クラシックスタイルは100点じゃなくていい
みなさんこんにちは、スタイリストの吉﨑です!
みなさん、クラシックと聞くとこんな風に感じていませんか?
・敷居が高い
・お金がかかる
・古臭い
など。
しかし、それらは誤解です。
今回は、そういった現代の人がクラシックに対して勘違いしているであろう誤解を僕だからこそできる解説で、一つ一つお話したいと思います。
そもそもクラシックとは「一流の、最高クラスの、古典的な」などを意味します。
音楽なんかもそうですが、昔から一流の存在として君臨するのがこのクラシックですね。
ファッションにおけるクラシックもそうですが、クラシックスタイルというのはそういった「イメージ」ではないのです。
クラシックスタイルというのは、1920年頃から1930年ごろの時代に確立されたスタイルの事を指すんです。
その当時に、今の紳士服の原型というものができ、それがルーツとなっていまでもそれは変わりません。
そのクラシックスタイルというのは、その時代に着用されていた服や着こなしが「ルール化」しているものであり、「基礎」と言われるスタイルになるんです。
例えば、あるシーンではこのような着こなしをしなければならない。とか、その時のスラックスの形はこうでディティールはこうで、ネクタイはあーで、襟はこーでみたいな。
さまざまなシーンや目的に対して着こなしの「ルール」があり、そのルールの中で「色合わせ」や「崩し」を取り入れながらお洒落を装っていたのがクラシックなんですね。
もちろん、その基本=ルールを覚えるには「知識」はもちろん必要です。
「知識を得るのは面倒だな。」と思われる方は非常に多いと思いますが、学校で義務教育を受ける授業と同じように、なにかしら生活に必要な資格を取ることと同じように、その基本的な知識さえ押さえておけば一生服装で恥をかくことは無いですし、逆に無駄な出費もなくなります。
衣食住の生活必需品としてのポジションである「衣」も、人生必ず付き合っていかなければならないカテゴリーなので、少しの手間や時間を利用して、最低限の知識さえ得ればいいんです。
スーツならヨーロッパ、カジュアルならアメリカのワークやミリタリー、または両者のスポーツなどのルーツを辿りながら基本的な着こなしと知ればいいだけなんです。
そして、次に「出費」ですよね。
出費に関しても勘違いしている人が多いです。
クラシックだから絶対にオーダーメイドとかハンドメイドのヨーロッパの高級スーツでないとダメとかないです。それはあくまでもクラシックスタイルの中でも一流の考え方です。
クラシックを表現するには、最低限のクオリティーやデザインが求められることもありますが、クラシックな考え方に対して100点で応えなくてもいいんです。100点で応えようとするからクラシックが懸念されるんです。
それに、そのスタイルというのは今の紳士服の「原点」ですよね。
これからどんなに流行(トレンド)が移り変わろうが、決して変わることも、スタイルとしての価値が下がることもありません。
経済的に余裕があれば、良い物を買うに越したことはありませんが、ここでも話は経済力よりももっと根本的なスタンスの話。
流行りは廃ります。
流行りはいつまでも追いかけなければいけませんし、毎年毎シーズン情報を得ながら、服を買い足しては飽きては売ったり捨てたりを繰り返し出費をしなければいけませんよね。
もちろん、時代に合わせてその時着たい服の気分だったり、自分の好きなスタイルとかカルチャーなんかはあります。
それはそれでいいんです。
おしゃれは楽しむものですから。
ただ、紳士服のルーツとなる「基礎」を知っておけば、あらゆるシーンで恥をかくことも無いし、むしろTPOに合わせて適切に着こなせるあなたの印象は上がるし、無駄な出費がなくなり効率的におしゃれを楽しめるようになると言いたいのです。
その時は良いと思って買ったものを2,3年つかってトレンドが終わって売ったり捨てたりするのと、トレンドに流されずに5年、10年、メンテナンスなどをしながら大切に使えば良い物は20年、30年と持つアイテムだとどっちに投資するのがいいですか?
おそらく後者の方が、本質的な考えは多いと思います。
ファストファッションの服でも別にいいんです。
耐久性には限度がありますが、ベーシックなものを大切に長く使って、トレンドを適度に取り入れればきっと財布は痛くないと思いますから。
知って買うのと、知らなくて買うのには大きな差があるのです。
それらを踏まえて服と向き合えば、必ず無駄な出費は無くなり効率的に服と付き合っていけると断言します。
そして、クラシック=古臭いというイメージ。
これは、自分に合った体系の適切なサイズをきちんと着れてなく、色の合わせ方やアイテムの合わせ方ができていない「おじさん」のせいで植え付けられた「先入観」でしかありません。
確かにクラシックスタイルは、ディティールも色使いも決して派手ではありませんが、これ見よがしにおしゃれを前面に見せるような承認欲求の強い装いとは違って、あくまでも落ち着いた雰囲気でさりげなく粋な装いを楽しむものです。
でも、本来はその装いの中で神経質なほどに色の合わせ方やアイテム同士の相性を考えてサラっと着こなすのですが、それができている「おじさん」たちがいないからクラシックがダサいイメージになったんです。
本当におしゃれなクラシックスタイルは、今見てもまったく古臭さなんて感じませんし、普通におしゃれなんです。
是非、インコントロの赤峰幸生先生や、ビームスの中村達也さんのスタイルなんかを見てみてはどうかと思います。
もう少し、現代人として取り入れやすいのはビームスの西口修平さんや、元ビームスでありコロニークロージングの高田朋佳さんなども参考になるかと思います。
もう一度言います。
クラシックは100点じゃなくてもいいんです。
極論、クラシックを軸に好きな格好をしてもいい。
すべては、基本を知っておくこと。
以上になります。
是非みなさんも、もはやクラシックを知るという考え方ではなく、ルーツ=基本を知るという考え方で、生活に活かしてみてはいかがでしょうか♪
みなさんの応援を有益な価値にできるよう、これからもたくさんの情報を発信していきます!