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Family Identity(略してFI)のすゝめ

今年、我が家ではFamily Identity(略してFI)づくりにかなりの時間をかけている。


「FI」とはどんなものか?


有難いことにうちの近所にはパパ・ママ・子供が気軽に集まることができる児童館や子供向け施設が多く、身体を動かすものや工作、料理、育児相談などなど平日だけでなく土日もイベントが豊富に行われている。

そんなある時、家族の将来について考える的なイベントに参加した際に知った言葉がこの「FI」である。

これから先、「VUCA」-Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)-と呼ばれる、ますます正解がわからない時代に突入していく。ロボットやAIとの共存、国際化、そんな中での人間らしさの探求・・・。息子がこれから幼稚園→小学校→中学校→高校→・・・と育っていく中でどのように成長してほしいか、家族としてどういう価値観を大切にしていくかの「軸」と「柱」をこの機会に言語化することが大事ですよ、という話である。

このFIづくりにおいて一番のポイントは自分だけの、個人の価値観ではなく、夫婦としての・お互いすり合わせたうえでの「家族としての価値観」を言語化するということ。ビジネスチックに言うと「家族としてのミッション・ビジョン・バリュー」と言っても良い。

昔風に言うと「家訓」なんだけど、家訓ってなんとなく昭和の匂いがして、一方的に父親の価値観で構成されてるイメージ。そうではなく、大事なのは夫婦ですり合わせて言語化すること。これ、やってみると思った以上に大変で、今年に入ってからこの作業に相当な時間をかけている。子供が寝てから1時間×100日=100時間は軽く超えていると思う。

参考まで、この「FI」がざっくりどういう構成になっているのかを紹介すると、

①軸(家族が大切にする、揺るぎない一つのこと。ミッション)

②柱(家族が日頃大切にしている価値観、3つ~6つくらい)

③具体的なエピソード_子育て(柱の元となる子育てエピソード)

④具体的なエピソード_夫婦(柱の元となる夫婦それぞれのエピソード)

大きくこの4つから成っている。


これだけだと概念的でイメージが湧きにくいので、具体例でいうと、

例えば我が家の場合・・・

①の軸は「人と人の輪を作ること」

②の柱は1.「柔軟な発想」2.「周囲への感謝」3.「自由と責任」4.「調和」5.「本物志向」6.「挑戦」

③の具体的なエピソード_子育ては、例えば「柔軟な発想」に関するエピソードだと、毎晩寝る前に親子で夜空の月と星と雲を見て、毎日の空の変化や月には何があるのか?を想像する。

④の具体的なエピソード_夫婦は、例えば夫の「柔軟な発想」に関するエピソードだと、気になったものは子供のころから全部自分で調べていた。また、人から聞いたことは信じず、自分で足を運び能動的な目で見て感じて判断する。

といった具合。


この作業、①~④がカッチリ連動して腹落ちして、自然と言葉にするに至るまでに本当に膨大な時間がかかるし、柱に紐づく一つ一つのエピソードを思い出したり考えたりするのもとても頭を使います。普段使わない脳の部位を回転させてる感じ。

でもその分、過去の自分自身を見つめる機会になったり、相手(夫婦)が大切にしている価値観やそのバックグラウンドを再認識できたり、作業中は若干モメたりすることもあるけど、結果的には改めて夫婦の相互理解が深まり、家族としての「ありたい姿」とか「教育方針」みたいなものの輪郭がはっきりしてくるので、やってよかったなと思うし、小さい子供がいるご家庭ではぜひこの「FI」づくり、オススメしたいなと思います。

そして、この作業をやっていたおかげもあって、現在受けているグループ経営者育成プログラムの「自己探求」や、「キャリアビジョン・ミッション」関連は結構スムーズに言語化できるし迷いがない感覚になっている。

結局、「FIづくり」は家族のためだけでなく、仕事にもとても好影響だし、飛躍すると経営にも好影響を与えるものだと思う。

自分は何のために、何を大切に生きるのか?そういうことを考える機会が多いこの時期に、「Family Identity」ぜひ皆さんもつくってみてください。

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