見出し画像

【思いがけないところに学びがありました】

私が一年間と半年、水環境館のスタッフとして参加させてもらったおとぎぞうしの会が、2月11日をもってラスト公演となりました
(「おとぎぞうしの会」は北九州市のボランティアグループで、月に二回、
水環境館で朗読会を一緒にさせていただいていました)

初めは「しゃべりがうまくなればいいな」と思って、館長から「やってみる?」と声をかけていただいたので始めることになった朗読劇

これまで7回ほど、皆さんの前で発表する機会をいただき、「話すこと」「昔話や民話」を楽しむという経験ができました

でも、それだけではなくて、今回の最終公演で、生きていくうえで気づかなければいけなかったこと、大切にしなければいけないことを2つ学んだ

一つ目は、昔話や絵本を子どもに読んであげることは、子どもに「愛情」と「生きる力」を贈ってあげること

生きていると初めてのことは山ほどある
それは楽しいけど、不安や葛藤もついてくるもの
でも、親や家族の声に乗って耳に入る絵本や昔話は、子どもたちにとっての目まぐるしさから、安心して帰れる空間であり、魂の安定を感じられる場所

これらは昔ばなし研究者の小澤俊夫さんの著書「こんにちは、昔話」を読んでとても納得したことです 少し遠ざかっていた昔話や絵本というものに、また急に引き寄せられて、夢中で読みました

声やにおい、体温はなぜか鮮明に覚えているものです
祖母は中学生の時に亡くなりましたが、隣にいた時に感じたにおいも、手の温かさも、お茶目なところもある声も、覚えています それは一生心に「潜在意識」として残り、これからの生き方の道しるべになる

朗読を通してそれに気づくことができてよかった
尊敬する館長と2ヵ月ちかく、潜在意識や愛情のことを対話をしながら、
考えることができてよかった

布団に入ってうつぶせになり、私と弟の間で絵本を読んでくれた母や父がいたことも、祖父や祖母が町の昔話をしてくれたことも思い出した

おとぎぞうしの会の先生や館長に、「家族に絵本や昔話をしてもらったから、きっと素直さがある貴方になったんだね」と言っていただいたことが、震えるくらいにうれしい言葉でした

二つ目は、人とのご縁を一生大切にしたいということ
朗読をしていなかったら、素敵な大人であるおとぎぞうしの会の皆さんにも出会うことはなかったし、昔ばなしや物語の持つ力を知ることはなかった もっと言えば、私が水環境館に居させてもらうことがなければ、館長に出会うことがなかったら、今こうして文章にしている自分はもちろんいなかった

祖父が町の昔の話を小学校の頃にしてくれて、地元を流れる太田川という川では、地元が交通の要衝だったから舟がたくさん通っていたという話をしてくれました小学五年生のときに自由研究で太田川のことをミニ研究するために上流から下流まで、河原の石を集めたり、生息する魚を調べたり、自分で川の地図を作ったりしました 「今」という時点は「点と点」の繋がりであると言いますが、この出来事が今、私が水環境館に居るご縁の「点」だったのかも、と思うとなんだか不思議な気持ちになります…

愛情も、人とのご縁も、「生きる力」になると思います
将来がどうなるか分からないし、人との別れは悲しいし、これから私に何ができるかすごく考えますが、過去のすべての点は掛け替えのない縁であり、大切な価値のあるものです

この記事が参加している募集

#最近の学び

181,796件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?