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リング「収束と発散」のデザインに込めた意味 〜挫折して苦しくてもがいても、それが未来の礎となる〜

この度、「収束と発散」というコンセプトの指輪を作製しました。

これまで多くの作品を思いつきのまま作り方を勉強しながら製作してきたのですが、このリングは自分の考える世界観から発想を膨らませてデザインしました。

そういう意味でもかなり作り込んだ作品ですので、ぜひ「なぜこのようなデザインにしたのか」、「どういう想いでこのリングをデザインしたのか」を知っていただきたいと思いました。

ツイッターでは書ききれないのでこのnoteで「収束と発散」がどういうコンセプトなのかをご紹介したいと思います。

長くなりますが、最後までご覧いただけると嬉しいです。

ちなみに、こちらのnoteではなぜアクセサリーを作り始めたのかご紹介していますので、こちらもご覧いただけると嬉しいです。

オリンピックでメダルを取れなかった人たち、そもそも出れなかった人たち

この指輪のデザインを考えたのは2021年の7月頃だったのですが、この頃はちょうど東京オリンピックが開催中でした。

日本人選手の活躍にすごく心動かされたのですが、それと同時に、私はその裏の夢敗れた人たちのことも気になっていました。

期待された結果を残せなかった人、そもそもオリンピックに出れなかった人。

当然皆さんメダルを目指して本当に大きな挑戦に挑んだということだと思うのですが、この挑戦に敗れる人の方が多いのも一つの事実です。

私自身、この時にうまくいかないなぁと思うことが多く、挫折感を感じていたので、なおさらそこに考えが至ったのだと思います。

誰もが数多くの挑戦をし、もがいているのでは?

世界一を目指して挑戦するのと比べると次元の違う話かもしれませんが、我々一人一人も毎日何か挑戦しているのではないでしょうか。

目標達成するためにどうすれば良いのか。毎日運動すると決めたけどどうすれば続けられるのか。時間を確保するために毎日1時間早く起きようかな?

などなど、こういったことも、すこし大袈裟かもしれませんが、日々もがきながら何かに挑戦していると言えると思います。

苦しみながら得られた経験、知識は今後きっと花開くはず

規模はどうであれ、目標に向けてチャレンジしているとうまくいかないこともあると思います。

うまくいかないことがあるとすごく落ち込みますし、その目標をあきらめてしまうこともあるかもしれません。

しかし、目標に向かって行動することはとても人間的な営みだと思いますし、その行動を通して得られる達成感や喜びは何事にも変えられない高揚感が感じられ、日々の生活に彩りを与えてくれるものだと思います。

夢破れて、挫折したとしてもその経験はきっと何年後かに振り返った時に必要な経験だったと思うはずです。

私も何も成長していないような気がしていましたが、きっと今経験したこと、学んだことは未来で花開くはずだと思いました。

そんな自分への励ましの意味も込めて、デザインを考え始めました。

今回ご紹介する「収束と発散」以外にも同じ着想から考えたデザインのアクセサリーがいくつかあるのですが、それらについても今後、ご紹介していきたいと考えています。

集めた情報経験が再構築されて新しい価値となる

さて、前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する指輪のデザインについてです。

停滞していると感じる時、もっと事態を好転させたいと考えているとってどうすればいいのかいろんな情報を集めて、こうやったらいいかなぁといろんなことを試すのではないでしょうか。

試すまでは至らず、いろいろ自分でとにかく考える、ということもあると思います。

この時は辛いと思いますが、この時に集めたこれらの情報や経験、考えた結果が未来の行動を決めると思いますし、それが未来の成功の礎になると思います。

この「情報、経験を集めて」「自分の中でとにかく考えて」「明るい未来を作り出す」という流れが「収束と発散」という言葉につながりました。

集めた情報、経験を自分の中で再構築して新しい価値として世の中にアウトプットしていく。

その流れを私なりに形にしたのがこのリングです。

ねじれた部分は収束

このリングは左右非対称で片方がねじれたデザイン、もう片方が直線的なデザインになっています。

先ほど「情報、経験を集めて」と書きましたが、この部分があらゆるものが自分の中で収束していくというイメージとつながり、その集まり方がヒラヒラ舞っているものが自分に近づくにつれて、渦を巻いて、取り込まれていくというイメージが頭に浮かびました。

ヒラヒラ舞っているものを吸い込んでいるという言い方もできるかもしれません。

こういうイメージから「収束=ねじれ」となり、また、リング中央に向かうにつれてリングの太さも細くなっているのですが、ねじれながら細くなっていく形状から、自分(=リング中央)に収束している様子を表現しています。

直線の部分は発散

ねじれの反対側は「発散」を表現しています。

自分に集まった情報を再構築して世の中に新しい価値を提供しているイメージです。

ここでも中央から先に進むについて太さが太くなるようにしており、アウトプットの広がりを表現しています。

色の変化は成長を表現

このリングはチタンでできています。

形状だけなら別にシルバーなどでも良いのですが、チタンを使った理由は鮮やかな色をつけることができるからです。

チタンは表面にできる酸化皮膜の厚さをコントロールすることによって本当にさまざまな色を発色させることができます。

その酸化皮膜の厚さによって色がいろいろと変わるのですが、この酸化皮膜は電気を流すことによって制御しています。

流す電気の電圧を高くすればするほど酸化皮膜が厚くなります。(エネルギーが高い方が厚くなる)

このリングは収束部分が青く、発散部分は緑系の色をしているのですが、緑にいくにつれて酸化皮膜の厚さは厚くなっていきます。

情報を集めている段階では低いエネルギーだったものが自分の中で再構築されることで高いエネルギーのものに変わって発散されていく。

自分の中に収束していくに従って元々の色を失い、再構築された新しい色となって発散していく。

その変化の過程が成長なのではないかなぁと思うのです。

こういう表現をしたいがためにこのリングはチタンでできています。

停滞だと思ってもそれは成長の過程

さて、かなり長くなってしまいましたが、以上がこの「収束と発散」と名付けたリングの説明でした。

7月の時から4ヶ月ほど経ち、あの時を振り返るといろいろ悩んで苦しい思いをしたけど、そのおかげでこのリングを作ることができ、今ようやく皆さんにご紹介できる状態にすることができました。

それだけでも自分の成長を感じますし、7月時点で考えた事は間違いではなかったのかなぁと思います。

停滞していると思い、もがいて、苦しむ時って誰にでもあると思います。

その時に自分を信じて、前に進むことができたら、いつの間にか自分が成長していることに気づくなんてこともあるのではないでしょうか。

最後に、もしこの内容に共感いただけたら、この記事の下の方にあるハートマークをタップして、このnoteを「スキ」していただけるととても嬉しいです。会員登録などをしていなくてもタップできますのでぜひ!

ここでご紹介したコンセプトのリング

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