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【本】『教養としての茶道』を介護現場に活かしてみよう

茶道って習ったことありますか?
所属する会社は僕が入社した当時、研修として「茶道を習いに行く」がありました。
研修は1年間でしたが茶道の奥深さと面白さにハマって研修後も通い続けて「濃茶」「濃茶」のお点前ができるようになりました。

左が濃茶 右が薄茶

一般的な「お抹茶」は右側の薄茶です。
薄茶はサラッと飲めますが、濃茶はドロっとしています。僕は薄茶の方が好き。

一座建立いちざこんりゅう

主・客(招く方と招かれる方)が一体となって座を盛り上げて、お互いを思いやる心を持ち、双方の息があってこそ茶会が成功するという意味です。

36頁

亭主はお客さんのことを思い掛け軸やお茶碗などの道具を準備します。お客さんは亭主が準備してくれた道具を拝見し亭主の心を感じとりお茶席が成り立っています。

介護現場で人間関係に悩んでいる人は多いです。お互いに思いやる心があれば人間関係で悩むことはなくなると思いますが難しいですよね。お互いの正義があるから全ての人間関係の悩みをなくせないのも分かりますが。

シンプルこそが成功の鍵である

アップルの基本理念を「フォーカスとシンプルさ」と定義し「シンプルであることは複雑であるより難しい」と語っていますが、これは禅の教えの1つです。

禅という漢字は、しめすへんに単と書きます。これは、複雑なものをなくし、できるだけシンプルに考えるという思想を表現しています。

77頁

お点前は無駄を極限に省いて今の形となっています。僕は茶道をゼロからスタートしたのでお点前の手順を覚えることに必死でした。

お点前はお客さんが見ています。そこには所作の美しさも求められます。シンプルかつ美しさはやる側(亭主)としたら緊張しますがお客さん目線でみるとじっと見入ってしまいとても集中できます。
昔も今も忙しい日々の中でお茶室の静かで集中できる空間はとても貴重だったんですね。
脳内メモリーがいっぱいでは新しいアイデアは生まれません。

炭はお湯が沸くように置きましょう

炭を置くことは事前準備で裏方での仕事ですが、ここを怠ると火がうまくおきず美味しいお抹茶をたてることができないため、茶道の一番の要であります。
これは、事前の準備や段取りの重要性を表しています。

136頁

業務始まるギリギリで仕事場に来て慌ただしく準備して業務に入る人と、余裕を持って来る人とでは仕事の成果は確実に違います。
くれぐれも早く来いと言っているわけではありません。
自分の行動で相手からの見方が変わってきます。相手から良い見方をされ仕事しやすくなると結果的に自分が楽になりますよね。
人は変えれないのでまずは自分からってやつです。

日日是好日にちにちこれこうにち

天気に晴れや雨があるように、私たちにも調子の良い日と悪い日があります。
しかしどのような日でも、自分にとってはかけがえのない大切な一日です。自分の考え方一つで毎日が良き日となります。

226頁

掛け軸の中で一番好きな言葉です。つい悪い日だけにフォーカスしてしまいます。明日は良くなるからいいや〜と。過去や将来に重心を置くのではなく今日を、今を大事にしていかないといけないなと「日々是吉日」を見て思い出しています。

会社では昔ほどの時間数を割いていませんが今も茶道の研修を行っています。ただ、多くのスタッフが茶道の心を理解できておらず「なんか大変」「意味あるの?」と疑問を感じています。
茶道という敷居が高くて理解するのが難しいのではと考えています。
茶道の生徒には花嫁修行として習いに来ている方がいました。一般的な家庭で花嫁修行で茶道する人は僕の周りではいなかったので「良いところの人なんだな」と思ってました。
僕自身、会社の研修を受けるまで茶道は触れてこなかったですし。

スタッフに分かりやすい、スタッフよりの研修が良いことは充分に理解できます。
言い方は悪くなってしまいますがスタッフに合わせてレベルの低い研修で得られるものはあるのか。
茶道とわかりやすい研修の中間地点を探っていこうかなと思います。

最近研修以外でお抹茶飲んでないな。
今度子ども連れて行こう。

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あとがき

妻と京都に旅行にいった時に「哲学の道」沿いあったお茶屋さんは雰囲気良くって素敵だったなぁ。茶道習った後だったので余計にお茶碗はどんなものやろ、お菓子は季節にあったものやな、と妻にドヤっておりました。ちょっと茶道かじっただけで恥ずかしいヤツめ笑。

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