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父に本をプレゼントしてもらう体験が、休職中の私を助けた話。

少し前まで、私は読書が苦手だった。


10代の頃は完璧主義で、一言一句文字を完璧に追いたい。わからない単語が出てきたらすぐに調べたい。

読書が楽しい、とは程遠かった。


20代になり、父が誕生日に本をプレゼントしてくれることが増えた。

少しずつ、本を読む楽しさを知っていった。


そして今は、
読書が癒しだったり、
流し読みもできるようになった。




———そして25歳。社会人5年目。
私は少しの間、まとまったお休みをいただいた。

はたちで社会人になり、とにかく走り続けてきた。
しかし、少しずつ、心がついていかないことに気がついていた。

そして少し沈んでいた時、上司の何気ない一言で、張り詰めていた糸はプツン、と切れた。

何に対してもやる気が起きなくなった。
好きなことにも無気力になった。
死にたいわけではないが、
もう何もかもやめてしまいたかった。

好きとか嫌いとかじゃなくて、本当にすべてに関心がなくなってしまっていた。

毎日イライラするか泣いているかのどちらかだった。

職場に行っても仕事が手につかない日が続いたので、長めの有給休暇の届けを出した。

休みに入ってからは、少し前に何気なく買った小説を読み始めた。

本を手にした時、今この本を手に取って読んでいるのは自分だけで、これは自分だけの特別な時間なのだ。

そんな気持ちになった。

本の感触、匂い…
私だけに語りかけてくれる文章。

本を読んでいる瞬間だけ、
積み重なったいろんなことを考えなくて済んだ。


それから少し回復し、職場へ復帰した。

あれから2年後の今は、
良いのか悪いのかは分からないけれど、
ビジネス系の本や自己啓発の本を読んだりしている。

読む本の種類が変わったからか、
自然と読むのが早くなった。

あと、少し性格も適当になった。
完璧主義から少しだけ離れてきている。


10代の私は、自分がここまで本を読むようになるとは思ってなかっただろうなぁ。

本があってよかった。

ありがとう。



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