パンみみ日記「睨むと見せかけて寝ている猫」
日々のできごとをかき集めました。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。
2月17日(土)
職場の人たちとテニス。別部署にいる大御所の先輩に加え、退職したOBの方も参戦。世代を超え、ラケットとボールで語り合う。
ぼくの倍以上生きている方々とのテニス、「めちゃめちゃに気を遣うのでは」と思っていたのだけど、終始和やかな雰囲気を作っていただいた。走れば走るだけ「若いねぇ!」と言われるの、ちょっと嬉しい。
そしてみなさまテニスがお上手なのだ。年齢なんて関係ない。ぼくも生き生きとラケットを振り抜けるおじいちゃんになりたい。
テニスの後は懇親会へ。色んな部署の先輩が「若い子たちとおしゃべりしたいの!」と話しかけてくれた。こういう「若者扱い」みたいの久しぶりだなぁ。あと何年このカードは使えるんだろう。
別部署の同世代の方との繋がりもできた。あぁ、ぼくはテニスを辞めちゃダメなんだ。こんな共通点を作る趣味を、手放そうとしていたなんて。
趣味を続ける理由は、「友だちを作るため」くらいシンプルでよかったんだ。
2月18日(日)
散歩。外で野良猫が「ぼくのことを睨んでいる」と思いきや、スヤスヤ寝ていた。
(どういう状態やねん)と思ったよね。いや、ホントだって。
ほら、嘘ついてないでしょ!
2月19日(月)
会社。週末のテニスに参加した同僚と、筋肉痛の気持ちを分かち合う。
「ぼくは腿から」「私は背中から」
ベンザブロックのCMが始まりそうである。
そしてランチ。「大人は雨の日に何をして遊ぶのが1番楽しいのか」をテーマにおしゃべり。パンみみ日記を読んでくれている人なら、そろそろ思うだろう。「よさくの職場、お題に沿って話しすぎだろ」と。
もちろんそうだ。なぜなら、ぼくが仕向けているから。ゆるいテーマの議論が好きなので、ついつい問いを「シュッ!」と置いてしまう。
今日は「雨の日ということで、お部屋でできるベストな遊びを発表していきましょう」とぼくが投げかけたところ、「あ!またよさくさんテーマで話そうとしてますね!」と同僚に言われた。
気づかれると恥ずかしい。明日からは意識してできなくなってしまいそうだ(ベスト遊びはボードゲームに決まった)。
2月20日(火)
お客さんとオンライン面談で打ち合わせ。タイヨウさん(この世の主人公みたいな先輩)に同席いただくことに。
タイヨウさんは年上だけど、最近中途入社をした方なのだ。今回の同席は、色んな営業スタイルを見ることが目的。
商談は無事に終わった。タイヨウさんはイヤホンを耳から取り出すやいないや、ピカピカとした笑顔を向けてくれる。
「よさくさんの和やかな雰囲気と生み出されるワードセンスがすごくて…!大変勉強になりました!」
言われて1番嬉しいやつ。その言葉をスーツの胸ポケットにしまい込んで、毎日出勤したい。
誰かを幸せにできる言葉を、味付けなしにドーンとぶつけられる勇気と優しさが、この人の素敵なところだ。
ぼくはタイヨウさんが営業担当なら、なんだって買ってしまうよ。
2月21日(水)
職場の同僚5人で焼肉。タイヨウさんが選んでくれたお店はリーズナブルなのにお肉がおいしくて、ズンズンとお酒が進む。
いろいろな話をした。…けど、何を話したのかあんまり覚えていない。楽しかったんだけどね。飲み会ってどんなおしゃべりをしながら数時間過ごしているんだろう。
ウーロンハイに揺られた頭を起こし、帰路に着く。歳の近い仲間たちとお酒を酌み交わした日々を、きっと何年後かに思い出すのだろう。
わかっている。この時間たちが長続きはしないことを。ライフステージが変わっていく最中で、ずっと続く会合ではないことを。
酔っ払っているくせに、冷めた思考が頭を走る。降りしきる雨の中、水溜りを踏んづけるのを気にせず帰った。
2月23日(金)
散歩。このあいだ猫がいた場所に、仲間たちが集合している。どうやら雨宿りをしているらしい。
(今日もスヤスヤと寝ているなぁ)と思っていたら、3匹とも全員がぼくを睨んでいた。先日と真逆である。
えっ!なんか悪いことしたっけ!?ごめんね!!
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