自分だけの答えを見つけるための思考法、アート思考とは【芸術の考え方】
今回のテーマは「アート・芸術」です。
主に絵画を取り上げますが、音楽、映像、詩、小説、様々な芸術に通じる、「アートの見方」について、になりますので、あなたの好きな表現に併せて考えてみてください。
この記事は、アートに興味がない人ほど、読んでいただきたい記事です。
アートを見るというのはどういうことなのでしょうか?
その未知の世界を一緒に解き明かしていきましょう。
アートはつまらないもの?
こちらの絵を見てください。
この絵を見てどう思いますか?
こちらは20世紀最大の芸術家といわれる「ピカソ」が書いた、「ゲルニカ」という作品です。
無理して意見を考えなくても大丈夫です、どう見ればいいかわからない人はわからないまま読み進めてください。
正直、私は見た瞬間、凄まじさは感じつつも、どう意見すればいいのか、わかりませんでした。
アートというのは、世界中で愛されている反面、とても難しいコンテンツで、不可解な側面があります。
美術館に来てみても、なんとなく作品をみて説明文をみて、それだけで終わってしまう人も多いのではないでしょうか?
そうなる気持ち、よくわかります、アートってなんだかつまらない。
しかし、それはアートの見方を知らないからです。
その「アートの見方」とはいったいどういうものなのでしょうか?
実は現代では、この「アートの見方」が様々な場面で必要になってきてると言われています。
いったいどういうことでしょうか?一つずつ解き明かしていきましょう。
アートは答えのない世界
アートの見方がいまいちわからない人は、ある思考の癖に陥っています。
それは物事を「答えがあるもの」として見てしまうことです。
答えがあるものといえば、例えば数学などがありますね。
数学は1+1とか書かれれば答えは2である、といった「答えのある世界」です
アートはその対極にいます。
1+1の答えは3や4かもしれない・・・などと言うことはできませんが。
アートの世界ではそれが”あり”なわけです。
アートに対して、苦手意識をもつひとは、この「答えのある世界」のままアートを捉えているのかもしれません。どうですか?
数学が答えを求めるものであるなら
アートは答えを自分で作り出すものです。
もう少し細かくみていきましょう。
アーティストの意図と鑑賞者の感じることは、違う。
さっきのピカソの絵を見たときどう考えましたか?
答えがある世界になれてしまている人は、例えばピカソが何を思ってこれを書いたのか
どういう歴史の流れでこう言う絵を書いたのか、この色合いとこの色合いに意味があるんじゃないか・・・
などと、すでに答えがあって、それを言い当てるというような「答えあわせ」のような構図で、絵を見てると思います。
これは音楽や映画や小説や様々なことでいえますが。
アーティストの意図と鑑賞者個人の感じるものは、違うことが多いです。
というか違って当たり前なのです。
たとえばピカソの絵を見て、「なんか憂鬱」「不思議」 などボソッとした感想でも良いですし、あるいは「あまり上手には見えない」「構図がめちゃくちゃ」などとダメ出しをしてみても良いわけです。
答えがない、という前提を持ってみること、一つの捉え方に囚われずに、自由な考え方が可能になります。
※もちろん、数学のように答えを追っていくような見方も、ひとつの大事な考え方です。
どちらも並行して扱いながら、物事を捉えていくことが重要だなと思います
全ては自分の感覚から始まる
とはいえ、答えのない世界に慣れていない人は、これがなかなかできません。
答えのある世界は、答えというゴールがあり、至ってシンプルな構造をしていて、明確で安定しているので、つい、そういう考え方になってしまうのも、仕方のないことです。
答えのない世界はゴールがどこにあるのか、そもそもゴールなんてあるのかということすらわからない不明確の世界です。
この世界で頼りになるのは、主に「感覚」です。
芸術に触れたとき、「どう感じる?」「なんでこうなっている?」「自分ならどうする?」と考えることで
この「感覚」を鍛えあげることができます。
現代は、仕事、結婚、国、価値観、様々なものが目まぐるしく変化する時代、まさに「答えのない世界」です。
そんな時代だからこそ、自分だけの答えが見つけられる、アートのような考え方はひとつ重要な武器になってくるのではないでしょうか。
あなたも立派なアーティストである。
今回の記事はこちらの本を参考にさせていただきました。
この本では、アートとは「探究」なのだと述べています。
いろんなこの世の疑問や、自身に対する疑問に答え続ける過程で生まれるのが、「アート」なのです。
この記事を読んでいるあなたも、絵を描いたり、作曲をしたりはしてなくても。
きっと何かを産み出しているはずです。
この答えのない世の中を、自分の心を、探究し続け産み出し続けるあなたも私も、ピカソにもゴッホにもひけをとらない
立派なアーティストだなと思います。
日常の中で、答えを求めるばかりではなく、深い探究の世界に飛び込んで見てください、きっと今まで見つからなかった「自分だけの答え」が見つかるはずです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
またの機会でお会いしましょう!
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