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吾輩は猫である【読書のきろく】

日本一有名な猫の小説は、とってもおもしろかった

おそらく、日本で(世界でも?)一番有名な、猫の小説。著者の夏目漱石まで含めて、名前を知らない人はいないと思います。
数年前に途中で挫折したのを改めて読んでみると、とってもおもしろかったです。

主人公は、猫。名前は、まだありません。結局、冒頭から結末まで、名前がつくことはありませんでした。
この猫の飼い主にあたるご主人様が、夏目漱石本人のようです。最初の方に猫同士の交友関係が描かれているけど、物語のほとんどが、漱石とその家族、そして彼を取り巻く友人たちの日常。それを、皮肉たっぷりに猫目線で語られているのが、この作品です。

時系列に沿って誰かが成長していったり、何らかの事件が解き明かされていくわけではありません。1話ずつ完結するホームドラマは、『サザエさん』や『クレヨンしんちゃん』をお茶の間で観ているような印象を受けました。途中だけ読んでも、楽しめます。特に、頭の回転が速いお調子者の会話には、何度もクスッとさせられました。
でも、特徴のある一人ひとりの人物像とそれぞれの相関関係が分からないとおもしろみが半減するので、どうせ読むなら最初からコツコツと読み進める方がいいと思います。ただ、とっても長い。のんびり付き合うことがオススメです。僕は、時間があるときに少しずつ読みつつ、他の本が何冊かこの猫を追い越していきました。

しかし、あれですね。
これだけの作品が処女作で、しかも人から書いてみなよと言われて書いたと思うと、歴史に名を遺す人はやっぱりすごいですね。
しみじみと感じました。

追伸。
ラストシーンは、ショックでした。

読書のきろく 2021年51冊目
『吾輩は猫である』
#夏目漱石
#角川文庫

#読書のきろく2021

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