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「アイスブレイク」て知ってる?」

「アイスブレイク」とは、初対面の人との会議、商談の場など、緊張感のある場を和ませるためのコミュニケーション方法のこと。堅い雰囲気をアイスに例え、それを壊すということで「アイスブレイク」と名付けられている。

「アイスブレイク」は、具体的には身近な話題での会話、簡単なゲームなどが用いられることが多い。その場の緊張をほぐし、メンバー同士の交流がスムーズになるため、通常のパフォーマンスを発揮しやすくしたり、参加者との信頼関係を築くきっかけになったりといった効果が期待できる。実際に、どのような場面で役に立つのか見ていこう。
使いやすい「アイスブレイク」トークのネタ例

「アイスブレイク」では、使いやすいテーマの頭文字をつなげた「木戸に立てかけし衣食住」を心がけてトークを行うとスムーズだ。その内容は以下となる。

キ:季節・気候
ド:道楽・趣味
ニ:ニュース(時事ネタ、業界のトレンドなど)
タ:旅
テ:テレビ
カ:家族
ケ:健康
シ:仕事
衣:衣類(相手の衣服を褒める)
食:食事(好きな食べ物・おすすめの店など)
住:住居(出身地・居住地など)

それぞれ具体的に見ていこう。

・キ:季節・気候
季節の話は誰にでも使えるテーマである。季節の話から、気候や相手の話にまでつなげることも可能だ。緊張した雰囲気も和み、相手の趣味や人柄を知ることもできる。

トーク例)
「今日は、すごく雪が降りましたね。帰り大丈夫ですか?」

・ド:道楽・趣味
趣味や好きなことについての話題も、「アイスブレイク」での会話で利用できる。相手の趣味を知るだけでなく、自身との共通点探しにも役立つ。

トーク例)
「Aさん、車が好きらしいですね。おすすめの車種あります?」

・ニ:ニュース(時事ネタ、業界のトレンドなど)
ニュースに関する話題はどの年代の人にも通じる。自身や相手の仕事に関するニュースにも敏感になっておきたい。

トーク例)
「もしかしたら、特養の入所基準が要介護1、2の人も入所可能になるかもしれないですよ。新聞で見ましたよ」

・タ:旅
旅行に関する話題も「アイスブレイク」で広がりやすい。自分が話すだけでなく、相手の話も聞き出せるとなお良い。

トーク例)
「正月にAさんのご出身の〇県に旅行に行こうかと考えているのですが、おすすめの食べ物はありますか?」

・テ:テレビ
テレビに関するネタも会話の糸口にしやすい。

トーク例)
「最近、ネットフリックスで○○というドラマが人気みたいですね。私はまだ見たことがないのですが、Aさんはご覧になったことありますか?」

・カ:家族
家族構成が似ている者同士であれば、家族ネタは親しくなるきっかけにもなる。ただ、人によっては家族の話をしたくない、という場合もあるため、話題にする際は相手や状況を十分に考慮しよう。

トーク例)
「Aさんのお子さん、小学校1年生でしたよね? うちも同じ学年です」

・ケ:健康
特に年齢が高い人が興味を持ちやすい話題といえる。ただし、体調が万全ではない人に「健康自慢」をすると角が立つため、見極めながら話を進めていきたい。

トーク例)
「最近腰が痛くて……。Aさんはどうですか?」

・シ:仕事
会議、商談の場であれば、仕事の話はしやすいだろう。「アイスブレイク」として活用する場合は、話を長引かせないためにも、本格的な議論にしないよう気を付けたい。

