地域活性化は最高の趣味?寄居町で見つけた、情熱を燃やす生き方
読書、映画鑑賞、スポーツ、旅行……。人によって趣味はさまざまですが、私は最近、胸を張って言える「最高の趣味」を見つけました。
それは、地域活性化です。
少し変わった趣味だと思うかもしれません。
でも、埼玉県北部の寄居町との出会いが、私の中に眠っていた情熱を呼び覚ましてくれました。
いや、情熱自体は目覚めていたのですが、情熱を発揮できる場所がなかったという表現の方が適切かもしれません。
地域活性化という活動を、仕事にも劣らない、いや、それ以上の熱量で取り組む「趣味」へと変えてくれたのです。
趣味という表現が合っているのかも分かりませんが、何かをしたことに対して金銭的に今すぐリターンがあるわけではないので、趣味という表現が適切なのかもしれません。
地域活性化との出会い:きっかけと情熱の始動
私が寄居町と関わるようになったのは、2023年に「月1からはじめる“二拠点×小商い”チャレンジプロジェクト」に参加したことがきっかけでした。
そのときは、寄居町というフィールドを活用して自分のやりたいことをやるというのに魅力を感じて参加しました。
寄居町という名前自体は知っていたものの訪れたこともなかったので、寄居町という町自体にも興味がありました。
他の参加者や地域の方々と交流を深める中で、寄居町の豊かな自然や歴史、温かい人々に魅了されました。
特に、人。
私たちのような外から来た人間も快く受け入れてくださる懐の深さに感慨深いものがありました。
そのときのプログラムを通じて、自分は関係人口視点で寄居町の情報を発信しようと思い立ってこのnoteを始めることになりました。
そして、2024年に新たなプログラムとして「寄居ツーリズムラボ」というプログラムが開催されることになりました。
昨年に続いての参加。
魅力的だなという思いはもちろんありました。
ですが、プログラムに全日参加することが難しいことと、すでに月イチ町民として活動しているので参加に関しては消極的な部分もありました。
事務局から「ぜひ」ということでお声掛けいただいて参加を決意。
地域資源を活用した企画を提案するということで、最初はそれぞれが個別に動くものだと勝手に思い込んでいたのです。
だから、関われるだけ関わってやろうと思っていて(笑)。
しかし、実際は参加者同士が協力し、一つの目標に向かって進んでいく、まさに「共創」の場でした。
「趣味」としての地域活性化:夢中になった瞬間
プログラムに参加する中で、私は「仕事でもないのによくそこまでやれますね」と言われたことがありました。
確かに、すぐ報酬が発生するような取り組みではありません。
でも、私にとっては、地域活性化はすでに「仕事」と同じ、いや、それ以上の熱量で取り組む「趣味」になっていたのです。
なぜ、そこまで夢中になれたのか。
それは、地域活性化という活動が、私の中に潜んでいた「何かを生み出す」ことへの純粋な喜びを表現できる場だったからだと思います。
例えば、今回のプログラムの中でトルコランプ制作を行っている事業者さんと企画を作ることがありました。
トルコランプ制作のためだけに寄居町に来る理由はあるのか。体験したい人が「どうしても寄居町でやりたい」と思ってくれるように体験コンテンツを生み出せばいいのか、とても考えました。
そんな中で、トルコランプ制作を行っている事業者さんからハロウィーンパーティーのお声掛けをいただいて参加。
会場は近場のスナックだったのですが、店内に飾られていたトルコランプを見たときに、それがとても幻想的できれいだったんです。
「トルコランプとスナックって合うな…!」
そこから着想を得て一つ企画が生まれたのですが、寄居町の強みは人、そして活用できる地域資源の豊富さです。
何か一つ単体で企画をするというよりは、寄居町の地域資源を複合的に絡ませる。
そうすることによって、この町でしか体験できない独自性のある体験コンテンツを生み出せると実感しました。
このプログラムの最中、何度も寄居町に足を運びました。その中で町への理解を深めていく中で、自分の頭の中で点と点が線になる瞬間がとても面白いのです。
寄居町という舞台、そして仲間たちとの共創
寄居町は、本当に魅力的な町です。
荒川の清流、緑豊かな里山、歴史を感じさせる町並み。
そして、何よりも、町外の人間を受け入れてくれる懐の深い人々の存在が、この町を特別なものにしています。
ツーリズムラボのメンバーも、本当に個性豊かで、情熱的な人たちばかりでした。
前回、もしかしたら自分が一番遠いのかな……? なんて思いも少しあったのですが、今回は自分より遠くから来ている方もいました。
それだけ寄居町には人を引きつける魅力があるのだと思います。
年齢も職業もバラバラですが、「寄居町を盛り上げたい」という共通の思いを持った仲間たちとの共創は、私にとってかけがえのない経験となりました。
一人では思いつかないアイデアも、みんなで議論することで生まれる。
困難な壁も、みんなで協力することで乗り越えられる。
共創することの楽しさ、そして、一人では決して得られない達成感を、この寄居町で味わうことができました。
活動を通して、町の人々とのつながりも深まりました。
今では、寄居町に行けば顔を出せるお店が増えました。
寄居の名物店主のいる喫茶店で、店主の話を永遠と聞き続けたり(笑)。世界観のこだわった若いオーナーの営む上品なカフェで、上質な時間を過ごしたり。
そんな選択肢も持てるようになりました。
私にとってかけがえのない時間になっています。
地域活性化がもたらした変化:スキルアップと新たな目標
地域活性化という「趣味」を通じて、私はさまざまなスキルを伸ばす機会を得ることができたように思います。
企画力、コミュニケーション能力、問題解決能力、そして、何よりも、人を巻き込み、共に何かを成し遂げる力。
これらのスキルは、もちろん仕事にも活きています。
寄居町で「まつくん、助かったよ」「まつくん、ありがとう」と地元の方たちにお声掛けいただくたびに、自分の中で自信が育まれたような気がしています。
仕事のときにもそれらの言葉が支えになって、以前よりどっしり構えていられるようになりました。
現在、私は、今回のツーリズムラボで生まれた企画を含め、地元・群馬のことも含めて九つの地域活性化プロジェクトに関わっています。
このメディア部のように情報発信の企画、ドライフラワー事業、共創プラットフォームの構築など、その内容は多岐にわたります。
そして、来年は、地元・群馬で100以上のプロジェクトを立ち上げたいと思っています。
大きな目標だと思うかもしれません。
でも、寄居町で培った経験と、共創できる仲間たちがいれば、必ず実現できると信じています。
未来への展望:情熱を燃やし続ける生き方
地域活性化という「趣味」に出会って、私の人生は大きく変わりました。
「何かを生み出す」ことへの喜びを知り、情熱を注げるものを見つけ、共に未来を創る仲間たちと出会い、そして、何よりも、自分自身の可能性を信じられるようになりました。
これからも、私は、この寄居町という舞台で、情熱を燃やし続けていきたいと思っています。
地域を盛り上げ、人々を笑顔にし、そして、自分自身も成長し続ける。
そんな生き方を、これからもずっと続けていきたいと思っています。
「趣味」と言い続けてきましたけど、これを「生きがい」と言うのかもしれませんね。
あなたも、情熱を注げる何かを見つけてみませんか? それは、もしかしたら、あなたのすぐ近くにあるのかもしれません。
もしくは、寄居町で、待ってます。
P.S.
私たちの活動が紹介されているTURNS Vol.63はこちら!
P.P.S.
TURNS WEBでも紹介されています。