地中海性気候は楽園気候(パースに行ってきた)
先月、西オーストラリアのパースという街に行ってきた。
オーストラリアの都市は主に東海岸に集まっていて、西海岸に都市らしい都市はパースしかない。
日本の何倍もの面積がある西オーストラリア州に、ぽつんと一つだけこじんまりとした都市がある。なんとなく秘境感があるが、そこは「世界一住みやすい街」でナンバー1常連の優秀な街なのだ。
僕は今までの経験から「住みやすい街」に関しては一家言あったりするのだが、オーストラリアに関しては「気候」が一番大きいのではないかと考えながらパースに向かった。その気候とは、地理の授業的にいえば「地中海性気候」である。
地中海性気候とは、名前の通り地中海沿岸の気候をさしており、ポイントは温暖で晴天の日が多いこと。砂漠地帯が近くにあり、空気が乾燥していること。
この気候を体験した人ならわかると思うが、これがたまらなく快適なのだ。
僕も初めてこの気候のエリア(カリフォルニア)を訪れた時は、空港を出た瞬間に「ここは楽園だ!」と感激したのを覚えている。
贅沢に降り注ぐ太陽光とそれに反射するように輝く鮮やかな色たち、湿気のない心地いい風と、日陰に入ればクーラーいらずの涼しさ。
夏は蒸し暑くなる日本では決して体験できない「暑い」と「心地いい」が共存する、ただ外の日陰にいるだけで幸せになってしまう奇跡の気候が地中海性気候だと思う。
そして予想通り、パースでは地中海性気候を存分に楽しむことができた。
インド洋の海やスワンリバーに囲まれた美しい街並みに、インフラの整った清潔な都市と広大な公園やビーチなどの自然。やはりこの街は総合的にレベルが高い。
地中海性気候は夕日もまた美しい。そして夕方の風がまた気持ちよく、ビーチには夕日を見に多くの人が集まるのだ。
さらに地中海性気候の地域は食事がうまい。パースの地中海系料理は絶品で、これに加えてオージービーフも安くてうまかった。そして地中海性気候の街の近郊にはたいていワインの名産地があるので、ワイン好きの方も楽しいだろう。これらの料理をご機嫌な風の吹くテラスで食すのだ。
「なるほど、これが世界一住みやすい街か」と感心するとともに、「ここにいたら快適すぎて仕事する気なくなるわ」と、怠慢だと言われる南欧の人々の気持ちもよく理解できたりするのである(オーストラリアの方々はちゃんと仕事してました)
地中海性気候の地域は世界にいくつかあるが、街の清潔さや国民気質的にオーストラリアが一番日本人に合うと思うので、まだこの気候を体験したことがない人は、今すぐ渡豪! 仕事などしてる場合ではない。「地中海性」という名の「楽園気候」を味わいに今すぐ飛ぶべきである。