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漫画キングダムから学ぶ会社経営 #25:社長室秘書の重要性

本記事は、「漫画キングダムから学ぶ会社経営」と題し、毎回、様々な視点から漫画キングダムとビジネス(特に経営)での共通点及びそこから得られる学びについてまとめていきます。今回は25回目の記事になります、過去の投稿はこちらからご覧ください。

年末年始は休載していたため、本稿が2021年最初の記事になります。

ここ数回は、いわゆるバックオフィスと呼ばれるチーム、方々の重要性についてまとめています。今回はキングダムでも初期から登場している、昌文君の重要性について、企業だったらどのような役割になるのかを踏まえて考察します。

昌文君と言えば、キングダム内では60巻現在は丞相という上層部の人間でありながら、ちょっと頼りなく憎めないキャラ設定になっています。同じ丞相の昌平君の完璧さとの対比でより、愛着がわく庶民キャラに思えます。

しかし、キングダム内では、昌文君は丞相という役割以上に、初期から王様嬴政の相談役(嬴政幼少期の教育係)として活躍しております。キングダムでは、初期は、中華統一の前に国内を納める事の難しさを宿敵呂不韋とのやりとりから描いておりました。これは、会社で言う所の、引き継いだ2代目の社長が若すぎるが故、古参の重鎮に圧力をかけられ、乗っ取られるかのようなストーリーを思わせます。その時に、大事になってくるのが、本当に信頼できる部下を持つ事です。やはり一人で抱え込むのと、信頼できる人間が傍にいるのとでは雲泥の差になります。昌文君はまさに、初期の嬴政を支える最も重要な役割を演じます。ここで勘違いしてはいけないのは、昌文君は嬴政のパートナーというよりは、完全に部下だという事です。もちろん、同等レベルで話ができるパートナーや共同経営者も重要ですが、彼らとは違った視点で支えてくれる部下というのは、何事にも代えがたい安心感があります。

昌文君 2

会社の役職でいうと、昌文君は社長室秘書というのが適切かと思います。秘書というと、綺麗なお姉さんが身の回りのことをやってくれるというイメージがあるかもしれませんが、欧米の会社では、秘書は単なる世話係でなく、必要に応じて会議や出張にも同行し、細かい案件をさばきながら、社長が仕事をしやすい環境を作る役割が求められる為、非常に重要なポストになります。また、時には、社長に提案をする事も求められます。また、若い社長には、経験値豊富な年上の秘書が付く事も珍しくありません。これはまさに昌文君が若き嬴政を支えていた頃と似ています。では、優秀な秘書に求められる役割とは何でしょうか。

1. 社長の仕事効率性を高める。
これは、一般的に秘書に求められているイメージと重なります。誰よりも忙しい社長をより働きやすい環境にしてあげるのが、まず求められます。スケジュール調整や、身の回りの整理、アポの約束、様々な手配などが挙げられます。秘書ならば求められて当然ですが、中々難しくストレスがかかるのも事実です。

2. 社長のストレスを発散させる。
社長というのは、時には孤独で、内外問わず、常に様々なプレッシャーを受けストレスを受けています。このストレスを上手く逃がしてやるのも秘書の重要な資質になります。もちろん、これは暴力やパワハラを受ける事ではありません。話をして愚痴を聞いてあげるだけでほとんどの場合は解決します。社長というのは、方向性を大きく見失う事はないですが、不安になる事は誰にもあります。その時、その不安を聞いてあげるだけで、すぐに自身を取り戻し回復する人間なのです。

3. 大きな方向ミスを修正する。
秘書は基本的には、社長のやり方や方向性について口を挟む事は求められていません。それは、経営パートナーであったり外部コンサル機関が担っています。しかし、極稀に過度のストレスや行き過ぎたリーダーシップにより、大きく方向性を見失う事もあります。そのような時は、秘書が修正してあげる必要があります。普段口を出さない信頼がおける秘書に、たまに言われる助言は意外と素直に受け入れるのが、社長の属性になります。

このように、秘書というのは、他のビジネスマンとは違った特性が求められます。自我よりも他人を思いやる心が大切です。少し頼りなくても愚直な昌文君のような秘書は、秦国や嬴政にとって替えが利かない、誰よりも必要な人物なのかもしれません。

今回は昌文君と秘書についてでした。

それでは、また次回。

注)写真はすべて漫画キングダムより引用

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