トーク例)
「あなたのユニットでは『冬のオフィスカジュアル』を導入するという話も出ているみたいですよ。御社ではどうですか?」

・衣:衣類
相手の衣服・持ち物を褒めると好感を持たれやすいため、ぜひチェックしておきたい。

トーク例)
「そのかばん使いやすそうですね。私も探しているのですが、なかなかいい物に出会えなくて……」

・食:食事
好きな食べ物やおすすめの店の話は相手との距離を縮めやすい。会話ネタとしても非常に使いやすいといえる。

トーク例)
「最近カレーにはまっているのですが、おいしい店をご存じないですか?」

・住:住居(出身地・居住地など)
出身地や住まいの話も出しやすい話題といえる。相手との共通点も見つけやすい。

トーク例)
「Aさん、〇〇地方出身だそうですね。私も同じです」アイスブレイク」の効果

つぎに、「アイスブレイク」の効果について詳しく説明する。

●緊張感がほぐれ、パフォーマンスを高められる
初対面の参加者同士の研修や会議、初めての商談などでは、緊張で会話が進まない、積極的に意見が出てこない、といった事態が想定される。そういった場合に「アイスブレイク」を実施すると、参加者の緊張がほぐれ、活発な意見交換もしやすくなる。

●参加者が主体的になる
研修や会議などでは、「聞いているだけ」、「その場にいるだけ」という人も生まれがちだ。メンバーに積極的に参加してもらいたいのであれば、「アイスブレイク」を実施することでコミュニケーションを取ることもでき、自分も参加者の一人だという意識付けができる。「アイスブレイク」とは、初対面の人との会議、商談の場など、緊張感のある場を和ませるためのコミュニケーション方法のことである。堅い雰囲気をアイスに例え、それを壊すということで「アイスブレイク」と名付けられている。

●研修
研修が始まる前に「アイスブレイク」を実施すると、参加者と講師側の距離が縮まることが期待できる。また、新入社員研修など、初対面の参加者が集まる場合、「アイスブレイク」で参加者同士が親しくなることもできる。

「アイスブレイク」を行う際の注意点

・目的を明確にする
「アイスブレイク」は、漫然と実施するのはなく、「参加者同士の自己紹介のため」、「活発な意見交換を促すため」など、目的を明確にして行うべきである。「アイスブレイク」自体が盛り上がり、会議など本来の目的がゲームの延長線上になってしまうことを避けるべきだろう。「アイスブレイク」実施前に参加者に目的を説明しておくと、スムーズに進行しやすい。

・時間を決める
「アイスブレイク」が長引き、場の空気が間延びしてしまうことのないよう、短時間で行い、本来の目的へと意識を切り替えることが重要である。終了時間を決め、事前にアナウンスしておくとよい。中には「アイスブレイク」が不要と考える参加者がいることも予想されるため、そのような人たちへの配慮も忘れず、あくまで雰囲気づくりのきっかけであることに留意しよう。

・相手や場面を見極める
重いテーマの会議、短時間の会議の場合など、「アイスブレイク」が本題の妨げになる場合もある。実施する際は、相手や場面を見極める必要がある。

・全員が参加できるテーマを選ぶ
良い雰囲気づくりのためには、特定の人にしかわからないテーマではなく、全員が参加できるものを選ぶことも重要だ。「アイスブレイク」の効果を高めるためには、人数に合ったゲームを選択するべきだろう。


「アイスブレイク」で避けたいトークテーマ
あくまで、雰囲気をよくするための「アイスブレイク」。当然、人を選ぶような避けたいテーマもある。こちらも押さえておこう。

・政治
支持政党、苦手な政党がある人も多い。できれば話題にするのは避ける方がよい。

・宗教
政治の話題と同様、個人の信条が関わるテーマのため、避ける方がよい。

・学歴
「出身校について他人に知られたくない」と考える人も多い。こちらからは話題に出さない方がよいだろう。

・愚痴
相手が返答に困るような愚痴、不快になるような愚痴も話題にしない方がよいといえる。

・スポーツ、芸能
応援するチーム・タレントが違うことで、対立の原因ともなりかねない。また、相手がそのスポーツやタレントに興味がない場合、話題が広がりにくいといった弊害もある

まとめ
いっぱい話して、社内の生産性を上げていこう。

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