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【らんまん】 わしの植物学 5/26感想【第8週・シロツメクサ】

「らんまん」第40回?感想です。

今日の放送では、万太郎の人生を決定づけるような、大きな出来事(心の変化)があったようです。

菓子店で、突然寿恵子の手を握り「見つけた!」と叫んだ万太郎。昨日の放送はここで終わっていました。
これはもしかして…「わしの運命の人…」という展開かと思いきや。。

多くの人に植物の名前を知ってもらうために、自分の一生をかけて、日本全国の植物を掲載した「図鑑」を作る、という目標を見つけた! という宣言でした。なんと。。

万太郎が去ったあと、寿恵子はポカン… しかし、万太郎が忘れていった植物画のノートをめくり、「馬琴先生だ!あ~!」と言いながら、バタンと倒れます。万太郎の中に、大好きな滝沢馬琴先生を見出したということなのかな…??

「わ~! 一生をかける、わしの植物学!!」
と、万太郎は意欲に満ち溢れた様子でした。

そして牛鍋屋に集まった東大の学生たち+万太郎。波多野と藤丸、万太郎は、「植物学の雑誌を作ろう!」と意気投合します。

波多野と藤丸のモデルは、東大植物学教室の学生だった、市川延次郎と染谷徳五郎のようですね。牧野富太郎の自伝には、

市川延次郎(後に田中と改姓)・染谷徳五郎という二人の男が、当時選科の学生で、植物学教室にいたが市川は器用な男で、なかなか通人であり、染谷は筆を持つのが好きな男だった。私はこの両人とは極めて懇意にしていた。…(中略)…ある時市川・染谷・私と三人で相談の結果、植物の雑誌を刊行しようということになった。

牧野富太郎自叙伝01 第一部 牧野富太郎自叙伝

と紹介されています。

研究室での場面。学生たちと万太郎がワイワイしているところに、田邊教授が登場。「完全」を愛する田邊は、植物の一部分だけしかない標本を捨てようとしますが、万太郎はそれを止めます。
植物の様々な成長段階が描かれた、万太郎の植物画を見て、田邊教授は「一枚の絵に、植物の一生を描いたのか?」と、ハッとした様子。そして、「この絵を私にくれないか?」と頼みます。

牧野富太郎の植物図は、いくつもの成長段階やいくつもの個体を観察して描かれている特徴的なもので「牧野式植物図」と呼ばれているとのこと。『牧野富太郎の植物学』によれば、この言葉に明確な定義はないそうですが、

牧野の図は同種の異なる個体をいくつも参照して描かれているため、その個体の特徴というより、その「種」の概念的な図になっている。この点からも牧野富太郎の植物図は、図鑑的と呼べるのである。

田中伸幸『牧野富太郎の植物学』(NHK出版新書)

とあります。

この画期的な植物画を見て、田邊教授は何かを感じたようで、「神は私に幸運を遣わせて下さった」とつぶやきます。そしておどろおどろしい雷鳴が… 何か不穏なムードですね。。

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