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ビジネス英語、e-mailの”お作法”

日常的に利用するのがe-mailであるため、ビジネスにおいてe-mailは重要なツールだと思います。新型コロナ感染拡大以降、オンラインを使って会議を行うというのがブームになって来ました。この場合でも、議事録(meeting minute)のようなものを残すでしょうから、それを作成する場合は、文章作成上の配慮は必要かと思います。

いまでも、他の方が書いたe-mailを直してあげることがあります。相手にとって、少し迷惑だろうなと気にしながら、TPOを考えて、気分を害さないように最小限の訂正にとどめていますが...

通常、e-mailは "business as usual" 的に使っていることが多いので、気合を入れて書くというよりは、多少 TYPO  間違いがあっても、目くじらを立てるようなことはないのかもしれません。自分でも同じことをしている可能性もあるのですから。仕方がない事ですが、日頃から注意しておいた方が良いかと思います。

また、理系の方は、数字や数式には関心を持っていますが、言葉を少しぞんざいに扱う傾向があると感じています。これも、常日頃から気を付けておいた方が良いかと思います。

間違いにはいくつかパターンがあるので、それを簡単に説明しましょう。

第一に、綴りの間違い
例)traiding ➡ trading

このようなミスはスペルチェックをすれば、ほとんど解決します。同音異義語などの場合は、スペルチェックの後、最終的なチェックが必要です。

第二に、固有名詞の間違い
例)Prime minister of UK Alexander Boris and First Minister of Scotland ➡ 
Prime minister of UK, Boris Johnson and First Minister of Scotland, Nicola Ferguson Sturgeon

これは確認しなかった、確認ミスによるものだと思います。人の名前を間違ったり、企業名を間違ったりすることが起きます。自分の名前が間違っていた場合には気分が悪くなりますよね。

第三に、主語と述語が整合しておらず、前後の意味が不明

これは、文法でいうところの第一の基本だと思います。日本語の場合も英語でも同じでしょう。英語を習ったときに、最初に(I)S+V、(II)S+V+C、(III)S+V+O、(IV)S+V+O+O、(V)S+V+O+C を教わります。特に長い文章を書いていると、この基本ルールを忘れてしまい、主語と述語がずれてしまうことがよく起きます。

第四に、一つ一つの文章の意味がよく分からない

これは、話の筋道がちゃんとできないまま文章を書き始めると、こういう現象が起きます。最初に立ち返って、どういう内容を伝えたいのか、どういう筋道で表現すれば良いのかを、いま一度見直す必要があります。

第五に、一つの文が長すぎてだらだらと書いている

文章は、なるべく短文で簡潔に書くほうが、上記のような間違いを回避することができます。必要に応じて、番号をふったり、箇条書きも取り入れると、相手も理解しやすくなります。

他にもあるとは思いますが、最近もらった e-mail を見ていて、感じたことを並べてみました。

最後に、基本的なことですが、「英語」の前に、「日本語」を正しく使っているのかというのがあるはずです。日本語が基本なのであって、その上に、コミュニケーションツールとしての「英語」があると考えています。

ついでですが、最近、九州大学の施光恒准教授が、「英語化は愚民化」という挑戦的な本を出されています。その説明には、『英語化推進派のお題目は国際競争力の向上であるが、社会の第一線が英語化されれば、知的な活動を日本語で行ってきた中間層は没落し、格差が固定化してしまう。「多数の国民が母国語で活躍してこそ、国家と経済が発展する」という現代政治学の最前線の分析と逆行する道を歩むことになる...』となっています。ご興味ある方は、ご一読ください。

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