「無駄遣い」より「有効遣い」に着目すると、人生は好転する
「無駄」の反対語は「有益」「有用」「有効」など。
お金を貯めるために、無駄遣いを減らすというのは誰もが認めるメソッドですね。それに異論はありません。
しかし、無駄遣いの反対語として、ここでは仮に「有効遣い」と呼ぶことにしますが、そのような言葉自体、聞いたことがないし、考えたことがない人が多いのではないでしょうか。
今回は、お金の「有効遣い」について書いてみます。
お金を「有効に使う」という視点
ちなみに、私のオリジナルの考え方ではありません。
有名ブロガー、ちきりんさんの著作『自分の時間を取り戻そう』という本に書かれている内容に着想を得て、面白い考え方だなとアンテナが立ったので、自分なりに考えてみます。
この本は、基本的に「生産性」がテーマですが、「お金の生産性を上げる」という観点から、価値あるお金の使い方について言及されています。
一部抜粋してみます。
人生で一番大事なものは、「お金」という人もいれば「時間」という人もいます。
間違ってはいけないのは、それは年齢や状況によって変化する、ということです。
お金が必要な時期もあれば、時間が最も貴重という時期もあります。
この判断を間違うと、無駄にお金を使ってしまったり、お金のために貴重な時間を費やしてしまう、といった不幸が起こります。
節約=我慢は、人生の幸福度を下げる
無駄遣いを減らす=節約は、「お金を貯める」ためには必要な手段であることは間違いありません。
しかし、そもそも「今、節約してお金を貯める」ことが、本当に今の有効なお金の使い道なのか?ということを疑う必要があります。
「将来何かあった時のため」「老後のため」に、とにかく貯金は増やしておくべき、と無条件に思い込んでいるだけではないでしょうか。
それでは思考停止です。
人生は楽しむためにあるのに、楽しみを我慢してお金を貯めるのは、考えてみれば本末転倒なことですよね。
その貯めたお金を、使い切れずに死んでしまったらなおさらです。
例:イチゴのショートケーキ(500円)
いきなりですが、「イチゴのショートケーキ(500円)」を例に挙げてみます。
生存のため、空腹を満たすために、ケーキは「必需品」ではなくて、あくまでも省略可能な嗜好品です。
これをちょっと我慢すると、500円分の貯金が増えることになります。
でも、その大好きなケーキを食べることで、ストレスが発散でき、幸福感につつまれて、明日からの活力になり、生きていて良かったと思えたら。
そして、はつらつとした笑顔で過ごすことができれば、まわりの人にも良い印象を与えます。
仕事もうまく回り、チャンスが訪れたり、評価も上がる可能性もあり、結果的に、キャリアアップや収入アップにつながるかもしれません。
そうなれば、500円の価値を大幅に超える、十分に有効なお金の使い方になります。
やや無理がある極端な例ですが、考え方としてはそういうことかな、と。
よく「自己投資にお金を使おう」という話は聞きますが、それは必ずしもセミナーやビジネス書とは限りません。
自分が、どうすれば幸福を感じるのか、楽しく暮らせるのか、ということにこそ、お金を使うのが正しい使い方。
「我慢してお金を貯める」のは、これこそ「無駄遣い」だと思います。
「有効遣い」の着目は幸福度を上げる
先月(orこの半年で)もっともお金が有効活用された支出は何だった?
という問いについては、ちょっと頭を使う必要があります。
「有効遣い」が全く思い当たらず、リストアップできない、というのであれば、それ自体が問題。
無駄遣いは分かりやすいですね。
買ったけど「結局使わなかった」「満足できなかった」「すぐに捨てた(あげた)」というのは、すぐに判断できます。
モノ以外でも、「楽しくなかった」「疲れるだけで得るものがなかった」という体験も、分かりやすい無駄遣いと言えます。
でも「有効遣い」は、すぐに結果が出るものとは限りません。
使った金額以上の価値が感じられるか、というのは、その場で実感できるものだけではなく、遅効性のことも多いからです。
その後の行動や変化を、注意深く観察する必要があるってこと。
だから、「先月」だったり「ここ半年で」のような、長めのスパンで確認する必要があるわけです。
判断材料としては、それにお金を使ったことで、
・時間が節約でき、自分の時間が増えたか
・幸福度を感じられたか
・楽しい暮らしに繋がるか
といった指標でしょうね。
ぜひ、過去数ヶ月のお金の使い道を振り返ってみてください。
まとめ
「有効遣い」を意識することにより、結果的に「無駄遣い」は減ることになり、楽しみと貯金の両方が手に入ります。
節約や我慢をして「無駄遣いを減らす→貯金」は、必ずしも楽しい人生につながるとは限らないので注意。
そして、「有効遣い」はお金だけじゃなくて、「時間」にも当てはまります。
無駄遣いを減らす、という引き算の考え方ではなく、「価値のある支出を増やす」という考え方でお金を使うと、人生が良い方向に回り出す、という話でした。
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