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相手が黙り込んでしまったらどうする?「沈黙は考えている時間と心得る」

話しの途中で相手が黙り込んでしまったらどうするだろうか。
多くの人が話したことが伝わらなかったのかと焦ってしまう。
 
確かに伝わっていない場合もあるが、相手が考えている場合がほとんど。
それに気がつかずに「今言ったことはこういうことなの!」とまくし立てると相手は思考を止めてしまう。
 
これでは相手は話したくなくなり対話にならない。
今回は対話における沈黙の活かし方について情熱所長と一緒にお伝えしていく。
 
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◆なぜ、黙り込んでしまうのか?


 
情熱所長
吉田部長、部下と1on1(一対一の対話)をしているとき
部下が黙り込んでしまうことがあるんです。
そんなときは、どうすればよいでしょうか?
 
吉田部長
情熱所長は、どうしているのかな?
 
情熱所長
「私の質問がわからなった?」
とか「どうしたの?」と言っています。
これで良いのでしょうか?
 
吉田部長
それで良いけど、どのぐらい沈黙を待ってあげられるかが大切だね。
部下が黙り込んでしまうのは、なぜだと思う?
 
情熱所長
そうですね。私の言っていることがわからないとか
どうしたら良いかわからなくて不安になっているのかな。
 

◆沈黙は思考している証拠


 
吉田部長
それもあると思うけど
沈黙しているのは情熱所長の質問に答えようと部下が考えているんだ。
 
情熱所長
そうかー、部下は考えているのかー。
 
吉田部長
質問に対して直ぐに答えがでないことだってある。
むしろ、その方がちゃんと考えている証拠だね。
 
情熱所長
なるほど、沈黙しているのは部下がちゃんと考えていることなのか。
そこに気づいていなかったです(汗)。
 

◆思考の時間を奪わない!


 
吉田部長
それに気づかずに、
「これはどう思うの?」と次から次へと質問したらどうなるだろうか?
 
情熱所長
責められている気持ちになってしまうかもしれませんね。
それでは、部下はゆっくり考えられないですね。
 
吉田部長
一方、部下も上司が黙っていると不安になるから
最初に「あなたが考えている時間は待っているからゆっくり考えて大丈夫だよ」と伝えてあげると部下も安心できるね。
 
情熱所長
そうか、最初にそう言ってあげるわけですね。
部下もリラックスできますね!
 
吉田部長
あまり長いと感じたときは、
「何かわからないことがある⤴?」と
助け舟をだしてあげよう。
人によって違うと思うが10から15秒は待ってあげよう。
 
情熱所長
そう言われてみると、
全然、沈黙の時間をとっていないことに気づきました。
 

◆上司の「テンポよく」も要注意!


 
吉田部長
沈黙についてもう一つ大切なことがある。
それは、上司の沈黙だ。
上司は、どうしても対話をテンポよくしなければならないと思っている。
 
情熱所長
確かにそうですね!
良い対話はテンポがいいと思っています。
 
吉田部長
テンポよく答えなければならないという意識が強くなると
部下の話しを聞いているようで聞けなくなってしまう。

次の質問を考えていないかな?
 
情熱所長
やっています。次の質問を考えています(汗)。
 
吉田部長
それでは、話の詳しい内容や部下の反応に気づけなくなる。
 
情熱所長
そうですね。部下への観察や洞察ができていませんね。
そんなとき、どうすればよいでしょうか?
 

◆聞く⇒伝え返し⇒質問⇒聞くの循環


吉田部長
そんなときは、伝え返し(オウム返し)をすればいい。
部下の言ったことを、そのまま伝え返すんだ。

例えば、「〇〇と考えています」だったら
「〇〇と考えているんだね」と伝え返す。
 


情熱所長
そんな風に伝え返すんですね。
それなら、私も余裕ができて部下を観察できそうです。
 
吉田部長
さらに、質問しなくはいけないという意識をなくすことができる。
質問は伝え返しをして、そのとき考えればいいんだ。

 
情熱所長
なるほど、そうすれば私も焦ることなく部下の話しに集中できますね。
部下も一緒に考えてくれていると安心できると思います。
 
部下の沈黙を大切にすることと伝え返しをやってみます!
 

◆今回の質問

 
【質問の後、相手は何を考えているでしょうか?】
 
次回に続けます!お楽しみ!
 

 
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