エンジニア男の育休、何をする?(現場に飛び込め!)
"積極的な育児家事の分担"では解決しない。
前日の記事では、そんな風にも読めるような、
人生の構造転換のためにやったことを書きました。
こんにちは、佐伯(@yonyonsaeki)です。
でも、必要な変化を起こそうにも
人生の話なので夫婦で意見が食い違っていると賛成してもらえないし、
一方的に説き伏せて従わせていても推進力はでない訳なので、
大前提として、"継続できる育児家庭づくり"をするための理解だったり、夫婦の関係性づくりだったりをしなければいけないのだろうな、と思います。
男性の育児参加の最低条件として、育休を取得することがやり玉にあげられがちですが
なんとなく空気で育休取得したはいいけど・・・だと勿体ないので
育休とったらどうするの?
いつか終わる育休を有意義にするために、
育休直後のステップをどう考えるのか?
当時バリバリのエンジニアだった頃の
一人目(息子)の休業時を思い出して書いてみます。
ステップ1 まず休む
奥様に怒られそうだけれど、
現実的には、重要だと思っていたりする。(よく働いてきた人は特に)
その人の状態次第なので、必要に応じて考えるべきこと、として
奥様とよく相談を。
特に初めての育休は、
父としてや、育児責任者として、の自覚がまだふわふわしていることもある。
育休前日はギリギリまで、仕事をバタバタと片付けていたりしないか。
ギリギリまでSlack(チャットツール)でメンション(通知)の応酬だったり、
頭の一部では、「あれ、ちょっとフォローしないとな」なんて考えていたりするのではないか。
旦那さんが育休に入るとしたら、その直前の様子を是非奥様も確認されると良いかと思う。
頼りない後輩や部下の仕事で、「育休中に片手間でフォローするから何かあったら通知飛ばして」なんて約束をしている仕事もあるかもしれない。
通知が飛ばずとも、社内のチャットのタイムラインを追ってしまいそうだ。
現実的には多少、相談ベースで友人兼同僚から相談が入ることもあるかもしれない。
それ自体はまだ良いとして、問題は頭と体の切り替えだ。
仕事の責任者は職場の方に渡した訳だから、
妻の代わりに、または共に家庭の責任者へ着任する、
前職に未練がある事業責任者が会社にいたら頼りないことこの上ない。
とはいえ、昨日の今日で帽子を被り直せるほど
切り替えの上手な人は少ない。
まずは、空白の一日を約束して、何もせずに過ごすといい。
休みだと思うと、色々やりたくなってしまうが、
休みではないので、リセットのために、
暇だな、、と思うぐらい余白感のある時間をつくるといい。
スーパー銭湯でも山でも漫画喫茶でもいい。
体だけはしっかり休めよう。
ステップ2 現場に飛び込む、いきなり分担しない
サブタイトルに書いたものがやっと2番目にでてくる。
とにかく、育児と家事の全体像を覚える。
日次のルーティンタスクを覚えるだけでも1週間はかかるのではないか。
定期系のイベントタスクもあるが、まずは日次から。
最初は現PLである妻にくっついて、ペアプロ(ペアプログラミング)する。
奥様からすると、早く分担して仕事を軽くしたいかもしれないし、夫からしても2人でやっても非効率なので、出来る仕事をやって、残りは妻にお願いしたいと思うかもしれない。
が、慎重に判断した方が良いと思う。
2倍(二人分)の工数かけてでも、
分担の前にまずは極力全体を共有するのが
やはりセオリーで近道だと考えている。
夫側は、仕事の癖が抜けないので、ちょっと家事や育児のプロセスを見ると、「なんでこうやってるの?」とか「こうした方がよくない?(非効率じゃない?)」みたいなことが脳裏によぎるはずだが
それらは飲み込んでおきたい。
苦しい既存システムの保守に
一メンバーならまだしも、新任のリーダーが入ってきた時に、
そいつが各論のコードの非効率や、運用作業のプロセスの非合理をあげつらって、正論をたれてくる評論家だったら、受け入れのオリエンもスキトラもする気が失せるし、アサインチェンジしてくれといいたくなる。
改善の仕事と一緒で、まずはAs-Is(現状)をしっかり理解する。
第一、仕事のオーナーの意見が最も尊重されるべきであるし
ワンオペの期間があったとしたら、
物の配置も、導線も、タスクのクオリティも、
仕事の責任者だった妻の事情に合わせて最適化されているのが当たり前だ。
タスクの切り出しもままならなかった頃から、徐々につくったプロセスにケチをつけることは先人のエンジニアに対してリスペクトに欠ける行為だと思う。
飛び込んで、自分ごとかし、自分に最適化し直すのではなくて、妻とのツートップ体制のマルチオペレーションにもっていく。
そのために建設的な改善の提案や、効率化を進めていくのが、後から入ったものの活躍のしどころだと思う。
ステップ3 妻にも自由になってもらう
やっとか、と奥様から怒られそうだが、
夫が主で家庭が回せるのを示してからじゃ無いと、
とてもじゃないが平穏な心で休めたもんでもないはずだ。
せっかくの自由時間があっても、遠慮して過ごすようでは互いに勿体ない。
また、自由な時間は、妻の休息の側面もあるが、ただのご褒美みたいなものではなく重要なものだと考えている。
育児と家事は、心も体も忙しい。
ついつい、せわしなくタスクや、出来事への反応で動く日々になりやすい。
それはそれでやりがいはあるが、
余白がないと、自分の欲求に鈍感になりやすい。
これが見つからないと、反射的にタスクの湧いてくる家事育児にのめり込みすぎたりする。
家族のために頑張ってるのに、と妻に消耗してほしい夫はいないはずなので
自分のリフレッシュの仕方を自分で知っていくことは、休むことではなく努力ですらあると思う。
仕事だと思って、自由な時間を互いにつくっていきたい。
(そして)今後のことを話し合う
夫も家庭にコミットして、多少なりとも戦力になり、
妻も自分を大事にする時間ができると、
夫婦のチームディスカッションも前向きになる。
日々の家事や育児タスクの改善でもいいし、
家電や外部のサービスを使って楽をする話でもいいし、
旅行の計画でもいいし、
将来の仕事や転職、住まいの話でもいい、
皆さんの家族の今後にとって、良い育休期間になればいいなと思う。
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