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グアテマラと数字

約1年間、グアテマラで算数・数学の先生をして身に沁みていることだけれど、この国の人たち、数字にめっぽう弱い。

為替の概念

「日本に行って来る。」と言うと、「為替いくらくらい?」って聞かれる。ここまでは割と文化的な人たちのように聞こえるが・・・「日本円は、1ドル110円くらい。」って言うと、びっくりして押し黙った後に、「かわいそう。。」

「メキシコ行って来る。」と言うと、「いいねー。メキシコは為替の関係でグアテマラより2.5倍も物が安く買えるから。」

何かが大きく間違っているけど、みんないい人なので、ムゲに否定できなくて、愛想笑いで乗り切って来たけれど、この1年でいろんな人と話しして、皆一様に同じ為替の概念を持っていることが分かった。

謎解きをしよう・・・。

まずは本日の参考為替レート(1米ドルに対し)
グアテマラケツァーレス:7.7
メキシコペソ: 19.5
日本円: 109.5

グアテマラ人の信じるところによると、1米ドルに対してのレートの数字が大きいほど、お金をたくさん払わないといけないので、かわいそう。拠って、日本人はかわいそう。同じ商品の値札は、グアテマラでもメキシコでも同じ数字が書いてある。拠って、グアテマラ人がメキシコで買い物すると、2.5倍もお得である。

彼らの為替に対する認識はメチャクチャなのであるが、多分海外に行くことも無かろうし、これからも私は愛想笑いで乗り切ろうと思っている次第。

野菜・フルーツの値段

マーケットに買い物に行くと、「2 por 5, 3 por 10」とよく言われる。2個で5ケツァーレス、3個で10ケツァーレスと言う具合であるが、最初は自分の耳を疑った。だって、多く買うと割高。もちろん私は2個買う。3個買ってよーってお兄ちゃんに頼まれても、頑として譲らない。地元の人は何とも思わないようで、2個買ったり3個買ったりしてる。単位を言わないので、下手すると「5 por 2, 10 por 3」と言う人もいる。相場を知っていないと一体いくらなのかさえ即座に分からない時もあるけど、相場を知ってる地元の人は問題ないようだ。彼らが問題ないのであれば、よかろう。これも目をつぶろう。

結論

私ごときが、この国の算数事情を変革できるわけもなく、本人たちが困っていないのだから、しゃしゃり出る必要もなかろう。

金額の問題ではなく、共感していただいたという意思表示がありがたいです。