無料オンライン体験講座が好評だったので、またやることになった。プロの編集者ライターは文章が書けるだけじゃダメなのだの巻
無料オンライン体験講座が好評だったので、2020/09/12にもう一度やることになった。無料体験講座はこれが最後なので、気になる人はぜひ。
前回の無料体験講座では、「プロの編集者ライターになって続けていくにはどうすべきか」という話をした。
プロの編集者ライターの仕事は、ざっくりとまとめると、こうだ。
【情報入手】 調査、取材、インタビュー
【情報のピックアップ】価値判断、構成
【文章化・企画化】文章を書く、企画を立てる
【発表】メディアに載せる
文章系の講座やハウツー本だと、上記の全体像のうち「文章化」の部分ばかりやることになる。
全体像からすると、ほんの一部しかやらないのだ。
【情報入手】 調査、取材、インタビュー
【情報のピックアップ】価値判断、構成
【文章化・企画化】文章を書く、企画を立てる
【発表】メディアに載せる
なぜ、それ以外のところをやらないのか。
教える側がやりにくいからだ。たとえば、「情報入手」の段階は、何の情報を入手するかによって、やり方が千差万別だ。
何かのコミュニティのことを書くならその場に行って人や場を取材すべきだろうし、人物のことを書くならその人のことを調べたりインタビューしたりするだろう。本で調べたほうがいいこともあり、映画を見まくることが情報入手になることもある。
「何をやるか」によって方法が違うので、大勢を対象にする本や講座だと教えにくい。
ましてや「メディアに載せる」の段階は、人と人をつながなければならないので、大勢にドンと一発で、ってやり方はむずかしい。
なので、「編集ライター養成講座」の米光クラスでは、受講生を最大30人以内におさえて、それぞれに個別対応する(だから、もともとオンラインを活用してやっていたのだ)。
まず各自が「プチ専門」を決める。
講座の前半で、ライバルが少ない専門分野を見つけるのだ。
いままでの修了生のプチ専門は、たとえば「路線図」「セルフケア→メンズメイク」「狛犬」「風車」「ジーンズ」「卵サンド」「生命保険と自殺」「鳥の止まり木」「速攻海外旅行」「VR」「無料イベント」「特定の地域コミュニティ」など、ざまざまだ。
約半年の講座が終わるころには、(しっかりと講座と課題をやっていれば)プチ専門家のエキスパートになっているだろう。
たとえば、「路線図」をプチ専門にした井上マサキは、すでに2冊の路線図本を出して活躍しているし、「セルフケア→メンズメイク」の鎌塚亮はVOCHEでメンズメイクの連載を始めている。
プチ専門を決めて、「情報入手」→「情報のピックアップ」→「文章化、企画化」のトレーニングをガンガンやってもらう。
あれだ。ぼんやりと英語を勉強するとなかなか上達しない。だが、「バイクの英語雑誌を読みたいからバイクに関する英語の勉強をする」「恋人と話したいからそのための英語を勉強する」というふうに、目的を決めてフォーカスを絞れば上達スピードがあがる作戦である。
さらに「米光クラス」では、「【発表】メディアに載せる」の部分もやる。講座の後半では、プロの編集者やライターに遊びにきてもらう。そこで、つながってもらって、仕事の手伝いをしてもらったり、じゅうぶん書けるようになっていれば仕事をふってもらったりする。
オーディション回もある。編集者をゲストに呼ぶ。その媒体向けの原稿を課題として書いてもらって、編集者に、それぞれの原稿が「使えるか」「使えないか」をジャッジしてもらい、「使えない」のならどうすれば使えるようになるかアドバイスを、「使える」のならデビューしてもらう。
そうやって実績を作ってプロとしてやっていってもらうのが、この講座の目的だ。
最近は、会社から編集者をやって、ライターをやって、と言われたが、教えてもらえる環境ではなく、どうすればいいのか分からないって人も多い。そういう人にも、講座全体が、実践のシミュレーションになっているので、腑に落ちる学習の場になっている。
みたいな話を、前回の無料体験講座では、いくつかのワークショップをはさみながらしたのでした。
次回、無料体験講座も、編集者やライターになりたい/やりつづけたい人に役立つ内容をドンと盛り込んでやろうと思います(細かいところは今から考えるー)。ぜひー。
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