくれる声もある」などと言って余計に反感を買い、結局は辞職に追い込まれた》という感じでとらえています。
まぁ、大人から見ても『カッコ悪い』の一言ですね(苦笑)。

毎日のように他にも『カッコ悪い大人』のニュースが流れてきます。
これでは大人の言うことなんて聞きたくもなくなるし、尊敬なんてできるわけもありません。もはや子供の方が倫理観がしっかりしているんじゃないかと思うこともしばしば。

・・じゃあ、そういう自分はどうなんだ?というと、残念ながら僕自身も『カッコいい大人』であるとはいいきれません(苦笑)。
『カッコいい大人』であり続けたいとは思いますが、そこは『カッコいい』ことばかりで生きていけるものではない、というのも正直なところ。


若かりし頃は自分のなかに『理想の大人像』があって、それに近づいていくことがすなわち『カッコいい大人』になることでした。完全に自分の目線だけでの『カッコいい大人』ですね。はい、ただの自己満足です。

この『理想の大人像』は子供の頃にみていた特撮ヒーローや漫画&アニメ、テレビでみたドラマだったり、歴史の人物などから影響を受けて形作られたものだったと思います。このため、聖人君子的なものが強いなと(苦笑)。

そこから自分が大人になるにつれて世の中はそんな単純なものではないと理解をし、少しずつ現実的なものも入り込んでなんとなく実際に追い求められそうな理想像に落ち着いていく、という感じ。
このように理想像は年齢とともに変化していくものですが、そうはいってもやはり自分目線での『カッコいい大人』であることには変わりません。

でもいまは、自分のなかでの『カッコいい大人像』はいまだにあるものの、自分の子供からみて『お父さんはカッコいい大人』だと思われるかどうか、という目線も入ってくるようになりました。やっぱり先述のように自分の子供に「カッコ悪い大人だな」なんて思われたくはないので(苦笑)。

このため、なにか判断をする際には子供の目線に立って「カッコいいと思われる方はどちらか?」で決断することもでてきました。いわゆる『第三者的にみてどうか?』ということになりますが、自分を客観的にみれることは大事だと思いますし、その目線が僕にとっては『自分の子供』というわかりやすいものにしているだけであって、人によっては家族でも恋人でも友達でも同僚でもなんでも良いと思います。


自分の子供が今の自分をみたときに『カッコいい』と思えるかどうか。
『カッコいい』とまで思わなくてもせめて『こんな大人にはなりたくない』と思われないようにしたいもの
です。

僕自身も仕事をしているときに稀に『負』の方向に流れていってしまいそうなときがあります。でもその都度自分の子供の目線を思い出します。
「頭ごなしに自分の考えを押し付けていないか?人の意見に耳を傾けているか?」「偉そうな態度をしていないか?」「他人に厳しくて自分に甘くなっていないか?」「言っていることとやっていることが違っていないか?」「保守的すぎてなにも挑戦していないんじゃないか?」「社会や会社に不満ばかり言って何も動かない人になっていないか?」「自分の利益のことしか考えないで仲間を裏切るような人になっていないか?」「人に感謝できていないんじゃないか?」・・等々。

当然ですが、自分がこういう人だったら自分の子供だったら間違いなく「カッコ悪い大人」「こんな大人になりたくない」って思いますよね。
※振り返ると、自分も幼い頃に自分の父親をみて「こんな大人になりたくない」って思っていたことがいくつかあったなぁと思いだしました(苦笑)。
・・なので、少しでもそう思われそうな思考や行動になりそうな場合はすぐに我に返って軌道修正をする、ということをしています。それの繰り返しが『カッコいい大人』をつくることになるのではないかなと思います。


『カッコいい大人』であるためには『プライド(誇り/自尊心)』が必要だと思います。自分なりの哲学みたいなものを目先の利益に左右されずに守り抜くこと。そのためには自らの倫理観や自制心はもちろん大事ですが、客観的に自分を見る目をもつことでさらに強化することができます。
僕にはそれが『自分の子供の目線で自分を見る』ことになっているんじゃないかな、と。

『プライド』は時と場合によって(プライドが邪魔をしてやるべきことができない、とか)マイナスに振れてしまうこともありますが、自分が自分であるためには必要なものだと思うのでうまく付き合っていきたいものです。


最近よく思うのですが、子供の頃に言われていたことや思っていたことってけっこう普遍的で本質的なものなんじゃないかな、と。
「嘘をついちゃいけません」「挨拶をしなさい」「人に優しくしなさい」「人に迷惑をかけちゃいけません」など、誰もが一度は言われたことがあるでしょう。でもこの言葉を大人になってもやり続けられている人ってどれくらいいるんだろう?と。

大人になると、なにかしらの理由をつけて自分に言い訳をしてしまうことも増えていきます。キレイごとが通用する世の中ではないことも重々承知しながらも、『カッコ悪い大人』のニュースにしばしば触れてしまうときに、たまには童心に帰って初心に立ち返ることも必要だなと思う昨今。
『カッコいい大人になろうってけっこうシンプルで力強いメッセージだなと改めて思った次第です。

自己満足かもしれませんが、『かっこいい大人』であり続けて、死ぬときに「誰に対しても恥ずかしいところのない満足&納得いく人生だったな」と素直に思えたら最高だなって思います。

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