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建築しか見ない旅 ニューヨーク編2

こんな時こそ、旅行記。
どっか行きたい気持ちを抑えて、
ここめっちゃ良かったなぁと写真見返して浸るとする。
こんな時こそまとめる時だ。

さて新婚旅行も折り返し。
前回、ニューヘイブンにルイス・カーンに会いに行ってから、再びニューヨークに帰ってきた。(2018年の9月の旅行記です。)

片道2時間のニューヘイブンを旅程の真ん中に噛ませたのは大正解だったように思う。

マンハッタンは地下鉄発達してるとはいえ、次のスポットまでが結構歩ける距離にあるから、結果たくさん歩いちゃう。

ヘルスケアで確認してみると一日12キロ〜15キロと言ったところ。
新婚旅行だからといって何のレジャーもなく、建築をみちゃうお茶目さんだ。

ニューヘイブンの翌日は、ロウアーマンハッタン、ソーホーらへんを回る。

この日はスカッと晴れていた。
WTC日和だ。

槇さんのWTC4は彫刻としての純度が凄く高い。
空が映り込み、溶け込む様子がとても綺麗。
全体のプランは平行四辺形の形状をしていて、中層より上から台形プランとなる。
商業エリアにプランを模したオブジェがあった。

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中層までが平行四辺形でー

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高層が台形になる。

しかし一番の形のポイントがある。
台形の対角に大きなエッジング。

超高層ビルが作る大きな都市的な面に対してのエッジング。マッスがひときわシャープになるし、台形の面が一際独立して見えてくる。

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WTC4と空のタイムラプス

偶然、この日ゴンドラ清掃入っていたことが心残り。
悲惨な事件が起きたけれど、その前も後も変わらない、NYの空を映し出す、純粋なオブジェ。コンセプトが素晴らしいなぁ。

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スケール感が無くなって空へ溶けていく。

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EVホール。
意外とグランドレベルからさらっと入れてしまう。
日本のオフィス&商業のコンプレックスだと3階くらいまで上にあげて、そこからオフィスエントランスなんてのがありがちだけど。
地上からズドンでエントランス、ズドンでEVホールというプランニングがこっちは多いかなという印象だった。

エントランスまでは入れるけど、フラッパーより先は流石に入れない。というか、ここで写真撮ってたら、ビスケット・オリバみたいな警備員に怒られてマジで命絶たれるかと思った。
商業エリアはガッツリ入れます。

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槇事務所お得意のガラスシャフト。
僕も一度プロジェクトでやったことあるからこれの難しさはめっちゃ知ってるつもり。

しかしまずベタだけど言えることは、もう日本で作るものとはフレームの軽やかさが違う。

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100角無いくらいの骨。
しかし本体側(出入り口側)幅太にカバーがされてるからそこにガッチリフレーム組んで、外側キャンチでめちゃ細にしたというストーリーに見える。なるほど。
しかし、、細ぇ、、
日本のその辺の商業歩いてみたら一瞬でわかるけどもうメンバーが倍くらいでっせ。

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そして半透明の映像スクリーンも統合されてる。槇さんがやるにしてはすごい商業的な要素で新鮮。けど割付含め納まりがすごく綺麗だからアート的に見られる、というか。

ほいでお次はこの人。
世界の建築家が目白押し。

ワン・ワールド・トレード・センター駅。
サンティアゴ・カラトラバ。
別名オキュラス。
ギリシャ語で眼。
真ん中のトップライトからWTC1が臨める。

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というか、駅降りた瞬間にもうゲボ吐くほどカラトラバ。

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構造そのままが空間になってる。ご覧の通り本当スーパーでかい。
驚きの外観。

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「カラトラバ」という作家丸出しの駅舎もあれば、空の中に建築を消した建築もある。それが1つのマスタープランを形成してることが、この国の幅の広さなのかなぁと思ったり。

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そこから徒歩1分のcentury21のアウトレットに行く。
これまた中々テンションが上がる。
NYのど真ん中にアウトレットモール。
旅行客もジモティーも大勢で大変な賑わいだ。
日本はなんで郊外にアウトレットモールをこぞって作るのか。
別に大きな開発しなくたって一つのビルに縦に重ねればアウトレットは成り立つよなぁ。
そうすると他が売れなくなっちゃうから禁止、みたいなルールがあるのかしら。
たしかに、郊外に人を持っていく、数少ない、簡単な方法に思えるけど。
昼飯はWTC4のイータリーにて。
結局、イタリアンが美味いっす。

