【詩】勿忘草
勿忘草
いつか忘れてしまうなら 覚えずに泳ごうか
逃がした小さな蜘蛛も 何処かへ消えた
いつか君が誰かも忘れてしまうだろう
その時にはどうか僕を呼び止めないで
この世界にさよならした僕はもうすぐ踊り暮れる
君に残した僕も消し去って
いつか忘れてしまうから 覚えずに泳いだ
あの日の僕はもう居ない もう居ない
いつか君も誰かと朝に混ざるだろう
その時にはどうか僕を呼び止めないで
この世界にさよならした僕はもうすぐ踊り暮れる
君に残した僕も消し去って
蜘蛛の糸で僕を引っ張り上げないで
ここでしばらく もがくと決めたから
この世界からさよなら
僕はもう踊り暮れる
君に残した僕は夜の向こう側
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