世に倦む日日

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世に倦む日日

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最近の記事

日本のGDPが世界第4位に ー 労働生産性向上と逆行する経済政策と産業構造

日本のGDPがドイツに追い越され、世界第4位に転落した。数年前、急檄な円安の動きが始まった頃、その日が来ることを予測して警告的に書いた覚えがあるが、書いた場所を忘れて取り出せない。日経の記事にグラフが出ていて、1961年以降のドイツと日本のドルベースGDP値の推移が比較されている。見ると分かるように、1995年頃の日本のGDPは2倍ほど差をつけてドイツより大きかった。まさかドイツに抜き返されるとは思いもよらず、意外で、長く生きているといろいろな経験をするものだと感慨に浸る。

    • 小澤征爾の死に思うこと

      小澤征爾の死が報じられたNHKのニュースで、ウィーンの市民が悼む言葉を発する映像が流れていた。品のよい高齢の女性で、いかにもウィーン市民らしい、音楽をこよなく愛し、人生を音楽と共に生きてきた人の、確信を持った言葉の響きに聞こえた。小澤征爾は世界中の人々から愛され尊敬されていたが、とりわけ、クラシック音楽をよく知り、音楽への造詣が深く、すなわち違いの分かる人ほど、小澤征爾への評価が高く傾倒が強かった印象がある。音楽に無知で素人の私は、カラヤンが指揮するベートーベンの交響曲とフル

      • 松本人志の性嗜好 - 同意と不同意のバランス

        2/5 のNHKの番組で田中角栄の特集があり、持論を述べる演説の一部が放映されていた。「人間というものは生きている間は短いんです。せめてその短い生きている間、今よりもいい生活環境を作って、人生を楽しみながら、この世に生まれた喜びを感じながら..」。今週、ずっとこの言葉が頭から離れず、あれこれ思い廻らす時間を送っている。この言葉を松本人志問題に照らしてみよう。最初に告発したA子は2015年11月に、B子は同年8月に性被害に遭っている。いずれも泣き寝入り後に自己嫌悪に襲われ、スト

        • 文春の報道を整理する - 10人の告発者による性加害事件の一覧表

          第5弾まで出た週刊文春の報道を一覧表に整理した。 この事件は毎日のようにテレビで放送されていて、平日は朝と昼のワイドショー、日曜は芸能情報番組でネタになり続けている。この話題をテレビが取り上げない日はない。だが、番組に出演してコメントを垂れているのは、吉本興業の芸人やお笑いタレントや、同じ業界の身内ばかりで、松本人志を擁護する発言が圧倒的に多く発信されている。太田光やカンニング竹山やヒロミや和田アキ子がそうだ。弁護士でも、菊間千乃、野村修也、山口真由など、松本人志側に偏った

        日本のGDPが世界第4位に ー 労働生産性向上と逆行する経済政策と産業構造

          現世拒否とお笑い芸人 - 価値観の闘争、中世絵画とルネサンス

          現世拒否という言葉がある。ウェーバーの『宗教社会学』を大学の政治学演習で読んだとき、この表現が幾度も登場した。何度も何度も繰り返し出てきた。この四字熟語については特に辞書に説明が載ってない。ネットで検索しても、weblio 等で語義を確認することができない。Wikipedia の記述もない。Google で調べると、ただちに関連情報が並び、この言葉がウェーバーの理論(のみ)で使われる特殊な用語であることが分かる。そして、大塚久雄・生松敬三訳のみすず書房刊『宗教社会学論選』に所

          現世拒否とお笑い芸人 - 価値観の闘争、中世絵画とルネサンス

          追い込まれ提訴 - 松本擁護と文春叩きのプロパガンダを流しまくるテレビとスポーツ紙

          松本人志は提訴を見送るだろうと書いてきたが、予想が外れる展開となった。不面目で赤面する次第だ。だが、これは追い込まれ提訴である。何もせずに黙ったままだと、文春側に次々と矢を放たれ、外堀を埋められて立場がなくなるため、世論戦の主導権を握り返そうとして反撃に出たものだ。戦略的に計算した上での周到な行動ではない。その証拠が弁護士の人選である。ネットで話題になっているように、代理人の田代政弘は陸山会事件のときに石川知宏を取り調べた検事で、捜査報告書に虚偽記載をして告発された経歴を持つ

