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家庭崩壊危機からスタートアップ経営者になった話(前編)

「私はシングルマザーなのかな?」明るくおおらかな性格の妻からの暗いメールは、未だに苦い記憶として残っています。
キャリアづくり、仕事ざかりの若手時代、共働き育児ならではの、
延長線上の努力ではどうにもできない事情がありました。

育休取得を機に、土日除いて毎日投稿中。かれこれ7本目。
佐伯(@yonyonsaeki)です。

今でこそイクメンなどと(揶揄かもしれませんが)称されたりする自分も、
家庭を省みる方法を知らなかった時があります。
書いてみて、なんとなく、おんなじような道辿る人いそうじゃない?と思ったので、誰かの参考になれば幸いです。

当時のことそれからやったこと現在思うことについて、自戒を込めて振り返ってみようと思います。

家族が出来て仕事に打ち込んだ時期(初の住宅ローン、転職)

20代半ば、妻と結婚し、月並みな将来設計をし、人生についてよく考え始めた時期だった。
まだまだ、楽しいことが増えていく希望ばかりがあった。

結婚から数年、1社目は資本の安定した会社だったので、住宅ローンを組んでマンションを買った。年齢的にも当時はまだ購入という選択肢は一般的でなかった時期な気もする。

今ほどではないが、金利は低く月々の払いにあまり不安は無かったが、長期の負債と簿価の目減りする資産であることに変わりなく、団信保険の加護の外で自分の体に何かがあったり、天災があった時のことを考えると随分と大きなリスクをとったものだと思っていた

仕事は順調だったが、そんな資産面の不安や、エンジニアとしても伸び悩んでいた。そんな頃、子が出来たことが分かった
多くの仕事を習得する機会、成果と連動した報酬を求めて気鋭のベンチャー企業へ初めての転職をした。

当時入退室にピピッとやるカードキーもない簡素なオフィスに面食らい、かと思えばエンジニアの仲間が話す言葉はレベルが高く外国に来たかのように思えた。
自分が大企業の服を着させてもらい仕事をしていたことを痛感した。

転職から2ヶ月して息子が産まれた。
暫くは妻の実家に里帰りしていたので、今のうちにと、職場で新しい技術や役職に四苦八苦しながら居場所をつくることに苦心していた。

妻から「私はシングルマザー?」と言われた話

子が産まれて約一年。ちょっと遅れたが保育園も5月から入れることになり、妻も復職が決まった。

いつも一回り大きいことにチャレンジする仕事だったが、師匠や仲間にも恵まれてモチベーションを燃やして取り組み、成果も出て重要な役職も担うようになっていた。

前職で感じていた社会課題に対して、
会社の事業にも未来を感じていたし、
重要な企業様の重要な取り組みをリードしていた。
"自分が会社の将来を担っている、社会や世界を変える活動の中心にいる"
と1サラリーマンを超えた使命感や責任感を感じていた。

その時の働き方は、
・仕事は朝8時には出社、22-23時くらいまでやり、寝かしつけ後に帰宅
・週3は人付き合いで飲み会(20時か21時くらいに仕事切り上げて終電まで)
・たまに、徹夜して朝帰りし、30分仮眠して朝の支度を慌ただしくやって出社

苛烈に働く旦那さんのいる奥様が、こちらのnoteをもしご覧になってるとしたら「アチャー」という感じだろう。

家事や育児は
・平日の送りは担当
・ゴミ捨てや洗濯、風呂掃除、布団の上げ下げなど日々のルーティンを担当
・土日はガッツリ家族と過ごして、平日の料理を作り溜め(料理は僕の担当)

みたいな感じだった。

今冷静に見てみると仕事ばっかりしてるなと感じるが、


飲み会も数を"抑えている"し、
家事と育児も"積極的に分担"し、
一緒に過ごす時間もとっている、
仕事がピークでも自分を削って対処できている、
何より重要な仕事をして会社で評価もされている。

子が産まれる前のものさしをベースに
そんな風に思っていた。

自分としては「良き父、良き夫で、ちょっと頑張りすぎているが家族のためだし、我慢できる」という感覚だ。

そんな中、ある日の徹夜中の夜中、
会社で妻から受け取ったLINEに冒頭の言葉があった。

翌日(当日)にプレゼンを控えて、部下から巻き取った30点くらいの提案書を90点に持っていこうと修正している最中だった。

正直目を疑った。

身を粉にして、平日も休日も手を尽くし、
現在進行系で寝不足な体に鞭を打って仕事に打ち込んでいたのに、
何故弱音を吐かれるのが僕の方なのかと理解が出来なかった。無理をきかせて尽くしているのは僕の方ではなかったか?


直後に我に帰り、
大らかで、一緒にいると笑顔が絶えず、明るい妻からこの言葉が出てくるのは異常だ、と気付けた。

ギリギリ残った正常な判断力が僕の仕事の手を止め、家に意識を戻してくれた。

自分のための仕事と、家族のための仕事を完全に混同していたことに気づいて、ハッとした。

続く

本日のnote時間がオーバーしてしまったので、残りは明日に。
家庭と仕事の両立に苦しんで、具体的にどんなことをしてきたのか、
を書いていきます。

このままではいけないと、
ここから何段かの変化を選択して、
自分のしたい仕事と、自分の好きな家庭を両立するための人生づくりを家族総出で始めることになったのですが(現在進行系)
中々、大変でしたが、今はかなり幸福度高いので
似た境遇の方が、同じ不幸踏みませんよう。


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