2日目に食べた(日本から持ってきた)おやつラーメンの次に美味かった。
そしてそこから歩いてタダフェリーにて自由の女神の横を通過。

タダフェリーの乗り込みの様子。

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遠景のマンハッタンも見れるし、フェリーの本数もたくさん出てるからこれはオススメ。
すけっちすけっち。

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海の圧倒的水平線に対する、スカイスクレーパーの圧倒的垂直線、という美しさに尽きる。

前日の半休があったにも関わらず、この時点でこの日はホトホト疲れてた。
時差12時間は思っていた以上に厳しい。
28のおじさんには応える。

ニューミュージアムを一瞬で葬る。

で疲れて一度ホテル戻るかと、SOHOをぷらぷら。
この日はなんかおまつりがやってた。

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SOHOは道幅が少し狭まり、建物も背の低い集住が多くなってくる。その地上階にシャオツなショップが入ってたりする。イケイケな若者が多く見られる。

スケール感がぐっと落ちてくるから親しみやすい。

そんな中思いがけず遭遇。

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全くインプットしてなかったのでとても驚いたし、大学3年生くらいから良くパクってた作品だった。
Steven Hallのストアフロントギャラリー。
建築というか、壁、というか。
いやぁ、これは嬉しい。

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建具をぐるぐるした軌跡が完全に敷地の外へ出てるけどそれは良いんだよね?気づきませんでした…では済まないぜ?スティーブン?

今はテンポラリーなアートギャラリーになってる様子で、セキュリティもクソもなく、ぐるぐる開口のどこからでも入れることになってる。

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思いがげない出会いはテンションあがりんちょす。

ホテルで休憩を挟み、ブロードウェイに行くための服装の調達ということで、街をぷらぷら。
NYのZARAは日本のより全然カッコいい。
テンション上がってバカになってたけど、さらっと買った服が159$だったのを帰国後に確認してハハハ…ってなった。恐ろしや新婚旅行テンション。

夫婦揃って張り切ってお洒落着を買ったは良いものの、さらっと入れるブロードウェイの演目が無く、プラス、そんなに元から興味がないという致命的理由から、早々に観劇を断念した。実にスムーズに諦めた。
服が買えればよかったんだ。アタイら。

中には入れなかったがスコフィディオの建築祭り。徘徊する。

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そして夜のシーグラムビル。
照明が白熱色なんだな…これだけでだいぶ印象違う。

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ほいで何より天井全部光幕天井なの??
オフィスビルってアイレベルからの見上げが結構支配的。その時面積的に支配的なのが天井。
今でもシステム天井のぽちぽち照明とかがあまり綺麗じゃなかったりしてデザイン的に難しいんだけど、明らかにその視点での配慮がされてる気がする。

そして何だかんだでマンハッタンの最終日。
お土産デーとして午前中設けていたが、予想外の事態。

ありがちっちゃありがちだが、NYーシカゴの航空券、エクスペディアで予約した嫁さんの苗字を旧姓にしてしまっていた。これは新婚旅行あるある!?

ちょっとしたミスなんだけど、これが結構許されないミスらしいのだ。

まず、原則それでは乗れない。

パスポートの名称と航空券の名称が異なると搭乗することができない。

そして変更手続き。
僕は今回デルタ航空の便を確保していたのだが、エクスペディアという仲介を通すと、僕が直接デルタ航空に電話してキャンセルor変更したいと言っても、出来ないのだ。

エクスペディアつったら電話しても全く繋がらないイメージ。しかも日本は12時間時差。
オワタと思って電話したら速攻繋がった!
なぬ!ヨカター!

けど24時間以内はもう名称の変更などは出来ないらしい。もう4時間前。変更はできないから新規で取るか、もう名前違うけどごり押しで乗せてよと交渉するか、シカアリマセンネーと中国人ぽい担当者に言われる。

ここでテンパる。

さっきまでは英語で頑張ってたけど、今エクスペディアの人に言われた状況をデルタ航空の米人間に伝えるのは僕のイングリッシュでは不可能だ。

と思ってデルタ航空のサイトを良く見ると、日本語希望という電話番号が書かれている。

ホテルの部屋の電話からそこにかけると、ワンコールで日本人が出た!
やったぁ!!!
かくかくしかじか…
色々交渉し、特別に、旧姓から変更した身分証明書のスキャンをメールで事前に送る事で納得してもらえた。
ここですでに最終日のお土産タイムは幕を閉じていた…
とりあえずロブスター食う。

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そんなこんなでマンハッタン編終了。
シカゴへ飛ぶ。

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