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92. Zoom授業雑感(Week 4)

1.今週の要約


ヒジュラ暦1441.8.17 (2020.4.10)

遠隔授業4週目。授業については、今まで、ビデオで参加しない学生に頭を悩ませてきたし、ビデオで参加が常識ぐらいに思ってたのだけど、先行事例、通信環境、文化的な事情なども考え、「ビデオで参加を前提としない」と思うに至った。つまり、ビデオで参加したくなる工夫などはあまり考えないことにした。

今週の実践報告としては、Zoomの投票機能を試してみた。授業中に学生にアンケートをとって、結果をshareするのに便利かなと思って使ってみた。結果からいうと、授業前に問題を仕込んでおけるなら便利。即興で質問を思いついた時に、使うのには少し不便かなと思った。より汎用性がある選択肢を作っておくとよいと思った。詳しくは後述する。

今週はZoomへの風当たりがきつい1週間になった。いろいろな問題があると思うが、さしあたり、教育関係で使う分には、しっかりパスワードの管理を行えば、最低限の乗っ取りや乱入者防止にはなると考えている。むしろ、この問題により、zoomの使用禁止といった方向に話が進むのが一番怖い。道具論に迷い込まないでほしい。MicrosoftやGoogleも会議アプリのアップデートを進めてきてはいるけど、試した方の印象を見ると、まだまだZoomの方がよさそうだ。

2.Zoomの投票機能を使ってみた。

授業中に学生の考えがどういうふうに分かれているか知りたいときがある。リアル教室なら、「〇〇と思う人、手を上げて」「△△と思う人、…」みたいに聞くことができるが遠隔授業だと難しかったりする。そんなかゆいところで手が届くのがzoomの投票機能(Proアカウントで使用可能)。

便利そうだなと思って、使ってみた。
印象としては、少し面倒。まず、ミーティング中に質問を作ろうとするとブラウザに飛ばされる。そこで質問を作ることになる。リアル教室のように、さっと手を挙げてみたいにはできないから、授業の前に、質問したいことを決めて、質問を作る必要がある。

ふと、思いついたことを学生に聞きたいときには、使い勝手が悪い。その対策として、汎用性の高い選択肢だけを用意することを思いついた。つまり、質問や選択肢はその都度、口頭で示し、投票は「はい or いいえ」「1,2,3,4」みたいな感じで選択肢を用意しておけば、賛成、反対を聞いたり、選択問題の回答の傾向を投票機能を使って知ることができる

質問はミーティングごとに設定しないといけないので、担当科目が多いと準備が面倒というのはある。

ちなみに授業では、遠隔授業+外出禁止令が出てから、「勉強時間はどうなったか」「ゲームの時間はどうなったか」を聞いた。

30名ぐらいの学生に聞いたが、勉強時間が増えた学生は5名程度、あとは変わらず。一方でゲーム時間に関しては増えた学生が15名程度いた。つまり、遠隔授業によって増えたであろう彼らの可処分時間は、ゲームに割り当てられたということだ。そんなもんだよな…

3.今週、特に勉強になった発信

要約でも書いたけど、だんだん情報の重複も増えてきた。例えば「Zoomの基本」みたいなのはいろいろな先生方が出していて、当然、中身は重なる部分も多い。そこで、積極的に情報をフォローする人を決めて、重複が少なくなるように、インプットを絞る方向にシフトした1週間だった。その中で特によかったものを紹介したい。

藤本先生のzoom基礎情報の資料は参考になった。既にホストはしたことがあるのだけど、改めて、自分の基礎設定を網羅的に見直すのによい資料。今週はZoomのセキュリティ関連のアップデートなどがあり、仕様が変更になったりしていて、既存の使い方情報だと現状に沿わない場合が出てきている。その点、この資料は4/6改訂版なので、そのあたりの変更に対応していて、とても参考になった

Zoomで実践シェア会@香港「私、こんな感じで授業やってます」は香港で日本語を教えている先生方の実践報告。既に2月から遠隔授業に取り組まれているので、授業での工夫など参考になった。香港の大学でもビデオ参加者が少ないということを聞き、これはもう、ビデオ参加にこだわるべきではないかもと思うようになった。

これは、日本の私立の中高一貫校の実践紹介で、Google周りで全部やってしまうやり方。個別のツールではMicrosoftの方が使いやすかったりするものも多いけど、将来的にはgoogleの方が教育と相性がよさそうな気もしていて、参考になった。また、生徒とのコミュニケーションの取り方もいろいろ気を使われていて、参考になった。

<終わりに>
日本の大学でも遠隔授業の方針が出ているところが増えてきているようで、情報共有、実践報告、一家言が膨大に出てきた。徐々に追うのが厳しくなってきたので、絞り込み開始。

出てくる情報も重複が多くなってきたので、遠隔授業関連で有益な情報を発信している人、数名を選んで、その方たちのSNSをしっかりフォローすれば、時代遅れになることはないと思うようになった。あとは、先行して実践を行った先生方の報告のyoutubeを見る程度に。インプットより、むしろ、数名の方を参考にしながら自身の準備を早々に始めたり、試したり、記録する方がよいと感じるようになった。

Too Many Speeches Spoil the Growth

いつもより、ちょっとよい茶葉や甘味をいただくのに使わせていただきます。よいインプットのおかげで、よいアウトプットができるはずです!