マガジンのカバー画像

カウンセリングスキル向上

31
カウンセリングスキル向上につながるネタや、心の話などをまとめています。
運営しているクリエイター

2018年12月の記事一覧

問題解決力を上げる3つの視点

受け取り方の違いは、人それぞれ。トラブルの原因にもなれば、信頼関係を築くきっかけにもなります。 人間関係の悩みはカウンセリングの相談にも多く、問題の解決には受け取り方の違いが大きく関わってきます。 その問題解決の鍵になる3つの視点が、今回のテーマです。 「3つの視点」が何か、先に答えを書いておきます。 ・プラス ・マイナス ・ニュートラル では、中身を確認してみましょう。 ◆プラスとマイナスの受け取り方ここに、水の入ったコップがあります。 この絵を使いながら、こ

受け取り方の違いを学ぶ事例集『変わる』

今回は、離婚に関する相談を受けていたときにとても印象深かったエピソードから、言葉の受け取り方の違いを考えてみたいと思います。 (エピソードには、個人が特定されないよう多少の編集を加えています) ◆『変わる』の受け取り方小川さん(仮名) 32歳 女性の話 『パートナーから離婚を切り出され、どうしたらいいいか分からない』 という相談から始まった事例です。 小川さんは、「私の至らなさが原因だ」と自分で自分を責め、後悔が続き、毎日がとても辛かったそうです。 何回かに渡って話を聴

受け取り方の違いを学ぶ事例集『ちゃんとする』

親子の会話で、言葉の意味のすり合わせ。 『大事にする』と同じ分類にあるのが、『ちゃんとする』。 ・ちゃんと片づけする ・ちゃんと頑張る ・ちゃんと前を見る ・ちゃんとした仕事 みたいな使い方をしますね。 この『ちゃんとする』も、どんな受け取り方をしているか具体的な行動を確認してみるとおもしろいものです。 子育て関連の研修会などで、参加者同士で意見を出し合うグループワークをよくやっています。 ある小学校の保護者向け研修会では、 『ちゃんと勉強するってどんなこと?』 に

受け取り方の違いを学ぶ事例集『大事にする』

ひとつの言葉で複数の受け取り方ができる。 それがトラブルの素にもなれば、相手との会話を深めるきっかけにもなる。 言葉のおもしろさなのかもしれませんね。 大人同士の場面はもちろん、子どもとの関わりの中でも出てきます。 例えば、「大事にする」という言葉。感覚的には分かるような気がしますが、具体的な行動は何をするのかと考えると違いが生まれます。 以前、小学校にあがってすぐくらいの長男と、こんなやり取りをしたことがあります。 あるとき、長男がソファに座ってテレビを見ていました。

受け取り方の違いを学ぶ事例集『見やすくする』

受け取り方の違いは、ちょっとしたズレがトラブルを引き起こす原因になります。 職場ではこんな事例があります。あなたの周りでは、似たようなことは起きていませんか? <課長> この前、修正を依頼した資料の件だけど、どこも直ってないじゃん。 <部下D> えっ?ちゃんと直しましたよ。 <課長>どこが? <部下D>ほら、グラフの部分。「見やすくしておいてくれ」って言われたから、カラーにしておきました。 <課長>色をつけろなんて、ひと言も言ってないだろ。グラフ部分が細かすぎて見づらいから

受け取り方の違いを学ぶ事例集『手伝う』

◆夫が妻に言う「手伝う」はNGワード夫はよかれと思って言ったのに、妻は喜ぶどころか怒ってしまった・・・ 夫婦のあるある、講演ネタのひとつです。 なぜそんなことになるのでしょうか? そこには、言葉の裏にある意味と、気持ちの距離感が影響しています。 手伝う発言は、相手には「それは僕の仕事じゃないけどね」という裏メッセージが届いているというのです。 「家のことを一緒にやるという感覚がない。」と受け取られてしまいます。 親子を例に考えてみましょうか。 親がやっている家事を

