なんだかんだで、生きることは好き(2020年4月19日)

昨夜、夫と電話した。

夫は「プードルのおじさん、商店街でも見たよ」と言う。

プードルのおじさんとは、団地の広場でよく見かける、スタンダードプードルを2頭連れたおじさんだ。いつも犬の散歩をしながら缶チューハイを飲んでいる。

私たち夫婦の間では何年も前から、「あのおじさんはどこから来てるのか?」と話題になっていた。

夫は、「今度、尾行してみようかな」と言う。

「どうする。尾行してるときにおじさんが倒れて、あなたが救急車呼んでおじさんが搬送されて、プードルだけ残されたら」

「うーん。商店街で『この犬の飼い主の名前わかりますか?』って尋ねてまわる」

そんな話をした。


朝から仕事。

私は今、実家のダイニングテーブルで仕事をしている。元自室の学習机が処分されたため、そこしか椅子がないのだ。

テーブルの隣は大きな窓になっていて、父が設置した鳥のエサ台が見える。かっこいい鳥が三羽もいたので両親に教えた。

両親は野鳥図鑑を見ながら「キレンジャクだ」「いや、ヒレンジャクだ」と大騒ぎしていた。

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久しぶりに原稿に集中できて、ぐいぐい書き進めた。

集中している間、コロナのことを忘れていて、休憩のたびに「はっ、今は大変なことになってるんだった!」と思い出す。

不安がデフォルトだからあえて書かないが、毎日不安だ。世の中のことも、自分のことも。相変わらず、夫婦そろって一年先もわからない暮らしをしているわけで。

でも、生きるって本質的に不安なもんだよな。なんだかんだで、生きることは好き。


散歩に行く。実家の近くは道が広くて人が少ないので、他人に近づくことなく散歩ができる。

公園を突っ切ろうとしたが、子供がたくさんいたのでやめた。子供たち、ぜんぜん三密を避けられてないぞ……。百合子の必殺技・ソーシャルディスタンスでふっとばされるぞ……。

晴れていて気温が高い。アスファルトの隙間に一輪だけ、タンポポが咲いていた。今年初タンポポ。

幼稚園の頃、周りは空き地ばかりでタンポポがたくさん咲いていて、よくかんむりを作った。

今は空き地がほとんどない。タンポポもあまり見ない。

ネットを見てると、「クズにも税金から10万円を給付するの納得いかない」って言ってる人がけっこういるけど、それが人権です。

性格や能力や生き方問わず、生きとし生ける者すべてが人権を有している。どんな極悪人でも。

人権を認められる者と認められない者がいる、そんな世界は絶対にダメだ。「クズの人権は認めません」としてしまえば、じゃあクズの定義は何で、それをジャッジするのは誰だ、という話になってくる。

他人の人権を認めるかどうか、自分にジャッジする権利があると(無自覚に)思い込んでいる人は、世界と自分の距離を見直したほうがいい。

昨日公開したこの記事がたくさん読まれている。

今は2日に1回エッセイを公開しているが、やっぱり過剰供給気味なので、3日に1回にしようっと。

原稿ができたぞー!

日曜夜だから、編集さんに送るのは明日にしよう。



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