メモと妄想と雑談が大事な理由
冒頭の画像は有名なジェフ・ベゾスが紙ナプキンに書いたメモですが、
こういう1枚のメモから妄想や雑談を繰り返し、今のamazonができあがったと思うと、メモと妄想と雑談の力はあなどれないなと思います。
今の仕事柄、「デジタルシフトを推進したい」「DXを実現したい」という企業の責任者さんたちとお話をする機会が多いのですが、どの企業でもあるのが、
「既存の業務でパンパン・・・」
という声です。
新しいチャレンジをするべきなのは分かっているし、アイデアもある。
でも、
「それ、誰がやるの?」
で、止まってしまう。
コロナ禍で色々な変化があるのに、日々の業務のやることは変わらない。
あるいは、コロナ禍で既存の事業を維持、回復するためにやらなくてはいけないことが増えた。
なので新しい挑戦には手が回らない。
・・・これだとなかなかデジタルシフトは進まないですね。
かといって、今の仕事をやりながら新しい挑戦もしましょう、というただの根性論では長続きしない。
こういう時はとにかく
「やめることを決める」
のが重要です。
やめることを決め、空いた時間で新しいことに挑戦できるようにする必要があります。
ただ、やめることを自分自身で見つけたり判断できる人はあまり多くないと思います。(ぜひやってほしいですが。)
ですので、ぜひマネージャーやリーダー、経営者が率先して部下や現場の「やめること」を決めてあげて欲しいと思います。
とある企業のDX推進責任者さんの場合は、現場のやめることを発見するために、部下の仕事を数日間ずーっと、ただ後ろで見ることにしたそうです。
そして気になったことをメモして本人に
「その業務はなぜ必要なの?」
と問いかける。
その中で必要がない、あるいは優先順位が低い業務をバッサリと切ってあげたそうです。また、その会話の中でデジタル化(≒業務効率化)できそうな業務も発見するこができて一石二鳥だったそうです。
もう一つ、勤勉な日本人は、
「仕事がヒマになると不安」
になる心理が働き、せっかく空いた時間にまた別の業務を埋めてしまいがちです。作業や既存事業の業務で時間を埋めることで他の社員と同質化し安心してしまいます。遅く出勤したり早く退勤することに不安を覚えてしまう人が非常に多いのです。
でも、今の時代に求められる人物像は自らやるべきことを見出し、時間を作り、その時間でメモや妄想、雑談を繰り返し、新しい実験や挑戦を繰り返すことができる人材です。
今日、弊社で登壇いただいた澤円さんの講演も「やめることを、決める」がテーマでした。
報連相の何をやめるべきか?何をデジタル化するべきか?いかにコア業務にかける時間を増やすか?
そして、やめることを決め、確保した時間で「新しいことに」挑戦していきましょう、「まずは自身が現場で感じている業務の課題や悩み、あるいはポジティブな情報をメモして、雑談して、自ら発信していきましょう」、
また、そういう雰囲気や現場からの発信を、どうかミドルマネジメント層や経営層の人たちは阻害しないでください、もし阻害する会社なら現場のみなさんはすぐにその会社から逃げ出しましょうwwという話になりました。
とにかく時間を作り、新しいことや楽しいことを考える!そのためのメモをとり、妄想し、雑談する。これが今求められている仕事のスタイルです。
それでも、どうしても業務時間内にはそんな時間は確保できない!という場合は、「3B」と呼ばれる空白時間をうまく活用するのが良いと思います。
以前のnoteでも書きましたが個人的にはBikeとBathとBedの時間は仕事のことに限らず、新しいアイデアが生まれる、ひとり妄想/ひとり雑談がはかどる貴重な時間です。
既存の業務ばかりに追われ、それを嘆きながら毎日過ごす人たちと、
時間を作り、新しいことに挑戦し、メモを書き、妄想し、雑談を繰り返すことで化学反応(≒イノベーション)が生まれる人たちと、
今の時代に必要とされる人材がどちらか?は明らかです。
まずは自分自身の、そして身の回りの人たちのやめることを見つけ、やめることを決めるところから始めるのがイノベーションへの第1歩なのだと思います。
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