          追い込まれ提訴 - 松本擁護と文春叩きのプロパガンダを流しまくるテレビとスポーツ紙

          組織的・構造的・常習的な性上納システムと性加害 - 松本引退、吉本解散、維新崩壊

          週刊文春が松本人志事件の第一報を出して3週間が経った。ネットマスコミの記事がやたら多く目につく。どうでもいい、中身のない、読んで意味のない、くだらない記事が多い。相変わらず「裁判はどうなる」と、提訴を前提にした書き方をしている。ネットを読み齧って拾い集めた情報を、浅薄に並べただけの塵屑の文字列を「記事」に仕立てて売っている。まともに問題を掘り下げる知性や思考力がない。弁護士の肩書きの者ですら、本当に法律知識があるのだろうかと訝ってしまう、表面を撫でただけの愚論を書いていて鼻白

          組織的・構造的・常習的な性上納システムと性加害 - 松本引退、吉本解散、維新崩壊

          週刊文春に対して反論も提訴もできない松本人志と吉本興業 - 焦点は性上納システム

          松本人志の事件。直観として、吉本興業と松本人志は週刊文春を訴えることができないのではないか、民事訴訟の断念に追い込まれるのではないかと見ている。現在は、マスコミに登場するすべての観測や評論が、松本人志が文春を名誉毀損で訴えるという前提で語られていて、私のような懐疑的な見方をする者は一人もいない。平日や週末のワイドショー番組も、すべて「裁判はどうなる」という提起と進行で制作され、弁護士を登場させて解説させる構成になっている。なぜ訴訟を起こせないと思うか。答えは簡単で、裁判しても

          週刊文春に対して反論も提訴もできない松本人志と吉本興業 - 焦点は性上納システム

          陸自普通科は3連隊のみ、消防も活動規模を増やさず - 資料検証で一目瞭然の政府の不作為

          週末のTBSの番組で、輪島市で家屋倒壊によって妻と長女を失った男性が、「もっと早く来て欲しかったよ。来てたら助かったよ」と嘆く場面があった。土曜の報道特集と日曜のサンデーモーニングと二度放送された。取材する村瀬健介に詰問するような口調で訴えていた。あの現場は、7階建てのビルが倒壊して隣の家が押し潰された場所だ。大阪の緊急消防援助隊大隊が入って救出救助活動をしていた被災住居で、テレビがずっと張り付いて定点報道のニュースソース(報道番組のオカズ)にしていた。1/3 午後には消防が

          陸自普通科は3連隊のみ、消防も活動規模を増やさず - 資料検証で一目瞭然の政府の不作為

          救出活動やる気がない自衛隊と岸田官邸 - なぜ施設科を本格投入しないのか

          道路が寸断されているから自衛隊が救助に入れないと、マスコミが弁解の報道を撒きまくっている。玉川徹まで 1/5 の朝番組でそうコメントしていて、その虚構を国民全員が信じ込んでしまっている。Xで誰も反論しない。道路が寸断されて誰も輪島や珠洲に入れないのなら、どうして消防や警察が現地で救助活動しているのだ。どうしてNHKや民放の記者が現場をぶらぶら歩いているのだ。NHK記者の 1/4 の話では、金沢から輪島まで7時間で到着したと語っていた。マスコミは自由に現地入りして取材している。

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          欧米的価値観の空虚化、普遍的説得力の喪失 - ケイトリン・ジョンストンの「自己批判」

          読者からメールが届き、8年前に上げた『自由と民主主義を考えるための世に倦む選書15冊』の新版を要請された。こういうご要望をいただくことはありがたいことだ。検討と準備をしたい。実は、今年はプラトンの『国家』を読んで感想文を書こうと考えていた。が、10月に始まったガザ虐殺の衝撃と影響で中断してしまった。フォンデアライエンなどを筆頭とするEUの面々が、臆面もなくイスラエルを支持し、ネタニヤフとイスラエル軍がガザの子どもたちを虐殺しまくるのを平然と正当化する姿を見て、その古典に手を伸

