高野山で死者と話したという、友人の話② そしてあのお方とも・・・
前回の続きからです。 私の外国人の友人が高野山の奥の院に行ったときに体験したことを、本人の了承を得て書いています。
彼は福岡に帰ってきたとき、旅行であったことを色々話してくれました。馬鹿げた話や京都で会った女の話などを冗談交じりで話してくれたのですが、そういう話が終わったあと、彼は神妙な顔をしていうのです。
「実は、ここからが話の本題なんだだ。Takuに話したいことがある。変な奴だと思わないでくれ。」
彼は、高野山では宿坊に泊まり、お勤めを体験したり、瞑想や写経などして過ごしたそうです。
そして、彼が高野山に滞在している間、彼はもっとも神聖なる聖域「奥の院」に何度も参拝し、弘法大師に祈りを捧げたといっておりました。
そして何度目かの参拝のあと、奥の院から出ようとしたときに彼の横には、この世に居るはずのない人が現れたのだと言います。
その人は、彼が日本に来る前時間がなくて会えず、日本に来て手紙を出したのだが手紙が届く時には亡くなってしまっていた方だそうです。
その方が、なんと自分の右わきにいたのだと。そして、話しかけてきたと言います。
「手紙をくれて有難う。 私のことは心配しないでね。 私は元気だから。」
どこからともなく声が聞こえる、そんな感じだったそうです。
「Am I crazy?(俺どうかしちまったのか?) 」
彼は何度もそう思ったそうですが、確かに声が聞こえる。
そしてとめどもなく涙がこぼれてきたそうです。
そして彼は会話を続けたと言っておりました。 声は脳内に聞こえるような感じだったが、彼自身はちゃんと声を発して会話したと言っておりました。
すると次は、左となりには、彼の兄のバンドメンバーで、昔イスタンブールで交通事故によって亡くなった人が現れたらしいです。
「私が死ぬのは運命だったから、何も問題ないわ。 兄さんにも心配しないでって伝えて。」
そして
「絶対に、四国に行ったほうが良いわ。兄さんも行く予定だと思うけど、彼も絶対に行ったほうが良い。」
そういうことを言っていたと言います。
ここでいう四国に行ったほうが良いというのは、「お遍路」のことです。
この私の友人は、日本滞在中に四国お遍路に行くと決めております。
また、彼のお兄さんも瞑想の先生をしている人で四国お遍路に興味がある人らしいです。そして、私の友人が四国にいくタイミングで一緒にお遍路をする予定にしているのだと言います。
そして最後に、最初に現れた靈、つまり死に目に会えなかった方の靈が
「私の天使があなたを守護するから、これからの人生心配しないで」
そういって、彼女の「守護天使」を彼につけてくれたのだそうです。
キリスト教では、「守護天使」という存在を信じます。
私の友人はヨーロッパのキリスト教の国から来たので、彼は守護天使の存在は信じていたようでした。
彼は色々と衝撃を受けて、その靈たちとの会話が終わり、いよいよ奥の院から出ようとしたとき、今度はまた別の声が聞こえてきたと言います。
それはなんと
弘法大師
だったらしいです。
弘法大師は、彼に参拝してくれたお礼を言い、彼を守護するものをつけてくれたのだそうです。
それは、昔のサムライのような人だったらしいですが、はっきりと覚えてはおらず、そんな印象だったと言っておりました。
そして、弘法大師は
「絶対に、四国に行ったほうが良い。 彼(さっきのサムライの靈)をつけるから今後の人生のことは心配しなくていい。 来てくれて有難う。」
そんなことを言ったと彼は言っていました。
彼は完全に自分が頭がおかしくなったと思ったそうです。 彼は今までこんな体験をしたことがなかったそうです。
彼は、それ以来今後自分の人生が思わぬ方向に変わっていくんじゃないかと怖くなったといっておりました。
信じられないような話ですが、彼が嘘をついているような感じは全くありませんでした。
それにしても、弘法大師の声を聞く人は時々いるみたいですね。
9年前の四国遍路中、11番札所藤井寺の手前にある温泉で出会ったあるお遍路さんは、拝んでいる時に弘法大師やお不動さん(不動明王)の声を聞くことがあると言っておりました。 彼は建設会社をしている人ですが、真言宗で得度しているらしく、その時は病気がちな女性を連れて四国を回り病気平癒を祈願していたのでした。
前回の記事にも書いた「入定信仰」がもし本当だとしたら、永遠の瞑想に入っている弘法大師は衆生を救済するために奔走しているということになります。 こうやって、お大師様に祈る人々に声をかけて助言などを与えているのかもしれません。
私は二度四国の遍路をし、高野山もお参りしましたが、弘法大師の声を聞くような経験は一度もありませんでしたが(笑) 祈り方が足りないのかね(笑)
変な話でしたが最後まで読んでいただき、ありがとうございました!