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夏を忘れられない秋の短歌

特急の向かいの席にいる君に東京タワーつまんでみせた
人身事故でふともらす 遅れちゃう LINEに悲しむ絵文字送る
君の血を味わった蚊を掌で叩き潰して復讐遂げる
放課後に図書当番の君みつけ書架の隙間から合図をおくる
枯れかけの向日葵畑かき分けて行方知れずの君の名を呼ぶ
僕たちの愛が実ると世界が弾けて消滅するらしいよ
生きてたモノが多すぎる理科室に息をしているのは僕だけで
iPhoneで便利になって忘れたよ友達たちの電話番号
あの夏に戻りたくってひとりきり線香花火庭で咲かせる

作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。