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裏方的な役割の部下への「声がけ」はこうしよう



仕事をたくさん抱えていて、パンク寸前の営業事務の石川さん。

石川さんが忙しいのはわかっていながらお願いする営業マネージャー。

石川さんから見積もりができましたと言われた時、つい怒ってしまうのです。

部下「お疲れさまです。E社の見積もりできました。」


上司「お疲れさま。あれ、F社のもお願いしてなかったっけ?」

⇒お礼も言わない。やって当たり前と思っている。ミスだけ指摘


部下「はい。それですが、F社への見積もり、まだできていないんですよ」


上司「なぜ、終わっていないの?」


部下「すいません・・(なぜと言われても)…」


上司「何やってるんだ。もう少し業務のスピード早くしてよ」

部下「はい、わかりました(たくさん押しつけて。こっちだって大変なんだよ)」


上司「いつになったらできるんだ?」


部下「今日の夕方までに作ります(しぶしぶ)」


上司「しっかりやってくれよ」


部下「はい、すいません」


営業サポート、事務などを担当する裏方的な仕事をする人には、どんどん仕
事を押しつけてしまいがちです。


「あれ頼む、これ頼む」とお願いをするだけして、少しでも想定したとおり
にできないと怒るなど、一方的な要望になってしまいます。


このタイプの人たちは我慢強いのですが、ため込みすぎると、さすがに爆発
してしまいます。


また勝手にやって怒られるのを恐れ、指示待ち族になってしまいがちです。


一方、上司からすると「もっと自発的に動いてもらいたい」「業務を改善してほしい」と思うでしょう。


そもそも言われたことしかやらない部下がいるのは、部下の能力を活かせな
い上司がいるからです。


「あの部下はいつまでたっても付加価値のある仕事をしてくれない」と嘆く
前に自分自身を振り返ってみましょう。


それでは、縁の下の力持ち的役割の部下に、やる気を持って自発的に仕事を
してもらうためにはどうしたらいいでしょうか。


ポイントは2点です


1.頼んでやってもらったことを当たり前と思わない


やってもらったことをねぎらうことです。


ルーティン業務など自然に流れる仕事や数字などの成果に直結しない仕事は
ついやって当たり前のように思ってしまいがちです。


それでは、その部下のやる気は上がりません。


当たり前のように思うのではなく、「助かっているよ」「ありがとう」と
その都度ねぎらうようにしましょう。


2.部下自身が考えるような質問をしてみよう


このタイプの部下に対して、上司は1から10まで丁寧に教えようとしがちです。


上司としては丁寧に1から10まで教えていると思うかもしれませんが、そうすると弊害が出てしまいます。

部下の能力を引き出すためには、1から10まで全てを教えるのではなく、主体的な考えを引き出す質問をするようにしましょう。

例えば新しい方法を考えさせたければ「他にどんな方法があるだろうか」や、効率よく仕事をさせたければ「いつもより早く終わらせるためにはどう
したらいいかな?」という質問を投げかけます。


相手に考えさせるいい質問を作るには、どんな能力を引き出したいのかという目的を持って質問しなければなりません。


この場合、次のようにお願いすればよかったでしょう。


部下「お疲れさまです。E社の見積もりできました。」


上司「お疲れさま。見積もりありがとう。そういえば、石川さんのおかげで、G社の仕事受注できたよ。あの時は電話対応してくれて助かったよ。」⇒感謝の言葉をかける


部下「よかったですね」


上司「ところで、F社のもお願いしてなかったっけ?」
⇒さりげない訊き方で


部下「すいません。F社のは今やってます」


上司「(怒りの感情を抑えて)今、どのくらい仕事を抱えてる?」
⇒キャパシティを確認


部下「今、他の人からのも含めて10件あります」


上司「それは多いね。大変だな。他の人にも分担できないか考えてみよう。
F社の見積もり優先的にお願いできないかな」

⇒部下の立場に寄り添い、お願いする。


部下「わかりました。優先的にやります」


上司「お願いします。いつ頃できるかな?」


部下「今日の夕方17時までには仕上げます」


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