現在を重視し、将来を軽視する傾向(バイアス)から考える行動経済
人間は幸せに気付くために生きている
「人間は幸せに気付くために生きている」
先日、とある社長のお話を聞いていた時の名言です。
人間が「幸せを実現する」ためには、
【意思決定】して【行動を起こす】ことによって、
実現する可能性が高まるのは誰もが知る事実です。
【行動が結果】に繋がるからです。
学生さんには社会人より「時間」があります。
だからこそ!私は声を大にして言いたいのですが、
大にして言った所で自己満足にしかなりませんので、
行動経済を深めていくのです。
後回しは危険リスクが高まる傾向
実はこんなデータが出ています。
「人は今・現在のことを重視し、未来・将来のことを軽視する傾向にある」
よく…未来を考えるな!今を見ろ!と言う方もいらっしゃいます。
正解と言う答えなどは、私は無いと思います。
ただし!学生時代に休み中の宿題を後回しにする傾向の強い人は…
肥満、ギャンブル依存、飲酒習慣者等々になりやすい!と言うデータがあるそうです。
あくまで比率が高い、と言う事実ですが。
脳の構造は石器時代から大きく変わっていない?
人は今・現在のことを重視し、
未来・将来のことを軽視する傾向があるのは、
脳の構造にあると聞きました。
脳の構造自体は、石器時代から大きく変わっていないそうです。
生存本能があるので現代を生き延びるためもあります。
「卵を産む鶏でも食べてしまう」のもそうであると言われています。
何か危険を感じたら「考えずに、まず逃げる!」と言うのもそうですね。
防災にこそ行動経済の視点を
6月7日に防災に関するアンケートを掲載しました。
https://note.com/yoshida_method/n/nec22c755333e
行動経済を深めていくと…
防災に行動経済の視点はとても効果があると感じます。
災害大国である我が国日本は、
今や安全な場所などどこにもないのかもしれません。
だからこそ…
災害前から想定するリスクマネジメントや、
未来へ繋げるクライシスマネジメントが叫ばれているのだと思います。
想定外・前例がないと言うのは、人間の驕り
ここ数年、過去最高の災害等が起き続けています。
その都度「想定外」や「前例がない」と言う言葉が出て来ます。
これって、新しい事をやる上でプレゼンすると、
どこぞの誰かが「前例はあるのですか?」と言っている馬鹿な管理者みたいですが…
話を戻しますが、
自然に対して人間が想定内で行ける訳がないのです。
地球が生まれてから46億年!人間は僅か2200年!
地球が生まれて46億年!
人間らしい生活とするのを稲作が始まったころと仮定しましょう。
日本の古代人が初めて稲をつくる技術を覚えたのが、
今から2200年ほど前!
ホント…地球誕生からすれば、瞬きレベルです。
そんな自然相手に、人間ごときが生かして貰っているのを忘れ…
想定外や前例がない等で話をくくるなど、何様だ?となるのです。
判断に潜むクセ=バイアスとは?
なぜ、人間は正しく判断したり、行動したり出来ない事があるのか?
それは…我々が得られた情報を最大限活用して合理的に判断していると思っているだけで、
残念ながらそうではないと言う事実です。
それはそうで、いつもそんな状態であれば「疲れる一方」だからです。
エネルギーを最大限節約するため、
正解でなくても大体のところで判断する事で大問題にはならないから。
しかし!災害で命を落とす危険性がある場合は別ですよね。
危機感の薄れから来る、いわゆる平和ボケ!を行動経済で修正
災害時に判断ミスをすると命を落とします。
判断のクセ(偏向、バイアス)を理解して、
正しい行動につなげる必要性があります!
そこで行動経済の理論がとても重要になるのです。
想定外や前例がない!と言うのは、私は人間の驕りだと言いました。
人間は安全や快適な状況にいると…
それがいつまでも続くと過信しがちです。
危機感の薄れから来る「いわゆる平和ボケ!」です。
天災は忘れた頃にやってくるもの!
ある教授がこう書いています。
「昔は、情報がなくて多くの死者が出た。
今は、情報がありすぎ、情報に頼りすぎて死者が出る。
自分の命を守るため、避難スイッチになりそうな本当に役立つ情報を、
一つ、二つ、選び取ることが大切」だと。
情報に頼りすぎて…と言うのが皮肉なモノですが、命
は何よりも尊いのですから。
将来を真剣に考える行動経済
冒頭に「後回しは危険リスクが高まる傾向にある!」と書きました。
防災における後回しは命の危険と直結します。
行動経済の考え方を基にしたナッジ設計がとても重要です。
正しい行動に繋げ、災害や地域、文化に合わせた形が求められますし、
それだけで多くの命も救えるからです。
天災は必ず起きます。
想定外や前例がないと言う言葉はやめて、
人間は将来のことを軽視してしまう傾向があることを知りましょう。
そして意識して、常に想像力を働かせながら、
将来のことを真剣に考えてみましょう!