受け取り方の違いを学ぶ事例集『成長する』

誰かと話している時に、「そんなつもりで言ったんじゃないのに・・・」と感じる反応に出会ったことはありませんか? 言葉の受け取り方は、人それぞれ。 自分も相手もお互いに尊重し合うために、 ・『違いがあって当然』という姿勢でいること ・『どんな違いがあるか』を知っておくこと が必要です。 違いの幅を知っておくことで、思いがけない反応があっても感情に振り回されず、冷静な対応がしやすくなるものです。 そのお役に立てるように、過去の体験談を事例として紹介します。どんな場面か想像を

カウンセリングスキルと僕たちの関係

こんにちは。吉村伊織です。 noteを使って発信できるネタ、どんなことを書けば何かの役に立ててもらえそうか考えてみました。 書き出してみたら、こんなものが並びました。 【僕がネタとして書けるもの】  ・カウンセリングマインドとは?  ・コミュニケーションの流れ  ・絵日記の「絵」から、その物語を取り戻す  ・「分かりやすい」と「分かった」の違い  ・言語化と共感  ・出来事と感情の関係  ・聴くことの効果  ・問題解決力を上げる3つの視点  ・信頼関係を築く極意  ・相手

人の心はどこまでわかるか【カウンセリングスキル】

こんにちは。吉村伊織です。 あなたは、『人の心』って分かりますか? 名刺交換などで自己紹介をするときに、「カウンセラーです」と伝えると時々言われることがあります。 「カウンセラーさんって、人の心を読み取ることができるんでしょ?」 「私の心も見透かされそうでこわいです~(笑)」 心の勉強をして、カウンセラーの資格を取るようになったとき、先生からはこう言われました。 「カウンセラーですって自己紹介すると、人の心を読み取ることができるんでしょ?って言われることがあるかもしれ

かわいいと思えなかったらどうしよう・・・と心配になったら?

こんにちは。吉村伊織です。 初めてのお子さんを妊娠中の女性から、 時々こんな相談を受けることがあります。 「自分の子どもをかわいがれるか心配です。 かわいいと思えなかったらどうしたらいいでしょうか?」 この相談を受けた時には、僕の妻の話をしています。 妻も長男を妊娠中、よくそう言って悩んでたんです。 妻は、以前は子どもが苦手でした。小さい子が遊んでいるところに遭遇したときに、うっとうしいと感じることもあったそうです(^^; そんな妻だったので、 「せっかく授かった命

調べてみよう!心の状態。そして・・・

あなたは、心理テストって好きですか? 「夢で見た美しい光景はどれ?」 「シェフのおまかせコースの1品目は何?」 「洞窟の奥はどうなってた?」 などなど、設問に対して3つ4つくらいの選択肢があって、何を選ぶかで今の心の状態が分かるというもの。 僕は、テレビや雑誌で見かけた時は、ゲーム感覚でついやっちゃいます。 ちなみに、最初に挙げた3問は、検索して見つけた『あなたのお疲れ度』がわかる心理テストです。 やってみますか? 結果はどうだったでしょうか? 僕は、お疲れ度50%

カウンセラーとして共有したいこと

こんばんは。吉村伊織です。 今回は、カウンセラーとして大事にしていること、共有したいことについて書いておきます。 以前、『身近な大人の仕事』を学ぶ授業の中で小学生向けに話しをさせてもらったこともあり、その時に子どもたちにもらった感想を読んで改めて思いました。 「悩むことは、悪くない」 いつもポジティブなのがいいことだ! という風潮が強すぎるからでしょうか。時々、悩んではいけないと考えているような人がいます。 「こんなことで悩むなんて、自分はなんてダメなんだろう・・・

年の瀬に振り返りたい「心の頑張り度」

12月も後半に差し掛かると、「今年はどんな年だったか?」という話題も増えてくるのではないでしょうか? 毎年恒例の「今年の漢字」は、2018年は『災』でしたね。 あなたにとって、今年はどんな一年だったでしょうか? 楽しいことも大変だったこともあると思いますが、ぜひ「心の頑張り度」についても振り返ってみませんか。 ライフイベントとストレス度合いの対応表 というのがあって、メンタルヘルスやワークライフバランスの研修でもよく使っているので紹介しますね。 もともとは、アメリカ