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Snapchatの好決算から見るSNSビジネスの現状と未来👻 【前編】 Weekly 「黎明」 -The Rise of Neo Digital Native-🤟 #3


Snapchatが再び最盛期を迎えつつあります。
先日開催された第2四半期業績説明会で、CEOのEvan Spiegel氏は、Snap売上高とDAU(デイリーアクティブユーザー)が過去4年間で最高の伸び率で増加していると発表しました📈
今回のnoteでは、日本ではここ最近忘れられつつあった(あくまで自分の主観ですが)スナチャが、実はめっちゃ可能性に満ち溢れてそう!ということを皆さんに共有できればと思います🙌
今回は前編ということで、まずは決算のポイントをいくつかピックアップしていきます!

まずは今回の決算のまとめです📃

✔︎決算サマリー

🗝 Q2 2021 Summary & Key Highlights
👻 DAU:2.93億人(前年比23%増)
👻 ARPU:$3.35(前年比76%増)
👻 売上:$982M(前年比116%増)
👻 ARレンズDAU:2億人
👻 Spotlight(短尺動画)DAU:Q1比49%増加
👻 1日当たりの平均アプリ起動回数:30回


✔︎そもそもスナチャとは?

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Snapchatとは、スタンフォード大学の学生だったEvan Spiegel、Bobby Murphy、Reggie Brownの3人によって2011年に開発された、インスタントメッセージング&カメラアプリです。大きな特徴としては、写真やメッセージが一定時間で消えるような仕組みになっている点が挙げられます。
ただ、後ほど詳説しますが、最近は単なるメッセージ・SNSツールから、フィルターカメラ・動画・AR・地図機能などを組み合わせた一大クリエイターエコノミープラットフォームへと次第に変貌を遂げて行っています(SNAPは自らのことをカメラカンパニーと表現しています。)。
また、その気軽さから、USをはじめとしてZ世代から圧倒的な支持を得ているのもSnapchatの特徴です。(Tiktokの追い上げも凄いですね👀)

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✔︎Q2決算のポイント

まず、売上は引き続き好調で、前年比116%増の約982億円となっています。これはコンセンサス予想を17%も上回る想像以上の成長でした。調整後EBITDAは1億1,700万ドルとなりました。調整後EBITDAは前年比で2億1,300万ドル改善し、過去12ヶ月間で3回目の調整後EBITDAの黒字化を達成しています。
DAUでは伸びが鈍化していた北米市場が129%成長と、ユーザー数的には成熟している市場においてもマネタイズが上手くいっていると見て取れます。
似たようなSNSビジネスモデルでもあるTwitterの広告収益もコロナショック時からはV字回復を見せていますが、DAU、売上高成長率共にスナチャの勢いには追いつけていません。

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スナチャの売上の99%は広告によるものですが、このようなビジネスモデルの場合、以下の式が成り立ちます。

💡 売上  DAU (1日当たりのユーザー数) × ARPU (1ユーザー当たりの売上) 

以下では、このDAUとARPUを中心に、今期の決算を深ぼってみたいと思います!

👻 DAU:堅調に増加。特に北米・欧州以外で伸びてる!

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DAUは前年比23%増の2.93億人と発表されました。全体で見ると北米、欧州以外の地域での伸びが目立ちます。
深ぼってみると、特にインドでのユーザー増加が著しいことが分かりました。現在インドだけで約1億人のスナチャユーザーを抱えているらしく、これはトップのアメリカにかなり近い数字になっています。北米や欧州のみならず、インドを初めとした南アジアや中近東でもユーザー増加が見られるのは、大陸や習慣の壁を越えつつあるという点でかなり興味深いトレンドだと思います。
スナチャのユーザー層は大半がZ世代とミレニアル世代で占められていますが、この層のユーザー浸透度でみると、インド等ではまだ20%以下となっています。このようなデータからもユーザー増加という観点で更なるポテンシャルを秘めてるといえるでしょう。
今後成長著しいアジア圏のユーザーもしっかり取り込めるとなれば、何か大きな規制等がない限りはある程度堅調にユーザー数を伸ばしていくのではないかと個人的にはみています(2024年にはDAUが4億人に到達するという予測も!)。

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アメリカでのZ世代(13歳~24歳)への浸透度はなんと90%とのこと。ちなみにインスタは7割程度。

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👻 ARPU:北米での伸びが顕著!!

ARPUに関しては、全体で前年比76%増の3.35$となっています。下のグラフを見てわかるように最近は北米市場での伸び(前年比116%!)が著しいです。
これはスナチャの機能進化によってより魅力が増し、ユーザーの利用時間も増え、それに比例して広告による収益が増えたことが要因かと考えます。

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また、セルフサーブ型の広告システムによるオークションの最適化機能の向上が、eCPM(広告を1,000回表示した時にいくら儲かるか)の大幅な伸び(前年同期比122%増)に貢献しているとのこと。
スナチャはSNSの中でも特に画像や動画などの投稿が多いのでインフラコストが一定の割合を占めていますが、エンジニアリングチームの合理化やクラウドサービス料金の価格交渉によるボリュームディスカウントが成功したことにより、DAUあたりのインフラコストは前年同期比10%減の0.62ドルとなっています。その結果、売上総利益率は前年同期比で9%ポイント改善して55%となり、大幅な増益を支えました。
後述する、Spotlight等の新機能に先行投資をする中でこのような改善ができている部分も良い傾向だと思います。

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👻今後の見通し: DAUとARPUの伸びしろとガイダンス

スナチャとしては上記で紹介してきたような、DAUとARPUを引き続き向上させることが更なる成長のための鍵となります。決算資料にもあるように、縦軸のDAU、横軸のARPU共に、似たビジネスモデルのFacebook、Twitterと比べても今後まだまだ両方とも伸ばしていく余地はありそうです。
Twitterに比べてDAUが倍以上あるが、ARPUはまだまだ伸び始めたばかりとなっています。あと改めてこう見るとFacebookってやっぱりえげつないですね...😇

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また、第3四半期のガイダンスも堅調で、売上高は前年同期比58%~60%増、調整後EBITDAは1億ドル~1億2,000万ドルの範囲に収まると予想しています。DAUは、前年同期比21%増の3億100万人に達する見込みです。この数字はIDFAの段階的廃止の影響も想定していますが、それを見込んでも尚この成長とのことで次の決算も期待が持てそうです。

✔︎今後の注力ポイントと課題について

今後のスナチャの継続的な成長には、上述のようにDAUとARPUを伸ばし続けていく必要があります。そのためには、ユーザーからの支持をしっかり獲得し、ライバルとの過処分時間の争奪戦に勝ち残らなくてはなりません。
スナチャは以下の5つのプラットフォームをコアとして、ユーザー体験を向上させようとしています。
①マップ
②コミュニケーション
③カメラ(&AR)
④ストーリーズ
⑤Spotlight

一つ一つについて詳しく直近の動きと将来性に関して【後編】で皆さんにご紹介できればと思います。
9月頭には出せる予定なのでもう少々お待ちください🙏



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−連載シリーズタイトル「黎明」の由来–
「黎明」というタイトルですが、これは元々自分が少し前の学生時代に取り組んでいた若者向けのスタートアップコミュニティの名前を引き継いでいます。
「夜明け」「新しい事柄が始まろうとすること。また、その時。」という意味合いに魅かれて使っていた名称なのですが、この連載を読んでくださった方々にとっても、何かのきっかけとなるような情報や自分なりの意見の発信をしていければと思い名付けました。

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