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初頭効果と新近効果から紐解く行動経済

初頭効果

皆さんは「第一印象」と言う言葉を知っていると思います。
最初に与えられた情報が、
後の情報に影響を及ぼす現象を指します。
人や物に対する第一印象が長い間残り続けるのは初頭効果の影響なのです。
有名な実例があります。
チームをAとBの2チームに分けた実験です。
ある人物を「複数の形容詞」で説明しています。
使われている形容詞は全く同じですが、
【A】ではポジティブな形容詞が先となり、
【B】ではネガティブな形容詞が先となります。
皆さんはどう思いますでしょうか?

初頭効果の例題

【A】知的で、勤勉で、衝動的で、批判的で、頑固で、嫉妬深い人
【B】嫉妬深くて、頑固で、批判的で、衝動的で、勤勉で、知的な人

面白いですよね…
全く違った印象を抱きませんか?
結果として、
【A】を見たグループはこの人物に対して好印象を抱きました
【B】を見たグループは、悪い印象を持ったそうです。
私もそう思いました。
【A】では「知的で」というポジティブ情報が頭に残っています。
【B】では逆に「嫉妬深さ」が残り…
仕事は出来ても性格を少し疑い、孤独感を感じます。

新近効果

皆さんは映画のエンディングシーンを見てから、
いつまでも覚えている事はないでしょうか?
人は最後に与えられた情報や直前に与えられた情報が印象に残り、
評価に影響を及ぼす現象を新近効果と言います。
要は「最後に与えられた情報でその人の印象が決定する」と言う事です。
こちらも初頭効果同様、有名な実験が行われています。
その実験とは、模擬裁判です。
証言の提示順で陪審員の判断がどう変わるのかを観察したものだそうですが、
証言は【弁護側】そして【検事側】に同じく6つずつ用意されて、
裁判は2通りの方法で行われています。

新近効果の例題

上記の説明通りに行いますが、
一つ目は、証言を2つずつ交互に述べる方法です
(弁護)2証言→(検事)2証言→(弁護)2証言→(検事)2証言→(弁護)2証言→(検事)2証言
二つ目は、6つの証言すべてを1度に提示し合う方法です。
(弁護)6証言→(検事)6証言
このルールに則って模擬裁判を行ったら、
両方のケース共々【最後に証言を提示した側が勝利する】という結果になりました。
結論として…
人間は、複数の情報を元に判断する際に、
「最後に与えられた情報に左右」されやすいと言う事が分かったのです。

可能性を高める事は価値を高める事

新近効果は、ビジネスのコンペや、
複数の選択肢から自社を選んで貰いたい場合は、
出来るだけプレゼンテーションの最後に
「最も重要な情報を提示」するだけで、
相手に好印象を与えることが出来ます。
これからの時代は【価値向上】が戦略的に必要となります。
それが可能性を高める事に繋がるのです。

どっちが大切か?

初頭効果と新近効果はどちらがより重要か?
と言われる事がありますが…
正解はどっちも大切!なのです。
ですが…プレゼンは「やる事が目的」ではないですよね?
結果として仕事に繋がる事が重要です。
説明はこう書いてあります。
相手が自分に対して関心度が低い場合=初頭効果
相手が自分に対して関心度が高い場合=親近効果
が効果的だそうです。
相手が関心度が低いと「話を最後まで聞くとは限らない」のです。
だからこそ!
最も相手に重要な話題やキャッチー情報等を最初に持ってくることで、
相手の関心を引きつける初頭効果の活用が有効であるのです。
逆に、相手が自分の話に関心を持ってくれていると、
前半部分には重要度の低い情報、
後半部分には重要度の高い情報を持ってくるという構成であれば、
より効果的に仕事に繋がると言われています。
この実正が本当かどうか!?をアンケートで作成して、
集まった結果を基に吉田式マーケティングメソッド分析で
発表させて頂きたいと思います。

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