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「スゴい!行動経済学」を介護現場に活かしてみる~第3回~

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最近は午前中にアウトプット作業を、午後にインプット作業をしてみるとどんな効果が現れるのか?を勝手に実験している最中です。
#どうでもいいだろ

今回は【現状維持バイアス】について介護現場に活かせそうなことを考えてみます。もしあなたの仕事やプライベートに役に立つことができると幸いです。

【現状維持バイアス】とは、人間はなるべくならば、未知なものや未体験のものを受け入れず、現状のままでいたいと思ってしまうもの

人間の生存本能として現状維持があり、変化があると生存を脅かされてしまうため【現状維持バイアス】が働きます。

もう組み込まれているんですね。これは「現状維持バイアスなんて克服してしまえー」と無策で言って回っても無駄なのでやめた方が良さそうです。

とある場面のこと。「職員があっちこっち動き回ると、もし職員がコロナ陽性者だった場合に感染が拡がるから行動を制限しないといけないね」と2020年の1回目の緊急事態宣言の時に職員の行動制限をしました。

僕の勤め先の施設(特別養護老人ホーム)はユニット型なので職員は基本、所属ユニットに固定です。固定しすぎると業務が回らないので「手を貸してほしい時にフォローに行く」ようにして入居者はより良いサービスを受けれるし、職員もフォローにきてくれて助かる!とWin-Winな関係でした。

コロナがそろろそ襲ってきそうだったのでユニットへのフォローをやめようと決めた時は「そんなんじゃあ業務が回らないだろー」と【現状維持バイアス】が働きました。

コロナ初期の段階では施設周辺ではコロナ陽性者はほぼいませんでした。ただ、感染が拡大することは目に見えていました。コロナは外から施設内に入ってきます。職員や面会者が”持ち込む”可能性しかありません。

「今のうちにユニット移動を制限することで、自分がコロナ陽性者になって持ち込んでしまっても最小限に食い止めることができる」

と説得しました。悪意をもってコロナを持ち込む人はいません(そう信じたい)。感染対策をした上でコロナ陽性者になった時に「自分が持ち込んでしまった。どうしよう」と落ち込む気持ちを少しでも減らすことができると思います。

変化する方(ユニット移動の制限)が相手にとってメリットが大きければ【現状維持バイアス】を外せました。

自分にとって正義は相手にとって正義ではないこともあります。

giveしてから提案すると自分の考えを理解してくれやすいかなと思います。

今回も読んでくれてありがとうございました。

一緒に頑張りましょう。

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