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ゆっくり走れば速くなる話

働きはじめてすぐの頃、仕事が終わってから毎日決まったコースを走るのが楽しみでした。田園風景の中、カエルの鳴き声を聞きながら5キロ程の距離を1時間かけてゆっくり走ります。歩く速度とそう変わらない速さです。

「正しいフォームを意識して、牛のよだれのようにゆっくりゆっくり走れば、肺活量があがり、走りの質があがる」ランニングの指南書に書かれていた例えが分かりやすく、気に入りました。本に書いてある通り、体と心の対話を、また走ることそのものを楽しんでいました。

ちょうどその頃、ジョギングコースから建設中の高速道路が見えていましたので、少しずつ変わっていく田舎の風景と、季節の移り変わりを肌で感じながら走っていたのを覚えています。ほどなくして仕事が忙しくなり、走ることをやめてしまいました。

20年経った今、本棚に眠っていた、ジョギングに関する本を眺めながら、仕事帰りに走っていた様子を思い出しています。今思えば、仕事帰りのジョギングが毎日の適度な区切りになっていたのでしょう。しばらくほったらかしにしていた、やりたいことを楽しむために、また走りだそうと思います。

年にふさわしく 風にふさわしく 病気の時は病気のままに 元気な時は元気なままに 走りつづけようと思います そしていつものあいさつですが 走る人にも走らない人にも走れない人にも いつもいい風が吹きますように ありがとう (引用 高石ともや著 気分はいつもトライアスロン 1986年 ランナーズ)

最後まで読んでいただきありがとうございます。これからも本好きのエピソードを紹介していきます。


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