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解決したい社会課題について

こんにちは。コミュニティ事業プロデューサーの石井です。

私の略歴だったりやっていることは下記の通りです。

・起業10年目
・初期にETICのSVSM(社会起業家支援プログラム)に選ばれる
・一般社団法人と株式会社の代表
・小学校放課後子ども教室のコーディネーター(6年目)
・登録者300名のスポーツ事業者向けコミュニティを運営

先週は特に良質なインプット機会がありましたので、改めて今回、自身が携わっている領域で解決したい社会課題を整理してみました!

1.ベッドタウンならではの課題とスポーツ参加率の現状

まず、私が目指している社会(ビジョン)は、
スポーツが前向きかつ創造的な課題解決ツールとなって人々や地域の役に立つ社会をつくるです。
(4年ほど前に文書化して以来変わっていません^_^)

これまで、ベッドタウンと言われる埼玉県川口市を拠点に活動していますが、特に東京に働きに行って、川口には住んでいるだけだったり、利便性といった条件だけで川口に住んでいるなど、埼玉都民・新住民と言われる方を主対象に、スポーツへの参加をきっかけに地域との関わりが広がればと思っています。

(お子さんがいらっしゃれば関われる機会があるものの)埼玉都民・新住民の方が気軽に関われる地域コミュニティは少ないと思いますし、入りやすさ・参加しやすさという点で、スポーツが役割を果たせたらというのと、国のスポーツ政策としても、20代~40代のスポーツ参加率を上げることは、一つの課題になっているので、その観点からも貢献できればと考えています。

ただし、この世代を対象にした活動は、総合型地域スポーツクラブが全国に3500あると言われていながら、全国的に見ても少ないと言われています。
そのため、平成30年にスポーツ庁が作成したスポーツ推進アクションガイドに上記の取り組みを掲載していただきました。

なぜ事例が少ないかについては、参加者視点でいくと、競技としてやるわけでもない限り、続ける動機が薄いことが挙げられます。

そのため、主催する立場で考えた時に、続けて参加する人が少なく、継続させるのが難しいから手つかずという状態になっているのだと思われます。

しかし実際にやってみると、
「初心者を受け入れてくれる場がなかった」
「他の場は、初心者歓迎とうたっていながら、ぜんぜん初心者に優しくなかった」
「気軽に楽しめる場がなかった」

という声が多く、そのような方々に喜んでいただいています。

また最近は、
「部活が物足りない」
「部活を辞めてしまったけど、運動不足にはなりたくないし楽しみたい」
「高校生になったら始めたい」

などの思いをもった中学生・高校生の参加も増えています。

これまでの取り組みは、下記にまとめています↓↓


2.スポーツと医療が結びつかないことによって生じている健康領域の課題

1のような取り組みをしているものの、スポーツを続ける動機が薄いことは実感しています。

そのため、スポーツがもっと社会に必要とされる存在になる必要があると思っていて、予防医療の領域でスポーツが貢献できないかということを考え始め、新たに

「一生涯、何歳になってもスポーツを楽しめる人が増えて、医療に頼らないライフスタイルを送れる社会」

というのを1年ほど前から掲げました。

そもそも、スポーツと医療がなかなかつながらないという課題もありますが、今、健康と病気の間にあたる"未病"や"フレイル"がグレーゾーンのようになっています。

生活習慣改善についてソリューションを持たない医師は、「バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう」と言うしかなかったり、

明らかに健康とは言えない自覚症状に悩まされていても
「疲れているのかもしれないですね。様子をみましょう。」
「体質ですね。」
としか言われなかったりということが実際に起きているようです。

参照したのはこちらです↓↓


健康診断で異常が発見されても手遅れですので、病気になる前に危険を可視化して察知できる仕組みをつくることが解決の糸口になり得ると思っています。

また、「exercise is medicine(運動は薬)」 という欧米から始まった考えが広まり、"社会的処方"が求められるようになることも今後ポイントになり得るでしょう。

3.地方創生が進まない課題

一方で地域活性化、地方創生ということも意識していますが、スポーツを通じてできることはソフト的観点が強く、一部に過ぎません。

そこで仲間とのご縁もあり、2年ほど前から、まち活かし会社を設立しましたが、初める前よりは、街の課題や構造が分かってきました。

埼玉県川口市の場合は、まだ人口が減るフェーズに入っていないので、一見深刻な課題はないように感じるかもしれませんが、空き店舗に入れるお店が資本の大きいチェーン店になりがちで、地域に魅力的な店舗をいかに増やせるかは潜在的とも言える課題だと思っています。

全国的に空き家(店舗やビルも含む)の問題は広がっていますが、オーナーさん(地主)に余裕があれば貸す必要はないし、儲かるか?という観点から、オーナーさんは、マンションを選択するし、不動産会社も相談があれば、そのような手段を提案する傾向にあると思います。

その結果、マンションだらけで人が多い割にコンテンツが不足した街にもなってしまいます。

一方で、
・地域の犯罪率が上がると地価が下がる
・地域の子どもたちの成績評価がアップして地価が上がる

という事例もあるようで、社会的価値と経済的価値の相関事例がもっと増えたらなと思いますし、このような変化から、社会性をもった地主さんも増える可能性があると思っています。

※少し前になりますが、上記の内容をロジックモデルにもあてはめてみました↓↓

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4.社会課題のまとめとさらに本質的な課題

こうして解決したい課題をまとめると、
・埼玉都民・新住民にベッドタウンへの愛着意識がない
・20~40代のスポーツ参加率が低い
・スポーツと医療のつながりが弱く、健康課題が重症化するまで見えにくい
・空き家が増えていく一方だったり、チェーン店ばかりで街の魅力が乏しい

といったことになりますが、

もう一つ見逃せないのが、社会的価値と経済的価値の両立です。
(SDGs的には環境的価値の両立も)

上で挙げた課題は、見方を変えると、事業として成り立たせるのが難しいから手つかずになっているようにも思います。

例えば、スポーツに関しては、競技者向けのサービスがあふれていることで、子どもの運動能力の二極化や、大人のスポーツする人としない人の二極化を引き起こしていると思いますし、

空き家問題も根本原因を探れば、事業として成り立つモデル(=月額など、固定で稼げる仕組み)の不足というところに行き着くと思っています。

こうした部分を感じながら、これまでは社会課題・地域課題から先行して、
マーケティングやコミュニティの力で打開しようとチャレンジしてきました。

しかしながら実際は、孤独を感じている人にこそコミュニティに参加していただければと思いつつも、そういう人には情報が届きにくかったり、
例えば健康プログラムに関しても、真に健康でない人ではなく、健康に意識高い人が集まる傾向になるという矛盾が生じることも把握しているので、道のりは険しいですが、今後もさらに、新たな仕組みの構築に力を注いでいきたいと思っています!

最後に繰り返しますが、今ビジネス界でかなり浸透しているマーケティングやコミュニティという手法が、社会課題や地域課題の解決にも力を果たせると考えていて、この度電子書籍kindle版を出版しましたので、よろしければご覧ください。



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