投票率を上げる

投票率を25%上げる【とっておきの質問】

人に協力を促すのは簡単なことではありません。しかし、その前にある質問をすると、承諾率が25%も上がるのです。今日は「説得力を上げるために、事前にどんなことをすればよいのか?」を解説します。説得力を上げたい方や寄付でお金を募っている方にはとても有効なテクニックです。ぜひ最後までご覧ください。

事前予測させると承諾率が上がる

承諾率が上がる質問とは「どのくらい~しますか?」と言って事前に予測をしてもらうことです。社会科学者のアンソニー・グリーンワルドの実験では自分が選挙に行くかどうかを被験者に予測してもらいました。すると、事前に予測したグループはしなかったグループより25%も投票率が高くなったのです。つまり、ボランティアや寄付や選挙など社会的に望ましい行動をとらせたい場合、参加するかの事前予測をさせると、承諾率を上げることができます。

2つの心理ステップ

将来を楽観的に考える

これは2つの重要な心理ステップから成り立っています。1つは人間には将来についてとても楽観的に考える傾向があることです。お金持ちで理想の恋人と付き合っている未来を誰もが想像するでしょう。そのため未来に社会的に望ましい行動をとるかどうかを考えると、大半の人は「はい」と答えてしまいます。当日の面倒くさい感情を考慮せず、ボランティアに参加することで社会的承認を得ることしか考えません。また、「のんびりしたいから」などのちょっとした理由では断れないというのも原因の一つです。

一貫性の欲求

もうひとつは人間には一貫性を持ちたいという欲求があるです。多くの人は言動と行動を一致させたいと感じているため、一度「はい」と公言すると、その行動を起こす確率がとても上がります。皆さんも1度は前日の誘いに行くと答えたために、当日いやでも行かなきゃいけないと感じた経験はありませんか。これが人間に備わっている一貫性の欲求です。

まとめ

事前に予測させることでボランティアや選挙などの参加率を上げることができます。これは誰かに協力を促したいときに使えるとても有効なテクニックです。使う機会があればぜひ使ってみてください。今日の最後までご覧いただきありがとうございました。

Greenwald, A. G., Carnot, C. G., Beach, R., & Young, B. (1987). Increasing voting behavior by asking people if they expect to vote. Journal of Applied Psychology, 72(2), 315.


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