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短歌

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自選短歌集。
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#創作

冬の海辺|短歌

冬の海辺|短歌

さざなみに洗われ転がるまるい石 蹴飛ばし届くか遠く灯台

波打ち際、走り去る大型犬 しっぽの影がゆらゆら揺れる

髪をさわる 風が吹いては何度もさわる 意味はなくとも必要だった

地平線、コートの裾がなびいて消える 小舟の青、灯台の白

つよく吹く潮風に目がしみる 滲んだ目尻はそのままでいい

焦がれていた、ファインダー越し橙の陽 輪郭ぼやけて夢うつつ日和

さよならと言わないままで手を振った 絡

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月をみるたび、元気だろうかと思い浮かぶひとのこと|短歌

月をみるたび、元気だろうかと思い浮かぶひとのこと|短歌

おなじ月、あなたは見上げていましたか。降り注ぐのは、月までの距離

やわらかく静かに浮かぶ月のなか映るまぼろしあなたの瞳

雲隠れ 見えなくなって手を伸ばす 光のなかに立っていた彼

天高く飛んだあなたの後ろ髪 月に届いて秋夜を包む

煌々とひかる彼の生き写し 今夜だけは空に住みたい

こんばんは、生きていますか。空に問いかけ、深呼吸する