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目標・計画で使われる表現や言葉を見たら達成できるか見えてくる

今日は23年度最後の平日。
次に出社するのは4月1日、24年度だ。

早いもので社会人になってから10年以上経つ。
いま振り返ると若手の頃は色々とヘナチョコだった。

コミュニケーション能力は低いし、お金の管理も適当、部屋も散らかっていた。
だけど何よりも仕事上のスキルが足りなかった。

特に「仕事の目標や計画」に対する意識が低かったと思う。

技術を高めればそれだけでOKと思っていた昔

仕事の目標や計画への意識が低かった理由は様々だ。
なかでも「技術的に高度なことをすればよい」と思い込んでいたことが大きい。

新卒で入社したのは化学メーカー。
私は材料分析という立場で新規材料の開発に関わることになった。

入社後に与えられたテーマは「新規材料Aに適用できる新たな分析手法の開発」。
この分析手法は社内にも前例が無くて技術的なハードルが高かった。
一方で当たり前だが新規材料A自体の開発スケジュールも決まっていた。

だけど私は材料Aの開発スケジュールを気にせずに分析手法の開発に勤しんだ。
単純に技術的な難易度が高いものに取り組むことが面白かったからだ。

そして新たな分析技術の構築には成功した。
だけど新規材料Aへの適用はスケジュール的に間に合わなかった。
つまり会社への貢献という意味では完全に失敗したのだった。

目標や計画が曖昧だと言葉も曖昧になる

「材料開発への貢献」という観点が抜けていた当時の私。
それでも一応自分のテーマの目標や計画を考えていた。

ただ私が立てた目標や計画は常に曖昧だった。
「この分析手法は材料Aの開発にとって非常に役立つので今年度中に作り上げる」とか。

「なぜ役立つか」「どのように役立つか」「今年度に作ることで役立つのか」
諸々の視点が抜けている。

本当なら材料Aの開発スケジュールにはマイルストーンがあって、それぞれのマイルストーンを達成するための課題があるはず。
その課題に対して「分析」というかたちで貢献する点を探すべきだった。

例えばこんな感じ。
「◯◯年△△月の材料Aの製造法確立までに□□という不純物を精度良く評価できる分析法を確立して製造ブレに影響する因子を突き止め、安定に材料Aを作る製造法に反映させる」とか。
※これでも曖昧だけど、機密情報が絡むのでこれ以上詳しくは書けない

どこまで目標や計画を具体的に表現できるか

言葉はその人の思考を反映する。
それは目標や計画に対して使う言葉でも同じ。

私の友人で「フリーランスとして稼ぐ」と言っている人がいる。
ただ、その人の目標や計画は非常に曖昧だ。
そもそも「いつまでに」「いくら稼ぐ」すらない。
そして本人がそれに気づいていない、むしろ曖昧な言葉で計画を埋めることで「しっかりした計画を作ったぞ!」と満足してしまう。

残念ながらその人の状況はずっと変わっていない。
それどころか年齢を重ねているのでどんどん難易度が上がっていく。
別に本人が「イヤなやつ」というわけじゃないのがまた悲しい。

目標や計画が曖昧ならどうやって進めばいいか分からなくなり、結果的に目標達成もおぼつかなくなる。
逆に具体的な表現で計画を策定できたら後は実行するだけだ。

言葉は侮れない。
「開発に貢献する」とか「この手法は重要だ」とか書くと何となく「分かった気」にはなれる。
だけど深堀りできていないまま進むと最後に痛い目を見る。

私自身が何度も痛い目を見てきた。
そして目標や計画の深堀りや使う言葉の厳密さの重要性を理解してきた。
これから社会人になる人もぜひ明確な表現に基づいた計画を立て、仕事、ひいては自分自身の目標達成に突き進んでほしい。

・・・

今の私の目標?
うん、書いてて楽しいからnoteをずっと続けたいな。
・・・全ての行動が明確な目標、計画に基づいている必要はないのだ。

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