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パンみみ日記「選べないのは困るの!こっちは本気なの!」
日々のできごとをかき集めました。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。
8月5日(土)
よさこいの練習。祭りが近づき、練習がさらに本格化してきた。公園で8時間ほど練習した。もはや暑すぎて記憶がない。どうやって踊っていたのだろう。
8月6日(日)
よさこいの練習。昨日に引き続き、8時間ほど練習。どうなってんねん。
とうとう家を出る前に「今日練習行きたくないよおお。家でゴロゴロしたいよおお」とイヤイヤ期をぶちかました。高校の部活動以来の感情。
重い体を持ち上げ、練習場所へ向かう。「社会人サークルという自分が任意で選んだ場所に、イヤイヤ行く」という盛大な矛盾に我ながら可笑しく感じる。
練習を乗り切り、一瞬で土日が終わった。「こんな社会人いるのかな」ってメンバーと話しながらお別れした。バカだなぁ。
大人数苦手なのに大きなサークルに入って、休日に体を酷使して、上手い人に囲まれながらときには悔しい思いをして。
でも、自分はこうしてなきゃ息ができない気がする。何かに取り組んでないと、自分がどこかへ行っちゃう気がする。
心も体もクタクタだけど、これでいいんだ。
8月7日(月)
土日の練習でHPが残りわずか。とうとう「よっしゃ平日だ!休日で酷使した体を休めるぞ!」と感じるようになった。逆、逆!
仕事終わりに、先月注文したスーツの受け取りに。店員のMさんに褒めたてられ、カモのごとくまんまと購入したスーツだ。けれど、もはや気持ちよくお買いものができたので、Mさんに再会するのを楽しみにしていた。
しかし、店頭にMさんはいなかった。今日はシフト入ってないのか。しかたなく別の店員さんに声をかける。気だるそうな店員さん(壁に寄りかかっていて、ぼくに気づくまでオフってた)に、引換券を渡す。
淡々とスーツの確認をされ、受け渡しが完了した。正直ちょっとそっけなかった。
…Mさんがよかったあああ。絶対今日も褒めてくれたもん!「普段のお姿も素敵ですね」とか言われて「えへへ〜」ってやりたかったよおお。めっちゃ事務的な店員さんやんけええ。
…コホン。とり乱しました。まあ、そんなこともあるでしょう。ただ、やっぱり接客って愛想が大事だなと、当たり前のことを思う。
ぼくの仕事は接客ではないけれど、営業なので人に好かれてなんぼのもんじゃい的な部分はある。ぼくが営業をやってて喜びを感じる瞬間は「よさくさんは次、いつ来るんですか?」と嬉しそうにお客さんに言われたときだ。契約とれたときよりテンション上がる。
商品がよければ契約がとれるときはある。けど、ぼくに「また会いたい」と思ってくれるのは、自分という人間に価値を見出してくれたからだ。
「また会いたいな」って思われる人になりたい。やさしく、かわいく、イラつかず。
8月9日(水)
課長と営業同行。めちゃめちゃ大きな案件で、組織レベルで動いている。冷静に転職1年目のぼくが担当している意味がわからない。
そして今日、大型契約の受注が決まった。お客さんから突然要望がきた案件で、完全に棚からぼたもち状態なのだけど、もらえるもんはもらうしかない。
お客さんのオフィスを出て、課長とランチへ。課長が楽しくなってしまい「もう今日はさ、受注のお祝いってことで飲んじゃおうよ!」とビールを頼み出した。
そんなんありか!けれど、昼からスーツ姿で飲むビールは、のどを気持ちよく駆け抜けた。営業の特権なのだ。
今回はたまたまだけど、次はちゃんと自分の実力で契約を取りたい。ぼくは数字に追われる営業が苦手だ。けれど、なりたい職種に転換するには営業で結果を出すしかない。
実力で成果に繋げて、誰からも認められるように。そうしたらまた、昼からビールを飲んでやるのだ。
8月10日(木)
仕事終わりに、歳の近い同僚たちと飲み会。連休前ということもあり、みんな気持ちよく酔っ払っている。
ソメコ(おしゃべりな後輩)が「よさくさん、最近浮いた話とかないんですか〜?」と聞いてきたので「ないよ。困ってるよ〜」と返した。
すると「じゃあわたし、立候補しますね!」と手を挙げ、別の後輩も「いや、私も立候補します!」と身を乗り出しはじめた。(これはぼくが人気なのではなく、飲み会を盛り上げるためのパフォーマンスとしてやってくれている。優しい子たち!)
すると、突然バネオさん(イケメンの先輩)が声を張り出した。「いや、ぼくもよさくさんに好かれたい!」バネオさんはお酒が入ると、中性的なキャラクターになってしまうのだ。
「じゃあ3人の中から誰が1番好きか選んでください!」とソメコに言われて困っていると、バネオさんが力強く主張した。
「そうやってね、選べないのは困るの!こっちは本気なの!」
あんたが本気なんかい。また、愉快な職場にきてしまったみたい。
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