現実および夢のなかの沢田マンション
27歳で都内の実家を出て以来、
都内、高知、鹿児島と引越しを重ねた結果
今住んでいる家は7か所目になる。
実家以外はどの家も住んでいた期間が短いせいか、
夢に見ることはない。
唯一、例外が高知市の沢田マンションで、
私はときどき、そこの夢を見る。
沢田マンションと隣つづきになったマンションに住んでいたり、
実際よりも広い廊下を散策したり、
豪華なテーマパークのようになっていたり、
さまざまに形を変えながら、その場所は夢に出てくる。
魅惑の沢田マンション。
住んでいたのは1年半と短かったし、
離れてから7年も経つのに
私の意識はいまだにしっかりと、その場所とロープでつながっている。
それだけの力が、あの建物にはあるのだ。
*トップ写真は当時私が住んでいた30号室の様子。当時、沢田マンションに住んでいた岡本さんが撮ってくださったもの。
*住んでいた当時に書いたエッセイはこちら
→ https://am-our.com/idea/549/15629/