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「メーカーからの支給」って凄いの?

 2019年まで勤めていた前任校でもテーピングの講義を受け持っていたが、今の勤務先とは比較にならないくらい教材費を掛けていた。で、初回の講義で学生たちに配布する準備の完了を写真とともにSNSにアップしたら、ある競技種目で国内最高レベルのチームで働くようになった非常勤先の卒業生から「ブランドがバラバラですね」との指摘を受けた。なんでもその彼曰く、その競技レベルだとメーカーとチームが契約していて、それらテープは「提供される」んだとのこと…。素晴らしいね。

これ、15回の講義で使い切ってました、でも38㎜の白(いまは亡きJ&J Coach)は足りず…

 別の種目だけど、世界で一番高い競技レベルの現場ではそんな一つのブランドに縛られずに、スタッフが最高だと信じているものを「購入」してる。もちろん、世界で最高峰の競技レベルの現場には「これを使ってください!」というメーカー側からのアプローチはあるが、無償で大量に送っていただいても、悪いモノは(消費されずに)消え、いいものはすぐ追加で「買う」。

 用具メーカーからの提供、いわゆるサプライヤー契約、は選手・アスリートが用具やウェアの提供を受けることが、ある意味「アマチュアとは違うのだよ!アマチュアとは!」というステイタスになっているが、我々裏方は、選手が結果を出すために必要であれば、どこのメーカーのどんな商品でも取り寄せて使える自由度が欲しい。だからあるブランドに固定されてしまうのは御免だ。上の写真でお見せした、学生に配布するテープは、本当に必要だと思うものは高くても買ってもらったし、逆にどこの製品でもいい、というものは値段で選んだ、だからバラバラだし、教える側のこだわりが強すぎて勤務先には負担が大きかったかもしれない。今の勤務先の環境(テーピングの講義が柔道整復師コース以外の学生にも選択科目として開かれている)だと前任校のようにはいかないからまた別の選択肢にはなるが、(そのレベルの)学生たちにとって必要なモノを厳選すると、やはり商品ごとにバラバラに供給元を探さねばなるまい。

教える対象、同じ対象でも学年が違えばやることは変わります…
この講義に関しては前任校での対象とタイミングは絶妙でした。
ちょうどカリキュラム変更が引き受けてすぐにあって、そこで理想を押し付けました(笑)
この辺のテープはなかなか「授業」では「さわり」程度になるけど、
今の勤務先だと臨床実習でもバンバン使うから…

 あの競技の世界最高峰は僕らの予算と比べると段違いではあるが、教える者の、そしてそこで働いた者の矜持として、あの人たちと同じくらいのこだわりでやってきた。けど、その卒業生には伝わらなかったんだろうな…と。 彼の知るレベルより上の世界では、それではダメなんだと在学中に教えられなかったのも僕の非力さゆえかな、と恥を忍んでここに記しておく…。




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