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優しさに包まれたなら

こんばんは!
Buenas noches!!



今日は、僕の幼かりし頃

古き良き昭和の思い出話を

ご紹介したいと思います。


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ヤの付く自由業の方が

「貸したもん返してもらいに来たで」的に

家に来ていた我が家は中々の貧乏だった。



そんな貧乏な奴がクラスに必ず1人2人いる時代だ。



そんな家庭に育った僕は

小学3年生から新聞配達をさせられた。


この新聞配達のせいで

死ぬほど好きな野球の練習が出来なくなった



イヤ違う、僕は大好きな野球を取り上げられたんだ。 
 
 
 


この時の悲しさは

とても言葉には言い表せられない。

大好きなモノを取り上げられる悔しさ 
 
 
 



学校が終わればランドセルを置いて

バットとグローブを持って河川敷に行き


野球の練習をすることしか

人生の楽しみなどなかったあの頃。 
 
 
 



絶対にプロになって巨人に入るんだ!

その想いだけで

一生懸命に練習していた。 
 
 
 


夕刊が終わる頃はもう夕暮れ

友達達はすでに帰路につき


僕は新聞配達に2時間半全力疾走


もう練習する体力もないヘロヘロな中

壁を相手に

キャッチボールと素振りはかかさなかった。



今ではホントにイイ思い出。



アレがなければ今の自分は絶対にいない

誰にも絶対負けない!

雑草根性はこの時に培われたんだ。




当時、八王子エリアの

朝刊と夕刊を担当していました。



なんと、その配達エリアの商店街の一角に

あの、超有名歌手の松任谷由実さん、

ユーミンのご実家がありました。



当時、ユーミンのご実家の

荒井呉服店には

ユーミンのお母さんが

女将さんをされていました。

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とても品があり優しい方で

器量が良く、おしゃれなマダムの女将さんが



毎日、夕刊の度に

自転車にたくさんの新聞を積み上げてやってくる

痩せっぽっちのドチビでガリガリだった小学生の僕に

笑顔で話しかけてくれました。


「こんにちは!夕刊です!!」


いつもできるだけ大きな声で

笑顔で元気よく挨拶をして配っていた。

しかも全速力で。


なんせ300部

急がないと終わらないんです。



1秒でも早く帰って

野球の練習がしたい僕は常に全力で働いていた。



そんな僕のことを可愛がってくれる人たちが

当時は本当にたくさんいてくれました。


今でも本当に本当に感謝しています。




あれから40年

みんな天国にいるはず

ホントにお世話になりました。



三途の川の対岸で待ってて下さいね。


その中でも特に

ユーミンのお母さんは優しい方で

思い出話がいっぱいあるんだけど



女将さんは、夕刊を配るたびに

いつも近くの和菓子屋さんで

甘い和お菓子をわざわざ買って用意して

僕を待っていてくれていました。



そんなある時、女将さんは、

嬉しそうに和菓子を抱えてお礼を言う

僕の背丈にかがみこんで


こんなことを聞いてくれました。


「いつも、元気に笑顔で挨拶できて偉いわね。

  いったい誰に教えてもらったの?」



借金に追われ仕事で余裕がなく忙しい母と、

家にいれば虐待する義父の環境で

みんな生きていくのに精一杯


そんな明るく笑顔で元気よく挨拶しなさいなんて

教育を受けた覚えもない



「いえ、誰にも教わっていません」



そういって目が泳ぎ、戸惑う僕に

女将さんは優しくハグをして


頭を撫でながらこう言いました。



「そうなのね!誰にも
  教わってないのにあなたは本当に素晴らしい子ね
    あなた大物になるわよ!」

温かくて優しくて、良い匂いがして(笑)


生まれて初めて

「自分の存在をまるっと褒められた」

そんな安心できる最高の体験をした瞬間でした。



当時の僕は、よそ様の

そんな優しさに触れたことがなかったので


お辞儀をして丸善スポーツの社長さんに頂いた

adidasの帽子を深くかぶり直し

少し硬直して、そのまま配達の帰路につきましたが


重い自転車のサドルを漕ぎ始めながら


嬉しくて嬉しくて

体験したことのない魂の感動に胸がいっぱいで

温かい涙が止まらなかったのを覚えています。




今までの9年間の人生で一度も誰にも
褒められたこともなかった僕。



今でもその温もりと言葉が

僕の心の片隅にあって

同じような体験をしている方の共感力や

僕自身の存在価値、自信につながっているんだと思います。



たった一人の小さな優しい言葉がけや

優しいハグが、その人の

一生を変えかねないほどの

人生のスイッチになることもあるのです。




言葉のありがたみ、

褒める力というのは

すごくすごく大きな力を持っている


僕のラジオでも話したけど、

当時の新聞配達の思い出話には

数えきれないたくさんのネタがあります。



昭和の人情味あふれる人たちは

今でも僕の心の中にいます。




実はね、

僕のラジオ番組のBGMで流していた

松任谷由実さんの「やさしさに包まれたなら」は

彼女のお母さんへの恩返しの気持ちも

こもっていたのですよね。。。

もはや名曲の女王、ユーミンのご活躍を拝見する度に

お母様の温かな笑顔を重ねて

ついこっそり手を合わせてしまう僕でした。。。

ああ、なんか思い出していたら胸がいっぱいだな。

ラジオも下記に掲載してあるから聞いてね!


続きは明日!!


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