那智勝浦町昔懐かし話 第19話

第19話『妖怪大戦争』
 
イベントシリーズから今までの形に戻っての第19話である。18話からちょっと間が開いたが終わったわけではありませんよ。100話めざして書きまっせぇ。読んでね。でわでわ第19話小学校低学年の話でありま~す。
 
「タコちゃんあそぼ~。」「あっタケちゃんとナカシャか~。どしたん。」どしたんって遊ぼと言うたんやから遊び来たのである。僕らの子供の時は今から考えるとおもろい会話しやたっなぁ~。「ねえ、タコちゃん、駅前の映画館あるやん。そこの看板に妖怪大戦争上映中ってものすごい怖わそうなポスター張ってたんやけど見に行かせん。3時から第2回目ってあったんやけど。なあ、ナカシャ」「うん、もんごい怖わそうやで~。でもおもろそうやで~。僕ら3時からの行こか思いやるんやけど、タコちゃん行かへん。おもろそうやで~。」僕とナカシャは、軽くタコちゃんを誘っているように見せたが、実はタイトルから2人で行くのが怖かったんである。「わかった。行くわ。俺ら仲の町の3馬鹿トリオやもんなぁ。堅い友情でむすばれとんもんなあ~。」なんのこっちゃ分からんが僕ら3馬鹿トリオは、貯めた小遣いをポケットに入れ愛自転車、自称「ライダー号」にまたがり駅前の映画館松竹座へ向かったのである。
当時勝浦には、バスターミナルの近くの寿座、駅前の松竹座そしてもう一軒映画館が会ったと思う。(あまり覚えてなく名前と、数に自信ありません)
受付のおばちゃんに、入場料を払い受付横の売店でコカコーラ3つと何故か「羽衣あられ」を1袋買って席についたのである。(当時僕の記憶では、映画館の売店イコール羽衣あられなのである。)スクリーンが暗くなり映画が始まった。
あらすじを簡単に説明すると、この映画は1968年大映制作で、江戸時代に海の向こうの遺跡のある国で墓荒らしが、4000年の眠りから吸血妖怪ダイモンをよみがえらせてしまう。南蛮船に乗って日本に上陸したダイモンは代官に憑依し次々と人々を吸血し殺してしまう。この代官の家に住んでいた河童がいつもの代官の姿と違うことに気づきその正体が外国妖怪のダイモンであることを知り仲間の妖怪達に伝える。このままでは日本中の人々がこのダイモンに殺されてしまうと思った妖怪達は日本中からダイモンと戦うため大集合する。河童、油すまし、青坊主、ろくろ首、二面女、雲外鏡、から傘、海坊主、ぬらりひょん、天狗、雪女等々日本中の日本の妖怪が力を合わせて日本人の為に、ものすごく強いダイモンに何度も何度もかかっていくのである。そしてとうとう最後にはその団結力がダイモンの息の根を止めるのである。子供心にもこの日本の妖怪達の人間を思う姿に泣きそうになった記憶がある。3馬鹿とも映画館から出てきたときは、すかすがしかった。「怖かったけど日本の妖怪ってええなぁ~。俺らもいつまでも友達やで~。」とタコちゃん。「あたりまえやんか。ダイモンかかってきてもやっつけたるわぁ~。」いつも調子のええ3馬鹿であった。                 第19話おわり
追記 この「妖怪大戦争」は1968年に公開されましたが、2005年には、当時の有名俳優によりリニューアルされ公開されました。
 
 

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