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ジョン(仮名)

年明け早々、妙なことに巡り合った。
電車に揺られながら、「ああ今日もやったるか!」と思いながら、
駅の改札を抜け、職場までの一本道を歩き始めた。

ふいに「Hi」と声をかけられたので、「はーい」と返した。

そしたら、「ミチヲオシエテクレルカイ?(多分英語)」といわれたので、
すぐ近く、というほど近くもなく、すごい遠いというほど、距離もない。
「アハン。オッケーイ」
一緒に近くまで行くことにした。

彼の名前はジョン(仮名)
最初は観光で日本に来たといっていたのだが、
なんとなくの英語で話しをしていたら、どうやら日本に住んでいるとのこと。

ん?なんか会話ずれてるな。
まあ「アハン!イエーィ。ホントウ?」程度の返ししかしていない。
早く目的地まで連れて行ってあげよう。それだけだ。

そんな会話が大ズレギリギリなったころ、目的地に着いた。
目的地は語学学校のようだった。

私「アナタハセイト??」
ジョン「ノンノン、チガウヨ〜」
私「ワカッタ!ティーチャーダネ!!」
ジョン「ノンノン、チ・ガ・ウ!」

え?

ジョン「トリアエズ、ホントウ、アリガトウ!ココデハナソウ!!」

え?

待て待て、少し状況整理しよう。

1. ジョン(仮名)は道に迷っていて、連れてってあげた
2. これで任務完了!いえい!仕事遅刻だ!!!

こうなるはずだった。はずなんだ。うーん、よし、これだ!!!

私「マイはもうジョブにレイトで、ボスがアングリー!!!」(ルーさん投入!)
ジョン「オールオッケー!!!!(キラッ!)

え?(キラッ!)じゃないよ。

結局、15分ほど公園でトークを交わし、
最終的にLINE交換をするまで帰らせてくれなかった。

とりあえず職場に「ジョンという男性を道案内していたので遅刻します」と報告。

会社からの回答。
「(爆笑)とりあえず面白そうだから、着いたらその小噺披露して!!(爆笑)」

ありがたい。ありがたすぎる。さてどう話しをするか…と、
職場までの一本道に戻る。

会社到着。
先輩・後輩にことの顛末を話したら
「それは、"ナンパ"というものだ。気づけ先輩。もうひっかかるな。危ない。」
と後輩からの冷静な助言があった。

人生の先輩の後輩から言われた一言で、少し振り返ってみた。

A.よくよく考えてみたら目的地を教えてくれるときにスマホを見せてくれた。
→ ネット環境じゃないかーい。地図アプリ起動できるやーん。
B.生徒でもないし、先生でもない。
→ 彼の目的地は、語学学校ではなく。特段目的地はない。
C.別れた後、すぐにLINEがきた。
→やっぱりネット使えるやないかーい!

日々、何も考えず生きている証拠なのか、なんなのか。笑
それにしても軽くみられたのか、なんなのか。
それにしても手間かかりすぎ!オフィス街という場所のチョイス!
こんなところで、よくやるよ。と突っ込みドコロ満載で笑いました。

しかし、これも何もなかったから言えることなので、みなさんは気をつけて

因みに私は、ジョン(仮名)を道案内した数時間後、スマホの電源が切れ、
道に迷い、優しい方に案内してもらいました。
物事って回り回っているようで、なんだかとても暖かい気持ちになりました。

元気にやってるかな。ジョン(仮名)。

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