          欧米的価値観の空虚化、普遍的説得力の喪失 - ケイトリン・ジョンストンの「自己批判」

          ガザ問題の三つの不満 - ①欧州知識界の不全、②アラブ諸国の等閑と不作為、③ハマスの発信力の虚弱

          12/20 の夜、NHKのクローズアップ現代に国谷さんが出演してガザの問題を語っていた。相変わらず昔のままのベリーショート。新自由主義格差社会のアッパークラスの俗なリアルを感じさせない、メスや糸を入れてのスペントマネーモデルな美的改造とメンテナンスを図らない、知性と内面が媒介する自然な美しさ。その姿と言葉が醸し出す神々しい説得力。見る者の心を捉えて離さない。尊敬する憧れの日本女性。安倍派も解体という政治情勢らしいから、キャスターとしてNHKの報道番組に復活していただきたい。帰

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          大谷翔平のリスクとチャレンジ - ド軍が地区優勝を逸せばA級戦犯扱いでLAに居場所なし

          玉川徹も懸念を述べていたが、大谷翔平に三度目の肘の手術という可能性がないわけではない。むしろ、十分あり得ると考えるべきだろう。現在、術後の経過は順調で、打者としては開幕から試合出場できる見込みの状態にある。投手としても9月には練習を再開できると楽観的な見通しを語っていた。だが、われわれが想起するのは、ヤクルトの伊藤智仁が歩んだ茨の道の野球人生である。過去を振り返って、これまで最高のスライダー投手は伊藤智仁だった。「高速スライダー」と呼ばれ、真横に80センチ曲がったと言われてい

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          MLBが演出した資本主義バブル契約と大谷翔平の神聖化 - ド軍が抱え込む巨額債務リスク

          大谷翔平とドジャースとのFA契約について、世間では礼賛一色のお祭り騒ぎが続いている。それをテレビで見ながら違和感を覚えた。5/9 に大谷翔平を批判する記事を上げたが、今回そこから一歩進んで、大谷翔平を取り巻く過激な資本主義の世界に強い不信感を抱いた点を否めない。具体的に書こう。まず第一に、プレーする10年間の年俸総額を2000万ドルに押さえ、残りの6億8000万ドルを2034年から2043年までの10年間に後払いにした問題である。今度の契約の重要な特徴だが、マスコミはこれを異

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          Unfortunately, less and less crowds at protests - 民族絶滅へ勢いづくイスラエル

          師走に入っても小春日和の日が続いている。去年はとても寒かった。今年は稀にみる暖冬だ。普段の年なら、ジョンの曲を聴きながら8日の命日を過ごし、14日の赤穂浪士討ち入りの前に大掃除をして正月を迎える準備をする。だが、今年はガザの問題があり、心が落ち着かない。ロイターの 12/11 の報道では、ガザ保健省が発表した死者数は1万8205人。一日あたりの犠牲者数は減っていない。虐待と殺戮が続いている。12/10 には、国連の人道問題担当の事務次長が、「国連はもはや正常な援助活動ができな

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          暴力による解決しかないのか - 救世主は現れず、悪魔の飽食を見届けるしかないのか

          イスラエル軍が南部への侵攻を始めた。ロイターによると、虐殺作戦が再開された 12/1 からの3日間で900人が犠牲になっている。アルジャジーラの報道では、12/3 までの24時間に700人が殺害された。虐殺のペースが上がっている。昨日 12/4 には、2か所の学校が空爆されて少なくとも50人が死亡した。11/30 にブリンケンがネタニヤフと会談したが、おそらくこの席で南部侵攻と虐殺拡大をアプルーブしたのだろう。アメリカはマスコミに「民間人保護の措置を」と見出しを書かせているが

          暴力による解決しかないのか - 救世主は現れず、悪魔の飽食を見届けるしかないのか